悪の教典
2013-07-12(Fri)
話題になっていたようだけど、
そんなに面白いとは思えなかったな・・・(+_+)

監督:三池崇史
製作:2012年 日本
原作:貴志祐介「悪の教典」
上映時間:129分
出演:*伊藤英明 *二階堂ふみ *染谷将太 *林遣都
*浅香航大 *山田孝之 *吹越満 *KENTA *水野絵梨奈
まるで出席をとるみたいに、
先生はみんなを殺し続けたんだ。主人公・伊藤英明が見せるギャップは良かったです。でも前もって彼がサイコパスだと知ってたんで、
(さんざん宣伝してたから、誰でも知って観たと思う)
最初にすごく爽やかに登場しても、
それは仮の姿でしょ、って思って、
正体を現した時に驚きが全く無かったんですよね・・・(^^;
で、
淡々と最後まで観た・・・という感じかな。
ネタバレあります ↓
まあ、主人公ハスミンの人物像は興味深かったです。
最近の犯罪者にこういうタイプが増えてきてますからね。
社会が生んだのか、突然変異なのか・・・?
中学生の時にすでに両親を殺して、
自分を傷付ける細工までして犯行を偽装するなんて、
何をきっかけにそんな術を身に付けたんでしょ?
そんな疑問すら無意味なのか、
生まれつきの精神異常者だから・・・という
説明しかないのが、もどかしい。
こいつは嫌だ、邪魔だ、と思う感情は発達していて、
そういう邪魔者は排除していく。それが彼にとって
本能に従って生きていくという事なんでしょうね。
庭に飛んでいるカラスに、北欧神話の
フギン(思考)とムニン(記憶)と名付け、
毛嫌いしてフギンを電流で殺した。
戦争と死を司る主神オーディンに情報を伝えると言う
カラスを警戒していた所を見ると、
自分が社会的に悪い事をやっている意識はあるんですね。
でもそれは罪悪感ではない。
こんな事で捕まったらバカバカしいので、
上手く法の目をかいくぐって生き延びてやろうって魂胆。
だから、ラストでも狂ったフリをして、
「責任能力なし」の方向へ持って行こうとする。
なんて狡猾で利己的で自信家なんだ。
こういう人間が現実に実際に存在するんだから、
それが一番恐ろしい。
サイコパスの人物像としてリアルに描けていると思いました。
文化祭での殺戮劇をエンタメとして見る事も
出来るんでしょうけど、
ショットガンをぶっ放すだけなので、
ワンパターンに感じてしまったな。
ましてや、先生を信じている無抵抗な生徒を
皆殺しにするのに、爽快感など無かったですし。
見世物的な殺しの連続にちょっと飽きてしまいました。
「モリタート」やそれをジャズ風にアレンジした
「マック・ザ・ナイフ」が人殺しの歌だとは知らなかった~
軽快な音楽が不気味さを醸し出していました。
ラスト、二階堂ふみの左目が濁ったシーン、
ハスミンにはカラスのムニンに見えたようで、
「オーディンによろしく」と言ってましたね。
よっぽどオーディンに対抗心があるのか、
自分こそが死を司る神だとでも思ってるんでしょうかね。
テーマ : サスペンス映画
ジャンル : 映画
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コメント
こんにちは^^
この映画は見たことが無いのですが、YANさんの記事楽しく読ませていただきました。
最初の正体を現した時の驚きがなかった、という部分で思わず笑ってしまいました;
確かにあんなに思いっきり宣伝しといて、「こんなに爽やかなのに、実はこうだったんです!」じゃ驚かないだろうな、と思います^^;
ハスミンはサイコパスなんですね…宣伝しか見てませんが、確かにそんな雰囲気はありました。
サイコパスな犯罪者を主演にしてしまう邦画は珍しいかもしれませんね。
せっかくの珍しいテーマなのに、心理描写が適当だと残念な気がしてしまいますが、この映画は割としっかり描かれているようですね^^
北欧神話ネタが出てくるようですが、北欧神話全く知らなくても見れますか?
一応ざっと把握しといた方がいいんでしょうか?;
はて、なんのことだろう?って思いながら見たら混乱してしまいそうなんですが…^^;
こんにちは!
ネタバレも読んでしまいましたか・・・(^^;
詳細は省いているから思いっきりのネタバレじゃないとは思うんだけど、
そうなの、伊藤英明さんがイメージを覆すような
サイコパスを演じてるんですよ。
って、宣伝でさんざんやってたもんね~
私もサイコパスに詳しいわけでもないけど、
最近の犯罪者や他の映画に出てくる犯人などと
実に共通性があるなあ~、こういう行動分かるな~って思いました。
そういう人間がひょっとして隣にいるかも?って思うと恐ろしいです。
北欧神話については、ナレーションで出てくるので、
前もって予習する必要なんてないですよ!
神話のカラスにちょっとなぞらえているだけの事です。
これは試写会でAKB48の大島優子が「私はこの映画がキライです」と言ったヤツですね

よくそんな事言ったなぁ

と、逆に宣伝効果あって(まさかヤラセ

)覚えていました。先生が皆殺しするえげつないのがエンタメと思えるかどうか


私も好きくないかも。
貴志祐介原作なんですね。「黒い家」「ISOLA」

は読んで面白かったですが、これは読んでません。
うふふ、何かと話題にも上がった作品で、殺戮映画をみたことのない客層をひきこんでしまったようですが、そういう方々は割とショックをうけてたようでしたねぇ。(海猿の流れ?)
三池さんの過剰な血の演出は好きです(爆)ちょっと赤すぎるかなとも思ったけどね(^▽^) ハッハッハ
でも、殺戮シーンは単調だなと私も思います。原作もあんな感じだったんで、しゃーないんですけどね。銃より刀やナイフの方が好きって公言してるから、余計そうなんですけどぉ。
サイコパスについては、観てから検索をかけなきゃっていうのは残念だった。もうちょっと情報が欲しかったですね。けど、伊藤英明の楽しそうな変身ぶりはよかったです。裸筋トレも(笑)
キモ釣井せんせのエピは、「序章」の方にあります。彼も異常。生徒たちも、決してイイコばかりじゃないし。
上映されてたときの感想で面白かったのが、スカッとしたような爽快感を感じた人が多かったこと。ストレス社会のコレも一遍かなぁ。昔は、公開処刑はよくあったし、ある種見世物化してたわけでしょ、人間って残酷な一面を持ってるんだろうなって思います。
それとサイコパスの人間は、また別でしょう。実際にそういう人はいるわけで、それを考えると恐ろしいですね。似た系統で「脳男」もみてますが、こっちの方がエンタメ性があって面白かったかなー。
AKBも巻き込んで、サイコパスの映画が邦画で大々的公開というのは、ちょっと凄いなって思いました。
色んなシーンでクスッと笑わせてくれる、
なかなか面白い作品だったと思ってます。好き嫌いは別にしてね。
殺戮シーンも、さほど悲壮に描かれていないので、
だからなのか爽やかな印象。チーチッチの曲もナイス
ただ、猟銃の威力に寄った部分があるので、確かに単調だったことは否めないなあ。
でも、アクション映画じゃないんだらか、手管を変えていくのもおかしい。こんなものでしょう
伊藤さんが演じた蓮見のキャラはボロがですぎていて、違和感があったのですが、不必要に「隠す」という概念がないんだなあと思った次第。邪魔だから殺す、面倒だから警察につかまらないようにする、安易にその程度なのでしょうね。
この映画は三池さんじゃなかったら、楽しい映画にはなってなかったと思います。もっと悲壮な惨劇とかになっていたかも。
そう考えると殺戮すらエンタメに変えるという面白い試みの作品だったように思います
こんにちは!
そうそう、大島優子さんの発言がけっこう宣伝になったみたいよね。
私の頭の隅にも「そういう嫌悪感を抱く映画なんだ」ってインプットされてたわ。
気が付かないうちに先入観を持ってた感じ。
ヤラセかどうかは謎だけど、好き嫌いが分かれる内容なのは確かです。
私も昔は貴志祐介さんの本を読んだな~
その2冊も読んだし、「青の炎」「クリムゾンの迷宮」とかも。
10年くらい前はよく読んでたんだけどね、今は目が疲れ過ぎてダメ。
貴志祐介さんは人間の闇を描くのが上手い人だよね。
こんにちは!
色々な話題で、どんな映画かな~って興味がわいた人も多かったでしょうね。
「海猿」の感覚で観たらショックを受けるよね。
私は「海猿」を観てないし、グロいのは慣れてるから平気だったけど。
裸体のサービスカットはキッチリあって楽しませてもらいました(≧ε≦)
釣井先生のキャラはキモくて面白かったわ~
他の先生たちの異常性もなかなかのもの☆
「序章」って観た方がいいんですか?ま~あまり観る気もしないけど(^^;
生徒も確かに良い子ばかりじゃなかったものの、
殺されてスカッとするほどの悪人ではなかった気がします。
子供達が先生達みたいに、もっとクセがあってワルだったら良かったかな。
「脳男」って名前からして「雪男」とか「蛇男」みたいなキャラに思えて、
すでにリアルな感じがしない。(≧ε≦) エンタメっぽい!
俳優的にも生田くんのほうが好きだし、
テーマソングがキング・クリムゾンなんで、これは観たいな♪
こんにちは!
山田孝之のパンティのシーンなんか笑えましたね(≧ε≦)
殺戮シーンをエンタメに・・・という趣旨なら、
もっとやり方があったような気もするんですよね。
殺られ方も、なんか漫画みたいに大袈裟にするとか、
生徒も抵抗して闘いの形にもっていくとかねえ・・・
軽快な音楽とカラフルな学園祭の飾りなどは、
殺戮とはかけ離れたイメージを持ってきて良かったですよね。
サイコパスって、もちろん計算高いんだけど、
割と場当たり的な行動をとったりしますよね。
それでボロが出るって事はありますね。
そうだ、三池監督作品にあまり馴染みが無いから、
好みじゃなかったのかもしれない(^^;
この映画、強烈でしたね。
エグかったことを覚えています。
ちょっと前なのに、実は印象には残ってないんです。
こんにちは!
サイコパスの映画なので、やっぱり強烈でしたよね。
エンタメ的演出はいろいろありましたけど。
「強烈」という事だけ印象に残って、
内容は忘れてしまう事もあるでしょうね。
私も忘れるの、早いです(^^;
やっと観ましたよ~(・∀・)
いやー。バタバタとたくさんの生徒たちが殺されちゃって…(+_+)
どろどろはしてなかったけど、やはりいいキモチでは見られませんよね。YANさんおっしゃるように、わたしも単調に感じました。アングルなどにも変化をつけるともっとドキドキしたのかなぁ。
伊藤さんは海猿のイメージしかなかったけど、狂人の役もなかなか似合いますね。
音楽が効果的に使われてたのは良かったです。
スピンオフの方はあまり面白くなかったですが、釣井が妻を殺すきっかけと場面が出てきてかなり印象に残りました。
お元気ですか~!
まだFC2にアクセス出来ないのかな?(;´o`)
子供が殺されるのはどうも気持ちの良いものじゃないよね。
もっと憎たらしいワルなら感じ方も多少変わったかもしれないけど。
殺しのシーンが売りの割には見せ方が単調でした。
先日、海猿をテレビで放映してましたね。
なんか狂人のイメージが強くなって海猿がウソっぽく見えたわ(≧ε≦)
WOWOWでスピンオフまで放映してましたか。
釣井にも異常に走るきっかけがあったという事ですね。
YANさんこんばんは。
YANさんは本作はお気に召さなかったようですね。
僕は原作がとても面白く、その補足的に本作を鑑賞したので
満足できました。
原作はちょっと長いですが読み応え抜群でおススメですよ!!
YANさんも書かれていますが、主役のハスミンという人物像に
とても興味がわいたんですよね。
どうしてこのような人間が生まれるのか?みたいな。
最後の最後まではっきりとは描かれませんでしたが・・・。
何気に満足の一作でした。
こんにちは!
そうですね、今思い返しても、あまり良い印象はありません(^^;
こういうサイコパスには、どうして?とか なぜ?とかの
理屈なんて存在しないんでしょうね、きっと。
だからその部分は描き様が無いのだと思います。
こうする・・・と言う行動傾向はあるようで、
その感情の無さや狡猾さや自己中心性はよく捉えてましたね。
まあ私も、続編が出ない事を望みます(^^;
やっぱり観に行きました。今年、いまんとこ、数少ない邦画の映画館鑑賞は三池作品ばっかという事態になってます(笑・もう一本は愛と誠だもん)ハスミン、いいわ〜。EXCELLENT!なぜ ...
筋トレシーン、excellent、to die?、チーッチッチ チーッチッチ チーッチッチ、パンティ嗅いで美彌とかで笑いを取りにいってますよコレ!
AKB大島さんが「私はこの映画が嫌いです」と泣
2012年制作 邦
監督:三池 崇史
≪キャッチコピー≫
『まるで出席をとるみたいに、先生はみんなを殺し続けたんだ。』
≪ストーリー≫
ハスミンというニックネームで呼ばれ、生徒たちから圧倒的な人気と
支持を集める高校教師・蓮実聖司。
生徒だけでなく、ほかの教師や保護者も一目を置く模範的な教師だったが、
その正体は他人への共感や良心を持っていない反社会性人格障害...