メランコリア
2012-10-10(Wed)
SF終末劇と謳っているけど、SF色は薄くて、
人間の憂鬱な内面を映像化したドラマでした。

MELANCHOLIA
監督:ラース・フォン・トリアー
製作:2011年 デンマーク・スウェーデン・フランス・ドイツ
出演:*キルステン・ダンスト *シャルロット・ゲンズブール *ジョン・ハート
*キーファー・サザーランド *シャーロット・ランプリング
*ステラン・スカルスガルド *アレキサンダー・スカルスガルド
世界が終わる。その衝撃の瞬間をあなたは目撃するーー。
メランコリアって、この映画では巨大惑星の名前だけど、
憂鬱という意味がありますよね。
観ていて「アンチクライスト」の時に、トリアー監督が
鬱病を患っていたと言う話を思い出しました。
「メランコリア」は、監督自身の心象風景なのかもしれませんね。
プロローグと1部と2部に分けた構成になっていて、
1部は鬱病の症状・様子を描いたもの、
2部は世界の終わりに直面した姉妹(鬱病でない人と鬱病の人)の
対比を描いたものになっています。
プロローグは絵画を見ているようなアートな映像で素晴らしい☆
アンチクライストも同じような手法で、クラシック音楽に乗せて
スローモーションでシーンを見せていくものでしたね。
落ちる鳥、くずれる馬、がんじがらめで逃げられない花嫁、
地球に近づく惑星、これらは、映画を観ていくと、
内容を凝縮したものである事が分かります。
ネタバレあるかも ↓
人間の憂鬱な内面を映像化したドラマでした。

MELANCHOLIA
監督:ラース・フォン・トリアー
製作:2011年 デンマーク・スウェーデン・フランス・ドイツ
出演:*キルステン・ダンスト *シャルロット・ゲンズブール *ジョン・ハート
*キーファー・サザーランド *シャーロット・ランプリング
*ステラン・スカルスガルド *アレキサンダー・スカルスガルド
世界が終わる。その衝撃の瞬間をあなたは目撃するーー。
メランコリアって、この映画では巨大惑星の名前だけど、
憂鬱という意味がありますよね。
観ていて「アンチクライスト」の時に、トリアー監督が
鬱病を患っていたと言う話を思い出しました。
「メランコリア」は、監督自身の心象風景なのかもしれませんね。
プロローグと1部と2部に分けた構成になっていて、
1部は鬱病の症状・様子を描いたもの、
2部は世界の終わりに直面した姉妹(鬱病でない人と鬱病の人)の
対比を描いたものになっています。
プロローグは絵画を見ているようなアートな映像で素晴らしい☆
アンチクライストも同じような手法で、クラシック音楽に乗せて
スローモーションでシーンを見せていくものでしたね。
落ちる鳥、くずれる馬、がんじがらめで逃げられない花嫁、
地球に近づく惑星、これらは、映画を観ていくと、
内容を凝縮したものである事が分かります。
ネタバレあるかも ↓
1部はジャスティン(キルステン・ダンスト)の結婚パーティの様子。
姉クレア(シャルロット・ゲンズブール)の夫ジョン
(キーファー・サザーランド)の邸宅で盛大に行われる。
幸せの絶頂にあるはずが、ジャスティンは情緒不安定に陥り、
常軌を逸した行動に出る。
客を2時間以上も待たせた上に、憂鬱そうに一人外へ抜け出したり、
ケーキカットの時間にお風呂に入ったり・・・おいおい・・(+_+)
このパーティは一般社会の縮図みたいなもので、
ジャスティンにしてみれば、祝ってくれる大勢の人は煩わしく、
優しい結婚相手(アレキサンダー・スカルスガルド←ステランの息子)ですら
自分をがんじがらめにする足かせに思えてくるんでしょう。
社会に馴染めなくて、社会そのものが苦痛でしかないジャスティンの憂鬱を
キルステン・ダンストは重苦しい表情で上手く表わしてましたね。
まさかその日に結婚相手と別れる事になろうとは・・・びっくり。
相手が気の毒だと思ったし、「時々あなたがたまらなく憎い」と
言うクレアの気持ちも分かるなあ~(^^;
ただ、クレア以外の家族や上司も自分勝手でひどかったけどね~
2部では、惑星メランコリアがどんどん接近してきます。
世界規模でパニックになるはずだけど、クレア家族とジャスティンの
終末劇に絞って見せていくのがすごい特徴的。
それだけ鬱病の人とそうでない一般人との対比を見せたかったんでしょうね。
きちんと仕事をこなしていたリトル・ファーザーは逃げ出し、
大丈夫だと言い続けていたジョンは命を絶つ。
夫としてサイテーだよねΣ( ̄◇ ̄*) これにはあきれた。
家族を守りたいクレアも不安を募らせパニックに陥っていく。
一方で、重度の鬱症状から次第に落ち着きを取り戻し、
悠然と構えるジャスティン。
世界が滅亡する事は、元々無意味だと思っていたものが
無になるだけの事なので、恐怖感などないんでしょう。
全てが消えてしまう事に怯えるクレアと、
全てが消える事に解放を感じるジャスティン。
平穏とパニックが逆転する2人の姿が興味深いです。
ただ、ここまで大きな危機に直面すれば、鬱病でない私だって
ジタバタしても仕方ないと思って悠然と構える気がするなあ・・・(^^;
分かり辛いけど、鬱病の人は物事の捉え方が違うって事でしょうね。
トリアー監督の経験から生まれた作品ですね。
#2011年カンヌ国際映画祭女優賞受賞キルステン・ダンスト
関連記事*****
「ドッグヴィル」
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常軌を逸した行動に出る。
客を2時間以上も待たせた上に、憂鬱そうに一人外へ抜け出したり、
ケーキカットの時間にお風呂に入ったり・・・おいおい・・(+_+)
このパーティは一般社会の縮図みたいなもので、
ジャスティンにしてみれば、祝ってくれる大勢の人は煩わしく、
優しい結婚相手(アレキサンダー・スカルスガルド←ステランの息子)ですら
自分をがんじがらめにする足かせに思えてくるんでしょう。
社会に馴染めなくて、社会そのものが苦痛でしかないジャスティンの憂鬱を
キルステン・ダンストは重苦しい表情で上手く表わしてましたね。
まさかその日に結婚相手と別れる事になろうとは・・・びっくり。
相手が気の毒だと思ったし、「時々あなたがたまらなく憎い」と
言うクレアの気持ちも分かるなあ~(^^;
ただ、クレア以外の家族や上司も自分勝手でひどかったけどね~
2部では、惑星メランコリアがどんどん接近してきます。
世界規模でパニックになるはずだけど、クレア家族とジャスティンの
終末劇に絞って見せていくのがすごい特徴的。
それだけ鬱病の人とそうでない一般人との対比を見せたかったんでしょうね。
きちんと仕事をこなしていたリトル・ファーザーは逃げ出し、
大丈夫だと言い続けていたジョンは命を絶つ。
夫としてサイテーだよねΣ( ̄◇ ̄*) これにはあきれた。
家族を守りたいクレアも不安を募らせパニックに陥っていく。
一方で、重度の鬱症状から次第に落ち着きを取り戻し、
悠然と構えるジャスティン。
世界が滅亡する事は、元々無意味だと思っていたものが
無になるだけの事なので、恐怖感などないんでしょう。
全てが消えてしまう事に怯えるクレアと、
全てが消える事に解放を感じるジャスティン。
平穏とパニックが逆転する2人の姿が興味深いです。
ただ、ここまで大きな危機に直面すれば、鬱病でない私だって
ジタバタしても仕方ないと思って悠然と構える気がするなあ・・・(^^;
分かり辛いけど、鬱病の人は物事の捉え方が違うって事でしょうね。
トリアー監督の経験から生まれた作品ですね。
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