スノーピアサー
2014-07-12(Sat)
その列車は世界の縮図

SNOWPIERCER
監督:ポン・ジュノ
製作:2013年 韓国・アメリカ・フランス
上映時間:125分
出演:*クリス・エヴァンス *ソン・ガンホ *ティルダ・スウィントン *ジェイミー・ベル *オクタヴィア・スペンサー *コ・アソン *ジョン・ハート
前を進め。世界を変えろ。2014年7月(←ちょうど現在!)、
地球温暖化を食い止めるため、
人類は人工冷却物質CW-7を散布した。
それにより地球は氷河期に突入。
1年かけて地球を1周する列車スノーピアサーに
乗り込んだ者だけが、生き延びている。
前方車両には富裕層が、後方車両には貧困層が
暮らし、格差が歴然。
2031年、劣悪な環境で虐げられている
最後尾のカーティス(クリス・エヴァンス)は、
仲間と革命に立ち上がり、前方車両へと侵攻していく。
主人公のカーティスがクリス・エヴァンスだとは、
帽子を脱ぐまで半信半疑だったな~
キャプテン・アメリカの時よりずっと雄々しくて
随分雰囲気が違ってるんですよね。
メイソン総理のティルダ・スウィントンも、これまた別人のような
姿で登場していたのにはビックリでした(°□°;)
期待のソン・ガンホは、出番は多くないけど重要な役どころで、
いつもの彼らしいノソッとした振る舞いに、ニマニマしました(^-^)
ネタバレあります ↓
ストーリーは、カーティスら反乱軍が列車の最後方から、
先頭にいる列車の創造主ウィルフォード(エド・ハリス)目指し、
進行しながら支配層軍隊との壮絶バトルを繰り広げるというもの。
扉を一つずつ破り、進んでいって分かるんだけど、
そこには植物を栽培している車両、
魚が泳いでいる水族館のような車両、美容院、ディスコ、プール、
サウナ、ドラッグ漬けの車両などがあるんです。
次々と変化する映像がとっても面白い!「走る方舟」と言っていたけど
これは「人間社会の縮図」なんですね!
列車という形を使った世界というものの斬新な表現ですよね~終わりの方でウィルフォードが明かした内容には驚きです!
閉鎖生態系の維持には種の個体数の
バランスを保たなければならない。人が増えたら殺し合いをさせる。自然淘汰では追いつかない。つまり革命は仕組まれた事だった ( ̄□ ̄;)
しかも前と後ろとで連携し計画していた。
共食いを止めさせようと自分の腕を差し出した、あの
ギリアム(ジョン・ハート)が計画に加担していたのだった。
人には決められた持ち場があり役割があるが、
バランスが維持できなければ、
欲求・不安・恐怖を創り出すのだと言う。これは現実の世界にそのまま置き換えられる話で、
現実における格差や戦争は、ある者の計画通りって事か。(- -;)
だけどそれは支配層にとって都合の良いものでしかないですよね。
全ての人間は平等に尊厳が与えられるべきなんだから!ウィルフォードは自分が神だと勘違いした男です。
(「オンリーゴッド」に続いてまた勘違い神だよ)
カーティスは神のポジションを譲ると言われるが・・・
エンジンを動かす子供のために、
彼は自分の腕を差し出します。
子供のいるべき場所はここじゃないのだ!
彼は決断します。
同じレールの上をひたすら周り続けるよりも、
現状を破壊して新しい世界を開く事を。アダムとイブのように、まっさらな地上に降り立った少年少女。
彼らに新たな再生を託す形で終わります。
さすがポン・ジュノ監督、単なる列車アクションに終わらず、
社会風刺を盛り込んできましたね。なかなか面白かったです☆
プロテインの正体は、バッタみたいな虫に見えたけど、
ひょっとしてアレだったのかも?(><)
関連記事*****
「殺人の追憶」「グエムル -漢江の怪物ー」「母なる証明」
テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画
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コメント
YANさん、こんばんは~
ガンちゃんはノソッとして笑いを誘っていましたね(笑)
ヤク中と見せて実はしっかりと考えを持っていて
決めるところでは決めるカッコイイ人でした。
コ・アソンちゃんとはグエムルでも父娘でしたが、
再び揃って出演していたから嬉しくなりました♪
現実の世界に置き換えてもおかしくない寓話でしたね。
誰かが、格差や戦争やテロや疫病などを
創り出しているとしたらとても恐ろしい事だと思います。
そのようなどす黒い世界を一旦壊して
真っ白な世界で人類の新たな1歩を始めようという解釈、
YANさんに同感です。
「母なる証明」ほどの衝撃はありませんでしたが、
これも良作だと思います。
こんにちは!
ソン・ガンホはコミカルもシリアスもいける味のある俳優さんですよね!
そうそう、クロノールだっけ?依存してると思いきや、
あれをいざという時に使おうと集めてたのよね。
外の様子もちゃんと観察してたし、最後には決めてくれましたね~(^▽^)/
コ・アソンちゃんとの親子役は私も嬉しかったです~!
列車世界は、たとえ話だと思うので、
車体やレールが劣化しないかなどの問題点は
あまり関係ないと思うんですよね。
透けて見える現実社会のほうに思いが行きますよね。
ラストは、白クマがいてハッピーなのかバッドなのか
分かり辛いけど、
人類の、外へ開かれた新たな一歩だと感じられましたよね。
マミィさんと似たような感想で良かった~(^_-)-☆
「母なる証明」は私も大好き★ あれは衝撃的!最高でしたね!
ポン・ジュノ監督に惹かれ見てみました。
列車が何年も脱線する事なく稼働しているシステムについて明らかにされません。謎が引っ掛かって多少欲求不満が残りました。
しかしそれ自体を寓話と捉えれば、列車について曖昧なのは仕方ないと言えます。バランス調整に現状打破、思っていたより深い内容を含んでいましたね。
寿司列車は癒されました。日本語もチラホラ聞こえ面白かったです。
プロテインの原料はアレだと思いますよ。繁殖力旺盛で尽きませんから。一番背筋が寒くなるシーンでした。
予告で見て私も借りて見たばかり!
豪華キャストが簡単に殺されてしまうのにビックリ(*_*)
クリスは別人ね~ぇ
「セルラー」の頃が懐かしい
ノアの方舟風でやっぱり殺し合いなのね
氷河期もの「デイ・アフター・トゥモロー」が特に印象深いな~ぁ
こんにちは!
暑くなりましたが元気ですよ!忙しくやっています。
列車やレールのメンテナンス、中の人間の生活に関して
気になる事はいろいろありましたね。
そこは現実的じゃないんだろうな~と思って、
あまり拘らずにいました。
この映画は比喩で、けっこう中身を考えさせられましたね☆
そうそう、突然出てきたお寿司にはビックリでした(^▽^;)
あれは日本愛なんでしょうか??
プロテインの原料、やっぱりそうですよね・・・うわ~ゾッゾッ(><)
こんにちは!
長野は雨が多いのね。名古屋は蒸し暑くてたまりません!
そうだね、最終的にはほとんど死んでしまったもんね(^^;
残された人間はどうなるんだろう・・・
クリスはすっかりワイルドで見違えちゃったわw(゚o゚)w
極限の閉鎖社会だと殺し合いになるけど、
この映画ではそれも創造主の計画のうちって事だったんだよね~
暑い夏には氷河期ものが納涼になるよね~(≧ε≦)
YANさん、こんばんは。
韓国人監督がハリウッドに進出している昨今。
「母なる証明」のポン・ジュノがハリウッドへ!?
とずっと期待していた本作。
巷ではあまり良い噂を聞きませんが、僕的には満足の一作でした。
味のあるキャラクターたちとアクション。
そして社会へのアンチテーゼ的なストーリー。
韓国風味のハリウッド版という作品を巧く作ってくれたなと。
日本人監督も、もっともっと世界に飛び出してくれないですかねぇ・・・。
グロい部分(ただ完全に見せないので軽め?)も多いし、子供の洗脳とか心理的にもぐっとくるシーンも多いのですが、目的を果たすために次々と死んでいくパターンが個人的に好きだったのであっという間に観終わっていました。(^^)
車両ごとに世界が変わるようで次は何があるのかとドアが開くたびに新鮮な気分に。
ギリアムの件は、彼が途中で処刑されていたこともあってわかりませんでしたねぇ。
ラストはおっしゃられている通りアダムとイブのような感じでした。
白クマはもう大地には生命があふれ出しているという象徴だと思いますが…実際のところ白クマは怖かったりするんですけどね。(^^;
といってペンギンだとかわいすぎるか。
トラックバックさせて頂きました。
こんにちは!
そうそう、ポン・ジュノにパク・チャヌクなど
韓国人監督がハリウッドで良い作品を撮ってますよね!
日本人にはまだ出来ないのが悔しいわあ(- -;)
本作、評判良くないんですか?(゚o゚)
私もゆず豆さんと同じく満足出来たほうですよ★
地球で生き残った者の列車という不思議な世界観が面白かったし、
登場人物のキャラも良かったですよね~(^_^)
観終わった後もなんだかとても余韻が残る、良作だと思います。
こんにちは!
韓国映画だとかなりグロくなるのに、
本作はハリウッド向きにグロさは抑え目でしたね。
子供の洗脳は、ブラックコメディ風に描かれていて、
ユーモアの入れ方は韓国の監督らしかったです。
そうそう、列車ごとに世界が変わっていくので、
どんどん引き込まれていきましたね~
ギリアムの処刑は嘘かと思ったら創造主が罰したんですね。
腕を犠牲にした人が実は彼と組んでいたなんて、ビックリでしたよ(゚o゚)
ラストの白クマは氷河期の終わりを意味しているんでしょうね。
白くじらさんも新世界のスタートと考えたんですね。
やっぱりハッピーエンドと思っていいのかな~
ツッコミどころは多々あれど力技で気にならなくなるようになっている努力を感じる作品でしたねえ
トイレ問題は肥料になるからいいとして、プロテインブロックは、原料のあれらをどうやって飼育繁殖させていたのかが気になります
画面にうつってないだけで、虫だらけの部屋とかもあったんだろうか~
ガンホ兄が相変わらずいい役でしたが、あの半不死身のおじさんと、互角に戦えちゃうのが凄い^;
ジェイミーベル君の早々退場が惜しまれますが、血気盛んな若者を熱演してましたねえ。その彼が赤ん坊の時に、喰べようとしていたのが主人公、という過去も凄惨で、
なかなかに面白い新鮮味のある作品だったと思います
こんにちは!
観たそのままを受け取ると、ツッコミどころが気になってしまうけど、
たとえ話だと思うとあまり気になりませんでしたね☆
あの列車は世界の縮図なので、きっと画面に映っていないものが
いろいろあると思います。
うんうん、虫だらけの部屋もあったと思うな~(><)
ソン・ガンホはただの技術者なのに、終わりの方では
すごく強くなってた~(^▽^;) 出てるシーンとしては少なかったけど
良い所を見せてくれて嬉しかったわ♪
ジェイミー・ベルの最期は予想以上に早かったですね。
いくら柔らかいからって赤ちゃんを食べようとするとはね・・・(- -;)
そこまで飢えが酷いどん底だったから、
列車に革命を起こそうと思うようになった、あれが発端でしたね~
YANさん、こんばんわ。
列車は世界の縮図、そのとおりでしたね。
一部の人間が定めたルールで支配される世界。
自分が神だと勘違いした男の驕りに嫌悪感を感じました。
ラストは確かに不確定なのですが、
勘違い男をぜひとも見返して欲しい、です。
列車の外であっても、誰かに守られていなくても、力が無くても、
人は生き延びる事ができるんだ、って感じで。
実は、クリス・エヴァンスさんにも最後まで気付きませんでした。
あの、キャプテン・アメリカと同じだとは、、、、、
それじゃ、また。
こちらにも、どうも~
列車の中には富裕層・貧困層の人間に、動物、植物、
生活に関する物などが揃っていましたね。
一部の人間が定めたルールで支配される世界っていうのも、
今の現実の世界と似たようなものだと思いました。
ウィルフォードに嫌悪感を感じたんですか?(゚o゚)
ヤンさんの感想からは、そのような感情は読みとれなかったので、
驚きました。じゃあ私と同じような事を思われたんですね~
そう、勘違い男の造った世界の外で
あの2人にぜひ生き延びてほしいですよね!
私は、この主役の人、クリス・エヴァンスに似てるけど
違うよね?誰かな?って思いながら観ていて、
帽子を脱いだ時に、あっクリスだった!と気付いたけど、
それほど、キャプテン・アメリカの時とは違ったイメージでしたね。
骨太で男臭い雰囲気でした。いろんな顔を持ってるものですね。
「グエムル~」は好きで、その監督らしいユニークさがありました。
え、キャプテン・アメリカ? またまたー。全然そう見えないー。
ティルダさんなんて、よろこんで、あんな役やってるんでしょうね。
こんにちは!
独特な世界観が繰り広げられていて、
映像も雰囲気もユニークでしたね~
笑えるシーンなどに韓国の監督らしさを感じました。
ほんとにね~あれがキャップだなんてポスターを見ても信じられない!
ティルダさんの気取りの無い心意気がいいな~
テンポがよくて、分かりやすいストーリーでしたね。
前の車両は一体どうなってんだろ?
ドキドキ楽しみながら見てました。
プロテインの正体はゴキちゃんですよね・・・ゾゾゾ
世界が滅んでも彼らだけは生き残るんでしょうな。
ティルダの入れ歯は笑っちゃいました。
ついこないだ、カッコいい吸血鬼役で見たばかりだったから
ギャップが。。。。( ゚Д゚)
年末でお忙しいことでしょう。
楽しい年末年始をお過ごしくださいね☆
こんにちは!
だんだん前方に進む展開なので、
前の車両が気になったよね!
ひょっとして人間はいないんじゃないか?なんて
考えたりしてました(^▽^;)
あの正体ね。。。ウンウン映像としては一瞬だったから分かり辛かったけど。
生命力が強くて絶滅しそうにないから何かに使うといいよね~
ティルダさん、「グランド・ブダペスト・ホテル」でも老婆役でしたよ!
もう年末年始は大変。やる事がいっぱいで焦る~
mia☆miaさんもどうぞ息子さんと3人で楽しくお過ごし下さいね!
2013年制作 韓/米/仏
監督:ポン・ジュノ
≪キャッチコピー≫
『前を進め。世界を変えろ。』
≪ストーリー≫
地球温暖化を防ぐべく世界中で散布された薬品CW-7により、氷河期が引き起こされてしまった2031年の地球。
生き残ったわずかな人類は1台の列車に乗り込み、深い雪に覆われた極寒の大地を行くあてもなく移動していた。
車両前方で一部の富裕層が環境変化以前と...
各々が必要な個所で役目を果たせ! 公開年2013年Snowpiercer制作国韓国、アメリカ、フランス監督ポン・ジュノ原作ジャン=マルク・ロシェット、バンジャマン・ルグラン、ジャック・ロブ制作パク・チャヌク、イ・テフン制作総指揮脚本ポン・ジュノ、ケリー・マスターソン撮…
ポン・ジュノ監督が「氷河期の地球を疾走する全人類唯一の生存空間の列車」という、え、ちょっとありえねーだろな設定で挑むSF大作。元はコミックらしいですねー。新鮮味のある映画だった。
個性的であくの強いキャラたちがたくさん登場しますが、そのどれもが区別がつくって素晴らしいですね。しかし、列車の暴動の最中で主要キャラも次々と死んでいきます。
簡単にいえば、反乱軍のリーダーになったカーティスらが...
世界を維持する為には秩序が必要だ。
秩序とは、
最適なバランス。
居るべき場所に留まること。
そして、崇拝すべき対象。
しかし、永遠なるシステムは有り得ない。
そして、たとえ愚かしい選択であり、滅びの道を進もうとも、
その選択を選ぶことは、人としての権利なのだろう。
なぜなら、その結果に対する責任を取るのは、
その選択者であるべきだから。
列車に囚われ...
「マリリン・モンローさん記事祝500本」の祝マリリン記事500本&年末のごあいさつ、「映画館観賞記事祝500本」の「恐怖の報酬」に次いで、「自宅観賞映画」の500本目の記事となった!
スノーピアサー [DVD](2014/06/27)クリス・エヴァンス、ソン・ガンホ 他商品詳細を見る
【SNOWPIERCER】
制作国:アメリカ/フランス/韓国 制作年:2013年
2014年7月1日、人類は突如として絶滅の危機を迎えた。
地球温暖化を食い止めるために散布された冷却物質は地球に
氷河期をもたらし、永久機関を持つ列車「スノーピアサー」に乗り
込んだ人々だけが...