RockingChairで映画鑑賞運命じゃない人

運命じゃない人

2013-09-27(Fri)

内田けんじ監督の長編デビュー作。
周囲でとても評判が良いので観てみたかった作品。
今回やっとレンタル出来て、鑑賞に至りました。

監督：内田けんじ
製作：２００４年　日本
上映時間：９８分
出演：＊中村靖日　＊霧島れいか　＊山中聡　
＊山下規介　＊板谷由夏

この日、ボクの家のドアは３回開いた・・・

「アフタースク－ル」「鍵泥棒のメソッド」を観た後では、
正直言って、本作が古くて地味な印象だと言うのは否めないですね。
画質もあまり良くなくて、自主製作映画のようなタッチでしょう？
時系列が交錯する手法も今では珍しくないので、そう驚きはないし。
数年前に観ていたかったな～(＾＾；　そうすれば、
新鮮であったであろう部分にもっと感動できた気がします。

とは言っても、さすが内田けんじさんの脚本は見事で、
５人が絡む一夜の物語を、
それぞれ別の視点で見せていく事によって、
見えなかったものがだんだん見えてくるのは面白かった！

ネタバレあるかも　↓

主人公宮田（中村靖日）の風貌と人の良さは強烈だったな(≧ε≦)
こういう人を騙してほしくないよね。
友人の探偵をやっている神田（山中聡）も、
見かけによらず友達思いの良い人で、友情っていいなと思える。

宮田を思ってアドバイスする神田の言葉がどれも的を射て良い☆
「電話番号なめんなよ」「３０才過ぎたら運命の出会いとか無い」など。
ラストシーンでは、どこまでも純粋な宮田に「早く地球に住みなさい」
宮田、即「や～だ」　このやりとりはおかしかった～(≧▽≦)ﾉ

宮田が真紀（霧島れいか）と出会うラブストーリーかと思いきや、
ヤクザの組長浅井（山下規介）と女詐欺師あゆみ（板谷由夏）も
登場して、お金絡みのサスペンスも展開するんですね。

視点が変わると、神田がトイレから電話していた事、
宮田がルンルン踊っている間にとんでもない怖い目に遭っていた事、
あの時、ベッドの下に浅井組長が隠れていた事など、
いろいろな事が主人公の知らないうちに起こっていたと分かります。
そしてお金の行方も分かってビックリ(°□°;)
でも、ラストでその真紀が戻って来てくれて、
「運命の人」になりそうな予感がして、嬉しかったです。

本人の気付かないうちに、すぐそばで別の人のドラマが
展開していて、その影響を受けて、本人の運命が作られていく・・・
そんな事があるのかもしれませんね。

終わり方がちょっと中途半端な気もしました。
あのままで浅井組長のメンツは保たれるの？
神田はこの先ヤクザと関わる事になって不安じゃない？
まあ、浅井がタチの悪い人じゃないと観客には分かるけど。
全部がストンと綺麗に納まってないような、
『え、そこで終わるの？』って気持ちでしたが、
憎めない人たちばかりのドラマで、
とても楽しい時間を過ごせました★

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

コメント : 8
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こんばんは。

おぉーー、ついにご覧になられたんですね！！

古くて地味な印象。
分かる気がします。
実は僕も、ストーリーを細かく覚えてなかったりして・・・。
「アフタースクール」や「鍵泥棒～」に比べると
俳優さんも少し地味ですもんね。

ただ上記２作を撮った内田監督のデビュー作という事で、
やっぱり脚本の妙や展開の気持ち良さは、この頃から
全開でした＼(＾▽＾)／

本当に大好きな監督さんです。

2013-09-28 18:37 |
ゆず豆
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No title

１０年近く前の作品でしたか。当時はこの手の時系列バラバラで見せていくものは少なかったように思うので、良く出来ている事に驚き、ひじょうに面白いと感じました。
知らない俳優ばかりでお金がかかってなくても、面白く作れるという見本のような作品。

自分の人生、隣で誰かが何かをやっているのに気付かずにいて、本当は全体をよく分かっていないのかもしれません。
その後もまだドタバタが続きそうな終わり方でしたね。

2013-09-28 23:05 |
ヒデ
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ゆず豆さんへ

こんにちは！
今頃って感じで、やっと観る事が出来ました～！
どうしても、画質や俳優さんの顔ぶれから、第一印象はソレでしたが(^^;
長編デビューらしい初々しさがありました。

小出しに見せていって、最終的に全てが分かると、
驚きと感動が生まれる展開は、この時からすでに得意だったんですね。
今後も、どのように驚かせてくれるのか、
観終わった後に温かい気持ちにさせてくれるのか、
すごく楽しみな監督です！

2013-09-29 16:44 |
YAN
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ヒデさんへ

こんにちは！
やっぱり作られた年代に観るのが一番良いですね。
知らない俳優さんばかりで地味でしたが(^^;
役にマッチして良い味を出しているな～って感心しました。
それにいかにもお金がかかってなさそうな雰囲気だけど(^^;
確かに内容次第で面白く出来るものですよね！

自分の人生だからって全部分かっているつもりでも、
分かってない事が多いって、思いましたよ。
あの後も絶対になんやかんやとありそうで、気になります！

2013-09-29 16:45 |
YAN
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視点が変わると、いろいろ変わって、、

ＹＡＮさん、こんばんわ。

視点が変わるとシーンの雰囲気や台詞の意味合いが変化するのが、
とても面白く感じられた映画でした。
それと、内田監督らしい、とても優しい映画。
確かに、ラストはまだまだ何かありそうで、
神田のその後や、状況も分らずに宮田の家を訪れた先輩との鉢合わせ、
なんかも、この先、何かまだまだ、ありそうな感じでしたね。

宮田クンにとっての真紀さんが偶然の人、
というわけではなくて、
宮田クンを含めた多くの人の行動や気持ちが重なって、
最後には幸せに繋がっていく（のだろうと思いたい）、
というのが、今から思えば如何にも内田監督らしく思えました。

それじゃ、また。

2013-09-30 22:27 |
ヤン
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ヤンさんへ

こんにちは！
キャラも立場もバラバラな人達の視点なので、
余計に彼らの目に映ったものの変化が大きかったですね。
台詞の意味合いも、全部観た後だと、
それがあっての言葉だったのか～って思ったりして面白かったです！

ラストは楽しい展開がその後も続けばいいんですが、
お金の存在が明るみに出て浅井組長のメンツが潰れそうなのが心配～(＾＾；
宮田の先輩がデートする看護士はアユミさんかも？

真紀さんと宮田君の出会いは、
周囲の人たちからいろいろ影響を受けてましたね。
そういう過程を見せていく作り、素敵ですよね★

2013-10-01 17:15 |
YAN
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言われてみれば・・・

YANさん、こんにちは！
本作、すごい私はお気に入りで、欠点が見えてなかった・・・

＞あのままで浅井組長のメンツは保たれるの？
＞神田はこの先ヤクザと関わる事になって不安じゃない？
確かに！！
言われてみればそうだよね・・・

鍵メソッドはこれを更に素晴らしくした作品だと思ってます♪

2013-10-05 18:30 |
latifa
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latifaさんへ

こんにちは！
公開された当時にしたら、やっぱり新鮮な驚きがあったと思うな～
私もきっと、すごいお気に入りになってたと思います。
今でも、これは好きなほうだし(^_^)

あの後の幸せな展開を想像してホンワカとした余韻に浸る・・・
と言う終わり方だったら、綺麗に収まってると思えたんだけど、
浅井組長のメンツ問題や神田の恐怖が残ったままなのが
ちょっと気になったのよね。

「鍵泥棒・・」は俳優も好きだし、もう文句無し！

2013-10-07 17:27 |
YAN
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2004年制作　邦監督：内田けんじ ≪キャッチコピー≫ 『この日、ボクの家のドアは３回開いた・・・』 ≪ストーリー≫ 典型的ないい人・宮田をはがゆく思っていた私立探偵の神田は、いつまでも前の彼女のことを引きずっている宮田のために、レストランで1人で寂しそうに食事をしている女性をナンパするが……。 ≪感想≫ ある夜の出来事を三人の男の視線で描かれて...

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