クロニクル
2014-03-06(Thu)
学園ものが思いもよらない大ごとへ!
哀しい破壊衝動・・・

CHRONICLE
監督:ジョシュ・トランク
製作:2012年 アメリカ
上映時間:84分
出演:*デイン・デハーン *アレックス・ラッセル
*マイケル・B・ジョーダン
手にしてはいけない能力。目にしてはいけない映像。高校では、友達のいないいじめられっ子。
家庭では、重病の母と酒浸りで暴力を振るう父に、
圧迫感と
居場所の無さを感じているアンドリュー(デイン・デハーン)。
ある日、いとこのマット(アレックス・ラッセル)と
その友達スティーヴ(マイケル・B・ジョーダン)の3人で
洞窟探検をし超能力(念動力=サイコキネシス)を身につける。
最初は女子のスカートをめくるとか、スーパーでちょっと
イタズラするとか、誰でもやりそうな事で遊んでるんだけど、
だんだん車を移動させたり空を飛んだりすごい事になっちゃう!
アンドリューは人とのコミュニケーションが苦手。
いつもカメラで撮影しているのは、周囲との間にバリアーを
作って自分を守るためなんですね。だからほとんどカメラ視点(POV)になっていますが、
第三者視点で自分を撮らせるシーンもあり、
そこはなかなか面白い見せ方になっていました。
ネタバレあります ↓
マットは思慮分別のある青年で、スティーヴは快活な人気者。
3人は超能力を使う事に夢中になり、次第にもっと大きな事を
試したくなるけど、事故を起こしてからマットはルールを作ります。
生き物に使わない、怒っている時に使わない、人前で使わない。
これは冷静ですよね☆
マットとスティーヴは超能力以外にも心の拠り所があるから、
抑制を利かす事が出来るんでしょうね。
ところがアンドリューは、父親にののしられたり、
女の子とうまくいかなかったりがあって、
心のバランスを失い、超能力だけが全てだと思ってしまう。
彼はきっと、秘密を共有する友達が出来て嬉しかったでしょう。
でもこれまで苛められてきた事による人間不信で、
友情を信じられなかったのかもね。。。
他の2人とは違うという劣等感が拭えなかったのもあるかも。
2人は本当にアンドリューの友達だったのに・・・
彼を心配するスティーヴの声さえ届かない。
落雷は偶然かな?彼の制御できないパワーのせい?
その事で後悔や苦悩を隠すように自分を正当化して、
「ハエを潰す時に罪の意識はない」と暴走を始めるアンドリュー。
誰でも破壊衝動を内に抱えていると思うんだけど、
ハデにやっちゃうかどうかは人それぞれ。
彼の場合は、怒りとやりきれなさの爆発、そして
拠り所の無さが引き金となってしまったようですね。
悲惨な状況が先に描かれていたので、暴走へ向かう
心の変化がよく伝わってきて切なくなってしまったな(;´o`)
せめてお母さんを助けるために超能力を使ってほしかったけど。
高校という狭い世界から、街を破壊する空中バトルに
発展するとは思ってなくて、凄い映像に驚きました(°□°;)
マットは最後まで彼を救おうと必死だったけど、
アンドリューの破壊衝動はもう何をやっても止められないほどに。
弱いからこそ強い力を過信してしまったのかな。
そばに良い友達がいる事に、ちゃんと気付いていれば、
こんな悲しい出来事にならずに済んだのになあ。
マットはアンドリューが行きたがっていたチベットに行き、
「人を助けて生きていく」と言ってましたね。良い奴です。
デイン・デハーン君は、こういう不安定に揺れる青年を
やらせるとハマりますね~ これからも要チェック★
テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画
コメントの投稿
コメント
意外な展開に終わったよね!
デハーンは「アメージング・スパイダーマン2」にも出演で楽しみo(^-^)o
ラブものも観てみたい♪
アンドリューの暴走は最低な父親のせい(>_<)強盗ではなくパワーで稼ぐ事も出来たはずなのにね
くし刺しは「オーメン」の神父を思い出してしまう(^_^;)
スティーブはいい人だったのにね~ぇ
実写版AKIRAがまた始動らしいですが、
もう、これでいいかなって思っちゃうくらいハマッてましたね
力に溺れてしまう背景がきちんと描かれているから、同情も共感もしてしまうし、
近くにあんなにいい友達がいるのに、と思ってしまうけれど
本人からすれば、なんでもマイナスにみえてしまうんですよね
そこもものすごく共感しちゃった
不幸な結末しかなかったのかと思うと、せつなくなってしまうのです
こんにちは!
観ましたよ~
そう、後半の展開も主人公の結末も意外でした!
アンドリューの心の導火線に火を着けたのは父親だよね(- -;)ムッ
彼も能力を上手く使ってお金を稼げば良かったのに~
成果報酬の内職とかジャンジャン物を作れるし
人にバレない(発想が貧困だね~(≧ε≦))
串刺しでは私も「オーメン」を思い出したわ・・・ショック(><)
デハーン君のこれからが楽しみよね!
悩める少年だけじゃなくて、ラブも合う気がする☆
こんにちは!
「AKIRA」って知らないんですよ(^^;
日本の漫画?似たお話らしいですね。
どこの国でも若者の悩みや行動には共通性があるんでしょうね。
突然、大きな力を持てば自分が大きくなったように勘違いするし、
どうしようもない問題があった時、その力で壊そうとしてしまう。
そうはならない友人達の例もあったんだけど、
悲惨な背景のため一度暴走してしまうとなかなか止められない。
自分もアンドリューの立場だったらどうなったんだろうと、
共感を誘うような心理描写でしたね(;_;)
この世代を主人公にした超能力モノって、珍しいですよね?
パート2がありそうな終わり方でしたねー。
YANさんも、観られましたね~。
私も、最近観たとこでぬくぬく同士ですね♪
3人の高校生を描きながらも、タダの青春映画じゃなくって、あんな派手な展開になるっていうのも予想外。
そーそー、友情について私は記事に書ききってませんでした。アンドリューの背景が他のふたりよりはかなり歪みがあるがためのものって無視できない。病気の母親が足かせではあったろうけれど、自立の道を模索してもよかったのにね。チベットで、冬に雪が積もって…とか色々妄想をしてしまいましたよ。
映像視点も巧い手法だったなぁと思います。POV視点でありながら、揺れがないのは観やすくて本当にイイ。
デインくんって、こーゆー子の表情とかいいですよねぇ。楽しみです♪
プレイス~でノーマークの上で、惹きつけられたんで、これからいい作品に出て欲しいです。他の監督さんも、チェックしてるでしょうけど。
今や貫禄もついてきたジェニファー・ローレンスも、そんな感じだったんで、期待値上がるわ~。金でグレないでとだけ願います。
私も、AKIRAは観てないです。そのうちそのうちで…の映画のひとつだ~。
こんにちは!
マットと修行僧の空中浮遊戦ですか~?
なんだかな・・・世界観が違うな・・・(^^;
これはアンドリューが主役だったから良かったんだしぃ・・・
こんにちは!
高校生くらいの超能力モノはこれまであまり無かったでしょうか?
ちょっと思い浮かばないので、少ないのかもしれませんね。
続編の話はありそう? あれば観たいです!
TBを送る操作をやってみたんですが、上手く送れなかったようです。
こんにちは! ぬくぬく~☆
私も青春映画だと思っていたから、突然 ビル街で人間がビュ~ンなんて、
これは市民が大騒ぎだ~と自分がアタフタしちゃった(^▽^;)
他の2人は割とまともな学生生活を送っていたようだけど、
アンドリューは学校や家庭にも居場所が無くて
抑圧された気持ちで毎日を過ごしていたからね・・・
大きな力に溺れ易く破壊衝動にも向かい易かったですよね。
POVを使っていても第三者的って考えましたね!
なるほどこう来たか~って思いました。
デハーン君、スパイダーマン2で、ひょっとして主役を食っちゃうかも?(≧ε≦)
ハリーも友情と欲望の間で揺れる青年で、彼の得意とするキャラだものね。
私がちょっと心配なのは、髪の将来と言うか・・・ジュード・ロウ・タイプ?(^^;
素晴らしい日本の技術を使っていただきたいわ。
とにかく性格俳優としていけそうなので、良い作品と出会う事を期待します☆
ずーっと、何もいじらずにデフォルトのままなのですが、
ちょびっと「トラックバックの設定」というのをいじってみました。
もし、よろしかったら再トライしてみていだけますか。
どうぞよろしくお願いいたします。
こんにちは!
返事が遅くなりすみませんでした。
先ほどトラックバックを再トライしてみたら成功しました!
設定がOKでも、上手く送れない事はけっこうあるんですよ。
つかりこさんも、一度もやった事がないんでしたら、
練習のつもりでこちらに送ってみてもいいですよ。(^_^)
「きっとうまくいく」の方、お暇があればトライしてみてはいかがでしょう。
なんだかよくわからなかったのですが、
おかげさまでTBできたようです(汗)。
(「きっと、うまくいく」のほうへ送らせていただきました)
ありがとうございました!
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
YANさん、お久しぶりです!!
主人公の男の子が、いくらか昔の自分とダブって見えるところがあって・・・。
僕は必要以上に感情移入してしまいました。
この映画の脚本を書いた人も、きっと主人公の男の子に近い学生生活を送っていたのでは・・・?と勝手に思ってしまいました。
思った以上に真に迫った青春ドラマで良かったです。
お気に入りですね(^^)
こんにちは!
はい、ちゃんと届いています、ありがとうございました★
今までTBの経験が無かったとは意外でした。
こちらこそ、よろしくお願い致します。
こんにちは!
デハーン君とタコさんがダブる・・・いいじゃないですか~(≧ε≦)
若い時は誰でも内包している暴走したくなる感情。
学校や家庭の背景を描く事で、感情移入できる物語に仕上がっていました。
脚本家も主人公と似ていたのかも。
映画にぶつけて表現する事ができて良かったですよね。
音楽にぶつけたりスポーツで解消したり、
そうやってたいていは やり過ごしていくんだと思います。
でも、あの破壊シーンは迫力あって面白かったです(^^;
YANさん、こんばんは。
「クロニクル」って記録するという意味なんですってね!
デハーン君は、これからも観ていきたいスターだわ。「アメージングスパイダーマン」の続編も楽しみですよね。
>マットとスティーヴは超能力以外にも心の拠り所があるから、
抑制を利かす事が出来るんでしょうね
そうそう、そうなんですよね~。
でもアンドリューは家庭もあんな感じだし・・・。せめてね、良い彼女がいたらなぁ。
こういう青春もので、主人公に想い人がいないのって、珍しいですよね。
でもだからこそ、あんなに暴走しちゃったんでしょうね。
あのお父さん、病室でのあの言葉に唖然としましたよ。
もしかしたら、目覚めさせるためにわざと怒らせてるの?って思ったりもしたけれど、そうじゃないのなら・・・「どんだけダメな父親なん!」と腹が立ったわ。
大いなる力には大いなる責任が伴う・・、
スパイダーマン(トビー君版)のこの言葉、思い出しましたよ。
こんにちは!
「クロニクル=記録する」で、
若者達の出来事を記録に残した物語になってましたね。
デハーン君は心が屈折した若者役にすごくハマるのね~!
その路線も見逃せないし、
また違った雰囲気の役も見てみたいですよね☆
高校生くらいだと片想いでも好きな人がいるものなんだけど、
ずっと内にこもっていたから外に目を向ける事がなかったのかしら?
好きな女の子が力になってくれたら良い抑止力に
なったんでしょうけどね・・・
でも親友も彼の事を思いやってくれてたのに・・・残念です。
何と言っても悪いのは父親!
親のくせにあんなに子供をののしるなんて、そりゃ爆発しますよ(- -;)
「大いなる力には・・・」はベンおじさんが
残していった名言ですよね~(^_^)b
その通り、アンドリューたちにも当てはまるものでしたね。
切なすぎる作品でした。
母親目線で見てしまうから、子供のためにも心身健康でいないと。
と、映画の感想じゃないことを考えてしまいました(;_:)
アンドリューの場合、超能力を身につける時期が、もう少し大人だったら
また結果が違ってたかも知れませんよね。
アンドリューを演じたのがデイン君だったから、ここまで話題になったのかもですね♪
こんにちは!
確かに少年目線より母親目線になるよね(^▽^;)
病気はなりたくてなるものじゃないからあの母親は気の毒・・・
子供に愛情をかけてやればそれでいいかと思うんだけど、
父親は子供を罵倒してサイテー!
そのせいで子供が傷付いて歪んでしまいましたね。。。
そうね~、もう少し人間的に落ち着きが出ていたら、
超能力を破壊じゃなくて、例えば母のためとかに上手く使えた気もします。
本作はデイン君の代表作になるでしょうね~
YANさん、こんばんわ。
最初は高校生らしい軽いノリや悪ふざけで超能力を使い、
見ていて楽しかったのに、
最後は飛んでみないことになってしまいました。
ラストの様々なシーンは、
きっと日本のアニメに影響を受けているような、
そんな印象を持ちました。
父親が母親が死んだのを息子のせいにしてたけど、
(とんでもない親父!!)
息子は息子でスティーヴの死に言い訳してたし、
実は似たもの親子なのかも知れません。
でも、超能力で、私も空を飛んでみたいなあ。
それじゃ、また。
こんにちは!
少年らしいノリで超能力を使うのは、
誰でもやりそうな事ばかりで微笑ましかったですね。
超能力で空を飛ぶ事まで出来るとは。
ほんとに、自分でヒョイと空を飛ぶのって憧れる~(^_^)
そんな軽いノリだったのが、だんだん暴走し始め、
あのラストになってしまうとは驚きでした!
破壊衝動はどんな少年でも程度の差こそあれ持っているでしょうけど、
育った環境や人間関係に影響されるものですね。
そうか・・・あの2人が似たもの親子だなんて悲しいけど、
結果的にはそうなっちゃうのかな・・・
超能力を手にした少年達の行く果てとは…。面白かったです!
本来手で持つカメラを、力を手に入れたことによってそれを操り自由自在に撮る事が出来るというところが新しい。そういう設定の演出をいれたことで、カメラに関しても面白くなっている。
また、力を手にした少年たちが、かならずしもヒーローだとは限らない。
最初はあくまでも「遊び」の範疇で能力を使っていた彼らが、次第にその絶大な力に翻弄され、強...
「力」は使う人しだい。(なんにでも言えることだが。)
あらすじ: 超能力を手にした、高校生のアンドリュー(デイン・デハーン)、マット(アレックス・ラッセル)、スティーヴ(マイケル・B・ジョーダン)は、自分たちの姿をビデオで記録することに。超能力を使い、他人がかんでいるガムを口から取り出したり、女子のスカートをめくったり、空中でアメフトをしたりと、退屈だった毎日を刺激的なものに変える三人。そんなある日、クラクションを鳴らして後方からあおってき...
クロニクル [DVD](2014/06/18)デイン・デハーン、アレックス・ラッセル 他商品詳細を見る
【CHRONICLE】
制作国:アメリカ 制作年:2012年
超能力を手にした、高校生のアンドリュー(デイン・デハーン)、マット
(アレックス・ラッセル)、スティーヴ(マイケル・B・ジョーダン)は、自分
たちの姿をビデオで記録することに。超能力を使い、他人がかんで
いるガ...
自分では制御しきれない力を持ってしまった青年。
その力によって自らを滅ぼしてしまう。
よくある展開の話かもしれない。
けれど、上手に使われたビデオの巧みさと、
彼を必死で救おうとした友人たちの想い。
それらが、この映画のレベルを上げている様に感じた。
青春の危うさ、けれど、可能性。
そんなことを感じさせてくれた映画。
友達付き合いがとても下...