裏切りのサーカス
2012-12-05(Wed)
男の涙が哀しく切ない。
見応えのある緻密なスパイ映画。

TINKER TAILOR SOLDIER SPY
監督:トーマス・アルフレッドソン
製作:2011年 イギリス・フランス・ドイツ
原作:ジョン・ル・カレ「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」
出演:*ゲイリー・オールドマン *コリン・ファース *トム・ハーディ
*トビー・ジョーンズ *マーク・ストロング *ベネディクト・カンバーバッチ
*キアラン・ハインズ *デヴィッド・デンシック *ジョン・ハート
一度目、あなたを欺く。二度目、真実が見える。
ジョン・ル・カレのスパイ小説を「ぼくのエリ 200歳の少女」の
トーマス・アルフレッドソン監督が映画化。
東西冷戦下、英国諜報部(サーカス)に潜むソ連の二重スパイ=
「もぐら」をあぶり出す、緻密で重厚なスパイ・ミステリー。
登場人物の名前が覚え難いし、現代と回想シーンが入り交じっているので
頭をフル回転して観なくちゃいけなかったです。
細部を再確認したい気持ちになって2回目鑑賞。
すると1回目にはジグソーパズルのピースが提示されていただけに
見えたのが、2回目にはピースの置くべき位置がハッキリと分かって、
スポンスポンと納まっていくんですよね。
どれ一つとして欠かす事の出来ないピースだったとよく分かりました!
これは複数回観た方が面白いです。
ネタバレあるかも ↓
見応えのある緻密なスパイ映画。

TINKER TAILOR SOLDIER SPY
監督:トーマス・アルフレッドソン
製作:2011年 イギリス・フランス・ドイツ
原作:ジョン・ル・カレ「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」
出演:*ゲイリー・オールドマン *コリン・ファース *トム・ハーディ
*トビー・ジョーンズ *マーク・ストロング *ベネディクト・カンバーバッチ
*キアラン・ハインズ *デヴィッド・デンシック *ジョン・ハート
一度目、あなたを欺く。二度目、真実が見える。
ジョン・ル・カレのスパイ小説を「ぼくのエリ 200歳の少女」の
トーマス・アルフレッドソン監督が映画化。
東西冷戦下、英国諜報部(サーカス)に潜むソ連の二重スパイ=
「もぐら」をあぶり出す、緻密で重厚なスパイ・ミステリー。
登場人物の名前が覚え難いし、現代と回想シーンが入り交じっているので
頭をフル回転して観なくちゃいけなかったです。
細部を再確認したい気持ちになって2回目鑑賞。
すると1回目にはジグソーパズルのピースが提示されていただけに
見えたのが、2回目にはピースの置くべき位置がハッキリと分かって、
スポンスポンと納まっていくんですよね。
どれ一つとして欠かす事の出来ないピースだったとよく分かりました!
これは複数回観た方が面白いです。
ネタバレあるかも ↓
英国諜報部と言うと、現在公開中の007のような、
ハデなアクションをして最新鋭の小道具を使いこなすイメージが
頭に浮かぶんだけど、本作は情報戦が中心で地味です。
水面下で働くのがスパイなんだから地味なのが当たり前なんですよね(^^;
他国だけじゃなく、仲間同士でも盗聴し、駆け引きや裏切りをする世界。
人の裏を探り、自分もまた探られ、常に緊張を強いられるような、
冷淡で孤独な世界なんですね。
それも大した価値も無い体制に尽くしても、リスクのほうが大きく、
世間に知られる事もない。スパイとは物悲しい仕事なんだなあ。
映画はもぐら探しの指令を受けたスマイリー(ゲイリー・オールドマン)が、
ピーター(ベネディクト・ガンバーバッチ)を助手にし、
過去の記録や証言を地道に調査していくお話。
ターゲットはサーカス幹部の4人。
パーシー・アレリン=ティンカー(トビー・ジョーンズ)
ビル・ヘイドン=テイラー(コリン・ファース)
ロイ・ブランド=ソルジャー(キアラン・ハインズ)
トビー・エスタヘイス=プアマン(デヴィッド・デンシック)
静かな知性派スマイリーはとても堅実に調査を進めていきます。
すると浮かび上がるのは、英国・ソ連にアメリカを巻き込む情報戦略。
と共に、私が一番胸にグッときた、ある隠された愛なんですよね。
ジム(マーク・ストロング)とビルは昔から一心同体だった・・・
ジムが撃たれたと知って激しく動揺するビル・・・
私情を挟んではいけない非情な世界に、秘めた思いがあった!
そんな所からほころびが出て、もぐらの正体に辿り着くのだ。
ラスト、パーティでのアイ・コンタクト。
潔い最期をもたらした愛ゆえの銃弾。
「ラ・メール」の歌が、渦巻く情感をさらに高める~☆
あの涙は切ない!私の頭の中で「ラ・メール」がずっと流れてます(;_;)
他にも人間臭さが垣間見えるエピソードが様々。
対立国の女との恋なんて もっての外なのに、
リッキー・ター(トム・ハーディ←若返って見えた)は
なんとしても女への思いを貫こうとする。
ピーターは監視される身となり泣く泣く彼(!)に別れを告げる。
スマイリーは妻への一途な愛が弱点と見抜かれる。
そう言えば、妻アンってサーカスの一員なのに、
仲間と浮気をしたり家出をしたり、突然戻ってきたり。
慎重に行動しないといけないはずなのに自由過ぎやしません?
そんな女にゾッコンとは、違う意味でスマイリーの弱点ですね(^^;
小説を読んでいくような雰囲気の、骨太で見応えのある作品でした。
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「ぼくのエリ 200歳の少女」
ハデなアクションをして最新鋭の小道具を使いこなすイメージが
頭に浮かぶんだけど、本作は情報戦が中心で地味です。
水面下で働くのがスパイなんだから地味なのが当たり前なんですよね(^^;
他国だけじゃなく、仲間同士でも盗聴し、駆け引きや裏切りをする世界。
人の裏を探り、自分もまた探られ、常に緊張を強いられるような、
冷淡で孤独な世界なんですね。
それも大した価値も無い体制に尽くしても、リスクのほうが大きく、
世間に知られる事もない。スパイとは物悲しい仕事なんだなあ。
映画はもぐら探しの指令を受けたスマイリー(ゲイリー・オールドマン)が、
ピーター(ベネディクト・ガンバーバッチ)を助手にし、
過去の記録や証言を地道に調査していくお話。
ターゲットはサーカス幹部の4人。
パーシー・アレリン=ティンカー(トビー・ジョーンズ)
ビル・ヘイドン=テイラー(コリン・ファース)
ロイ・ブランド=ソルジャー(キアラン・ハインズ)
トビー・エスタヘイス=プアマン(デヴィッド・デンシック)
静かな知性派スマイリーはとても堅実に調査を進めていきます。
すると浮かび上がるのは、英国・ソ連にアメリカを巻き込む情報戦略。
と共に、私が一番胸にグッときた、ある隠された愛なんですよね。
ジム(マーク・ストロング)とビルは昔から一心同体だった・・・
ジムが撃たれたと知って激しく動揺するビル・・・
私情を挟んではいけない非情な世界に、秘めた思いがあった!
そんな所からほころびが出て、もぐらの正体に辿り着くのだ。
ラスト、パーティでのアイ・コンタクト。
潔い最期をもたらした愛ゆえの銃弾。
「ラ・メール」の歌が、渦巻く情感をさらに高める~☆
あの涙は切ない!私の頭の中で「ラ・メール」がずっと流れてます(;_;)
他にも人間臭さが垣間見えるエピソードが様々。
対立国の女との恋なんて もっての外なのに、
リッキー・ター(トム・ハーディ←若返って見えた)は
なんとしても女への思いを貫こうとする。
ピーターは監視される身となり泣く泣く彼(!)に別れを告げる。
スマイリーは妻への一途な愛が弱点と見抜かれる。
そう言えば、妻アンってサーカスの一員なのに、
仲間と浮気をしたり家出をしたり、突然戻ってきたり。
慎重に行動しないといけないはずなのに自由過ぎやしません?
そんな女にゾッコンとは、違う意味でスマイリーの弱点ですね(^^;
小説を読んでいくような雰囲気の、骨太で見応えのある作品でした。
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