鑑定士と顔のない依頼人
2014-10-01(Wed)
いかなる偽物の中にも必ず本物が隠れている

THE BEST OFFER
監督:ジュゼット・トルナトーレ
製作:2013年 イタリア
上映時間:131分
出演:*ジェフリー・ラッシュ *シルヴィア・フークス *ジム・スタージェス *ドナルド・サザーランド
衝撃のラストを知ると、構図は一転する
天才的審美眼を誇る美術鑑定士ヴァージル(ジェフリー・
ラッシュ)は、姿を見せない依頼人クレア(シルヴィア・
フークス)に次第に心惹かれていく。
冒頭、ヴァージルのオークションでの仕切りが見事!
贋作家ヴェリアンテがクリストゥスの貴婦人肖像画を
模写した作品についての説明が興味深かったです。
贋作者は必ず自分の痕跡を作品中に残すのだと!
これは最後の「偽物の中にも必ず本物がある」と言う、
本作のテーマにかかってくるわけですね。
ネタバレあります 未見の方はご注意ください ↓

ステキな調度品・・・これも本物だけど偽物
贋作でもそもそも本物と見分けがつかない程のレベルだし、
ヴェリアンテ収集家もいるくらいで、
贋作と言えどもなかなか魅力あるなあと思いました。
だけど後にそれは本物のクリストゥス作品だと明かされます。
このように本物と偽物の区別が曖昧なものが多く出てくるのよね~
ヴァージル自身が超一流の鑑定士でありながら、
人を欺き友人ビリー(ドナルド・サザーランド)と組んで
名画を不当に収集しているしね。
ヴァージルが収集した女性の名画は絵画として本物でも、
女性の虚像ですよね。
オートマタは精巧な歯車によって緻密に組み立てられた
物ではあるけど、
人間型のからくりであるし、ヴァージルの虚像とも言えます。
多くが、真偽や表裏が一体になって存在してるんですよね。
いかにも怪しい依頼人クレアは謎を含みながら押したり引いたり
これは獲物を狙う女がよく使う手ですよ。(≧ε≦)
この時点で、オジサン騙されるな~って思ったわ(^^;
女性と一度も付き合った事のないヴァージルを落とすのは
容易い事でしょう。
しかも少しずつ姿を見せていく駆け引きの上手さ。
これは男性なら皆 やられるんじゃないかな~?
肖像画しか愛せなかったヴァージルが本当の女性を愛し、
生き生きと人間らしく、少しずつ変化していきます。
それと共に、オートマタがだんだん人間の形になっていく。
最初に自分で部品に「矛盾」を感じたと言ってたでしょう。
その通り。ヴァージルを引き込む罠だったんだから。
踊り子の絵は、わざと「残した痕跡」だったのに気付かなかった。
あの名画の隠し部屋にクレアを連れて行っちゃ、ダメよ~ダメダメ!
美術品の真贋は鑑定出来たのに人の心は全く鑑定出来なかった。
それまで人ときちんと向き合うって事がなかった人だものね。
屋敷前のカフェの人達に対しても無関心でしたね。
早くに数字の天才女性と言葉を交わしていれば、
からくりが分かったでしょうに・・・(+_+)あぁ
完成したオートマタが言った言葉はヴァージルの口癖。
「いかなる偽物の中にも必ず本物が隠れている」
この次の部分、吹替えにして再度観てみたら
「見抜けなかったね。あなたはすでに過去の遺物」と
ヴァージルをバカにした言い方でした。(- -;)ムカッ
声はロバート。やっぱりね・・・って感じだったな。
ヴァージルは完全に騙されちゃって可哀想!
主犯はビリーか。。。自分の画家としての才能を
認めてもらえなかった事への復讐でしょうね。
ショックのあまり廃人のようになってしまうヴァージルだけど、
最高に幸せだった時の事を頭の中でグルグル思い出します。
「偽物の中にも本物」「自分の痕跡を残す」は彼の信念だった。
「何が起きようとあなたを愛している」は真実に違いないと思ったわけです。
探してみたら実際に存在した「ナイト&デイ」って事で、
彼はそこでクレアを待つんですね。(゚o゚)ほえ~
クレアの愛を本物だと信じる力が彼を立ち直らせたのかな。
全てを失っても、人生の中でクレアと言う最上の出品物
(Best Offer)に出会えた事は、きっと最高の幸せなんでしょう。
本当の愛という感情を知り、彼は満足なのかも。
だけど現実的な私なんかは、
「あんた、騙されてまっせ」とつぶやいてしまう。(≧ε≦)
違和感ありのからくりレストランだしね。(^▽^;)
でも、一言多いオバサンのたわ言なんて聞かなくていいです!
ヴァージル、あなたが良ければそれでいいのだから。

THE BEST OFFER
監督:ジュゼット・トルナトーレ
製作:2013年 イタリア
上映時間:131分
出演:*ジェフリー・ラッシュ *シルヴィア・フークス *ジム・スタージェス *ドナルド・サザーランド
衝撃のラストを知ると、構図は一転する
天才的審美眼を誇る美術鑑定士ヴァージル(ジェフリー・
ラッシュ)は、姿を見せない依頼人クレア(シルヴィア・
フークス)に次第に心惹かれていく。
冒頭、ヴァージルのオークションでの仕切りが見事!
贋作家ヴェリアンテがクリストゥスの貴婦人肖像画を
模写した作品についての説明が興味深かったです。
贋作者は必ず自分の痕跡を作品中に残すのだと!
これは最後の「偽物の中にも必ず本物がある」と言う、
本作のテーマにかかってくるわけですね。
ネタバレあります 未見の方はご注意ください ↓

ステキな調度品・・・これも本物だけど偽物
贋作でもそもそも本物と見分けがつかない程のレベルだし、
ヴェリアンテ収集家もいるくらいで、
贋作と言えどもなかなか魅力あるなあと思いました。
だけど後にそれは本物のクリストゥス作品だと明かされます。
このように本物と偽物の区別が曖昧なものが多く出てくるのよね~
ヴァージル自身が超一流の鑑定士でありながら、
人を欺き友人ビリー(ドナルド・サザーランド)と組んで
名画を不当に収集しているしね。
ヴァージルが収集した女性の名画は絵画として本物でも、
女性の虚像ですよね。
オートマタは精巧な歯車によって緻密に組み立てられた
物ではあるけど、
人間型のからくりであるし、ヴァージルの虚像とも言えます。
多くが、真偽や表裏が一体になって存在してるんですよね。
いかにも怪しい依頼人クレアは謎を含みながら押したり引いたり
これは獲物を狙う女がよく使う手ですよ。(≧ε≦)
この時点で、オジサン騙されるな~って思ったわ(^^;
女性と一度も付き合った事のないヴァージルを落とすのは
容易い事でしょう。
しかも少しずつ姿を見せていく駆け引きの上手さ。
これは男性なら皆 やられるんじゃないかな~?
肖像画しか愛せなかったヴァージルが本当の女性を愛し、
生き生きと人間らしく、少しずつ変化していきます。
それと共に、オートマタがだんだん人間の形になっていく。
最初に自分で部品に「矛盾」を感じたと言ってたでしょう。
その通り。ヴァージルを引き込む罠だったんだから。
踊り子の絵は、わざと「残した痕跡」だったのに気付かなかった。
あの名画の隠し部屋にクレアを連れて行っちゃ、ダメよ~ダメダメ!
美術品の真贋は鑑定出来たのに人の心は全く鑑定出来なかった。
それまで人ときちんと向き合うって事がなかった人だものね。
屋敷前のカフェの人達に対しても無関心でしたね。
早くに数字の天才女性と言葉を交わしていれば、
からくりが分かったでしょうに・・・(+_+)あぁ
完成したオートマタが言った言葉はヴァージルの口癖。
「いかなる偽物の中にも必ず本物が隠れている」
この次の部分、吹替えにして再度観てみたら
「見抜けなかったね。あなたはすでに過去の遺物」と
ヴァージルをバカにした言い方でした。(- -;)ムカッ
声はロバート。やっぱりね・・・って感じだったな。
ヴァージルは完全に騙されちゃって可哀想!
主犯はビリーか。。。自分の画家としての才能を
認めてもらえなかった事への復讐でしょうね。
ショックのあまり廃人のようになってしまうヴァージルだけど、
最高に幸せだった時の事を頭の中でグルグル思い出します。
「偽物の中にも本物」「自分の痕跡を残す」は彼の信念だった。
「何が起きようとあなたを愛している」は真実に違いないと思ったわけです。
探してみたら実際に存在した「ナイト&デイ」って事で、
彼はそこでクレアを待つんですね。(゚o゚)ほえ~
クレアの愛を本物だと信じる力が彼を立ち直らせたのかな。
全てを失っても、人生の中でクレアと言う最上の出品物
(Best Offer)に出会えた事は、きっと最高の幸せなんでしょう。
本当の愛という感情を知り、彼は満足なのかも。
だけど現実的な私なんかは、
「あんた、騙されてまっせ」とつぶやいてしまう。(≧ε≦)
違和感ありのからくりレストランだしね。(^▽^;)
でも、一言多いオバサンのたわ言なんて聞かなくていいです!
ヴァージル、あなたが良ければそれでいいのだから。