それでも夜は明ける
2015-02-04(Wed)
負の歴史に横たわる、人間の愚かさ・弱さ。
心が揺さぶられる映画でした。

12 YEARS A SLAVE
監督:スティーヴ・マックィーン
製作:2013年 アメリカ
上映時間:134分
出演:*キウェテル・イジョフォー *マイケル・ファスベンダー *ベネディクト・カンバーバッチ *ポール・ダノ *ポール・ジアマッティ *ルピタ・ニョンゴ *ブラッド・ピット
未だかつて誰も描かなかった、真実ゆえの衝撃
南北戦争の約20年前、自由黒人だったソロモン・ノーサップ
(キウェテル・イジョフォー)は突然 南部の農園に売り飛ばされ
想像を絶する奴隷生活を強いられた。
その体験記を映画化した問題作!
大きな濡れた瞳がアップになって、哀しみ苦しみ恐れなど
様々な感情が映し出される。切ない。
年希奉公として働き、年季が明けて解放された
「自由黒人」と呼ばれる人達がいたんですね。
そんなソロモンが名前も勝手にプラットと変えられ、
白人から壮絶な扱いを受ける。
鞭で打たれたり殴られたり・・・
あ~痛くて恐ろしくてたまらない・・・(><)
白人の主人達は平気で「家畜だ」と言うんですよね。
理不尽で非人道的な虐待には、
ずっと顔をしかめていたし、もう暗澹たる気持ちになった(;´o`)
ネタバレあります ↓

エップス氏は冷酷非情。夫人はもっと酷かった。鞭打ちのシーンは(><)
それまで幸せな生活を送っていたソロモンは、
黒人がこんな酷い扱いを受けているとは、
彼自身も知らなかったでしょうね。
でも彼には本来居るべき場所があって、
『生きて家族の元に帰りたい』と言う思いがあったから
何とか自分を奮い立たせ耐え忍ぶことが出来たんでしょう。
何度も希望を打ち消され裏切られ奈落の底に落とされても、
人間としての意地を捨てずに我慢出来た。
だけど自由黒人でなく生まれた時から奴隷で、家畜のように
死ぬまでこき使われる黒人達はどういう気持ちで生きるのか。
そこがひたすら気になりました。
自由黒人だから理不尽・・・ではない。
人が人を人として扱っていない事自体がおかしい!
奴隷なんて間違っている!
白人も黒人も誰もがその事に気付きながらも、
奴隷制度が存在している以上、
声に出しておかしいと言えないんですよね。
白人にとっては都合の良い事なので、
目を瞑って無関心を装うか、あるいは
正当化してごまかすしかしません。
黒人は自分の身を守るため抗う事など考えもしません。
ソロモンが首吊り状態で放置されたシーンは辛かった・・・
白人も黒人も見て見ぬ振り。
何もないかのように普通に振る舞う。それが恐ろしい!
バス(プラッド・ピット)は「俺も自分がかわいい」と言いました。
正義が行われていない状況を知っても、
まず保身を考えるものだから。
でも現実にバスのようなソロモンを手助けした人がいて
彼は解放されたんですね。良かったですよね~(;_;)
カナダ人だから縛りが緩かったのかもしれませんね。
自由黒人に戻れたソロモンは、パッツィー達の事が
気にかかって、家族に再会しても「許してくれ」と言うばかり。
自伝を書き奴隷廃止運動を起こしたのは
当然の流れだったと思います。
見て見ぬ振り、あえて行動しない、声をあげない、
正当化してごまかす・・・そんな人間の弱さ・愚かさを
描いた本作はアカデミー賞に相応しいと思います。
ソロモンの心情を、言葉の説明無しで目で訴えかけた
キウェテル・イジョフォーの演技は胸にグッときました。
*2013年アカデミー賞、作品賞・助演女優賞・脚本賞 受賞
心が揺さぶられる映画でした。

12 YEARS A SLAVE
監督:スティーヴ・マックィーン
製作:2013年 アメリカ
上映時間:134分
出演:*キウェテル・イジョフォー *マイケル・ファスベンダー *ベネディクト・カンバーバッチ *ポール・ダノ *ポール・ジアマッティ *ルピタ・ニョンゴ *ブラッド・ピット
未だかつて誰も描かなかった、真実ゆえの衝撃
南北戦争の約20年前、自由黒人だったソロモン・ノーサップ
(キウェテル・イジョフォー)は突然 南部の農園に売り飛ばされ
想像を絶する奴隷生活を強いられた。
その体験記を映画化した問題作!
大きな濡れた瞳がアップになって、哀しみ苦しみ恐れなど
様々な感情が映し出される。切ない。
年希奉公として働き、年季が明けて解放された
「自由黒人」と呼ばれる人達がいたんですね。
そんなソロモンが名前も勝手にプラットと変えられ、
白人から壮絶な扱いを受ける。
鞭で打たれたり殴られたり・・・
あ~痛くて恐ろしくてたまらない・・・(><)
白人の主人達は平気で「家畜だ」と言うんですよね。
理不尽で非人道的な虐待には、
ずっと顔をしかめていたし、もう暗澹たる気持ちになった(;´o`)
ネタバレあります ↓

エップス氏は冷酷非情。夫人はもっと酷かった。鞭打ちのシーンは(><)
それまで幸せな生活を送っていたソロモンは、
黒人がこんな酷い扱いを受けているとは、
彼自身も知らなかったでしょうね。
でも彼には本来居るべき場所があって、
『生きて家族の元に帰りたい』と言う思いがあったから
何とか自分を奮い立たせ耐え忍ぶことが出来たんでしょう。
何度も希望を打ち消され裏切られ奈落の底に落とされても、
人間としての意地を捨てずに我慢出来た。
だけど自由黒人でなく生まれた時から奴隷で、家畜のように
死ぬまでこき使われる黒人達はどういう気持ちで生きるのか。
そこがひたすら気になりました。
自由黒人だから理不尽・・・ではない。
人が人を人として扱っていない事自体がおかしい!
奴隷なんて間違っている!
白人も黒人も誰もがその事に気付きながらも、
奴隷制度が存在している以上、
声に出しておかしいと言えないんですよね。
白人にとっては都合の良い事なので、
目を瞑って無関心を装うか、あるいは
正当化してごまかすしかしません。
黒人は自分の身を守るため抗う事など考えもしません。
ソロモンが首吊り状態で放置されたシーンは辛かった・・・
白人も黒人も見て見ぬ振り。
何もないかのように普通に振る舞う。それが恐ろしい!
バス(プラッド・ピット)は「俺も自分がかわいい」と言いました。
正義が行われていない状況を知っても、
まず保身を考えるものだから。
でも現実にバスのようなソロモンを手助けした人がいて
彼は解放されたんですね。良かったですよね~(;_;)
カナダ人だから縛りが緩かったのかもしれませんね。
自由黒人に戻れたソロモンは、パッツィー達の事が
気にかかって、家族に再会しても「許してくれ」と言うばかり。
自伝を書き奴隷廃止運動を起こしたのは
当然の流れだったと思います。
見て見ぬ振り、あえて行動しない、声をあげない、
正当化してごまかす・・・そんな人間の弱さ・愚かさを
描いた本作はアカデミー賞に相応しいと思います。
ソロモンの心情を、言葉の説明無しで目で訴えかけた
キウェテル・イジョフォーの演技は胸にグッときました。
*2013年アカデミー賞、作品賞・助演女優賞・脚本賞 受賞