親愛なるきみへ
2012-04-03(Tue)
大切な人への思いがたくさん詰まったハルストレム監督作品。

DEAR JOHN
監督:ラッセ・ハルストレム
製作:2010年 アメリカ
出演:*チャニング・テイタム *アマンダ・サイフリッド *リチャード・ジェンキンス
*ヘンリー・トーマス *スコット・ポーター
恋のときめき、愛の痛み。 その2週間は、永遠になった。
冒頭、主人公の男が銃弾に倒れたシーンで、
「薄れゆく意識の中で最後に思い浮かべたのはあなただ。」と
ナレーションが流れます。
「きみだ」じゃなくて「あなただ」と言った事にかすかな違和感を
覚えたんだけど、戦死で終わる悲恋物語かと、その時は単純に思いました。
英語では「you」だけど、翻訳者の気遣いが出てましたね。
2001年春、米軍特殊部隊に所属するジョン(チャニング・テイタム)は、
2週間の休暇で帰郷した際、女子大生のサヴァナ(アマンダ・サイフリッド)と
出会い、恋に落ちる。
一緒に過ごしたのはたった2週間だったが、強い思いが芽生えるのに充分だった。
ジョンは任務で遠征に出掛け、サヴァナは大学に戻る。
離れ離れの間、手紙をやりとりして心をつないでゆくのだが、
9.11テロにより、兵役延長をせざるを得ない状況となる。
離れている時間が長くなり、ジョンの元に突然サヴァナから別れの手紙が届く。
と、ここまでは割とよくあるラブストーリーですが、ここから先は
いろいろと感情が渦巻く展開になっていきます。
ネタバレあります

DEAR JOHN
監督:ラッセ・ハルストレム
製作:2010年 アメリカ
出演:*チャニング・テイタム *アマンダ・サイフリッド *リチャード・ジェンキンス
*ヘンリー・トーマス *スコット・ポーター
恋のときめき、愛の痛み。 その2週間は、永遠になった。
冒頭、主人公の男が銃弾に倒れたシーンで、
「薄れゆく意識の中で最後に思い浮かべたのはあなただ。」と
ナレーションが流れます。
「きみだ」じゃなくて「あなただ」と言った事にかすかな違和感を
覚えたんだけど、戦死で終わる悲恋物語かと、その時は単純に思いました。
英語では「you」だけど、翻訳者の気遣いが出てましたね。
2001年春、米軍特殊部隊に所属するジョン(チャニング・テイタム)は、
2週間の休暇で帰郷した際、女子大生のサヴァナ(アマンダ・サイフリッド)と
出会い、恋に落ちる。
一緒に過ごしたのはたった2週間だったが、強い思いが芽生えるのに充分だった。
ジョンは任務で遠征に出掛け、サヴァナは大学に戻る。
離れ離れの間、手紙をやりとりして心をつないでゆくのだが、
9.11テロにより、兵役延長をせざるを得ない状況となる。
離れている時間が長くなり、ジョンの元に突然サヴァナから別れの手紙が届く。
と、ここまでは割とよくあるラブストーリーですが、ここから先は
いろいろと感情が渦巻く展開になっていきます。
ネタバレあります
まず、多少自閉症気味だったジョンの父親が脳梗塞で倒れてしまう。
この時に父に宛てた手紙をジョンが読み、
それが冒頭シーンと重なり、「あなた」とは恋人サヴァナの事ではなく、
父親の事だと分かります。
え~?なぜラブストーリーでこの手紙を冒頭に持ってきたのか?
サヴァナに再会した辺りで、何となく理解できました。
サヴァナは、自閉症の息子アランを持ち、癌を患っているティム
(ヘンリー・トーマス)と結婚していました。
エラーコインの話が出てきますが、他と違うものは価値が重いです。
自閉症をエラーコインに例えると語弊があって良くないけど、
この映画では、ザクザクある普通のものと異なっているコインは、
自閉症の父やアラン、広くは病気のティムを象徴していると思うんですよね。
リチャード・ジェンキス演じる父の姿にどれだけ心を持って行かれたか!
日曜にはラザニアを作り、食器の置き場所もきちんと決めていて、
いつも息子の背中を影から見守り、
息子のために背広を着てサヴァナの両親に会おうと努める。
コイン集めだけが趣味の、不器用で淋しげな佇まいの父を、
今思い出すだけでも涙が出そうになる~~(;_;)
ジョンも最期かもしれない時に思い浮かべたのが、
そんな父であったと言うように、サヴァナがティム親子と
家族になったのは、共通性があるんじゃないかなあ。
愛するジョンは遠く離れたまま。目の前に心配な親子が
いるとなれば、放っておけないからね・・・
ティムは自分の闘病の支えとアランの面倒を見てくれる人が欲しかった。
もちろんサヴァナを愛していたでしょう。
でも、自閉症の息子を一番大切に思っていた。
ジョンとの事を知りながら横から入るルール違反だけど、
本人もそれを充分承知しています。自分勝手だったけれども、
ジョンに自分はズルいと正直に謝り、サヴァナがまだジョンを愛しているとまで言う。
どの人も皆優し過ぎて、人の事を考えるあまり、
幸せに遠回りしちゃうタイプなんだなあ・・・
恋愛感情だけでなく、大切な人への思いを、
ハルストレム監督は優しい人間描写で切なく見せています。
この主人公達は運命で結ばれていたようで、良かったね☆
関連記事*****
「きみに読む物語」
この時に父に宛てた手紙をジョンが読み、
それが冒頭シーンと重なり、「あなた」とは恋人サヴァナの事ではなく、
父親の事だと分かります。
え~?なぜラブストーリーでこの手紙を冒頭に持ってきたのか?
サヴァナに再会した辺りで、何となく理解できました。
サヴァナは、自閉症の息子アランを持ち、癌を患っているティム
(ヘンリー・トーマス)と結婚していました。
エラーコインの話が出てきますが、他と違うものは価値が重いです。
自閉症をエラーコインに例えると語弊があって良くないけど、
この映画では、ザクザクある普通のものと異なっているコインは、
自閉症の父やアラン、広くは病気のティムを象徴していると思うんですよね。
リチャード・ジェンキス演じる父の姿にどれだけ心を持って行かれたか!
日曜にはラザニアを作り、食器の置き場所もきちんと決めていて、
いつも息子の背中を影から見守り、
息子のために背広を着てサヴァナの両親に会おうと努める。
コイン集めだけが趣味の、不器用で淋しげな佇まいの父を、
今思い出すだけでも涙が出そうになる~~(;_;)
ジョンも最期かもしれない時に思い浮かべたのが、
そんな父であったと言うように、サヴァナがティム親子と
家族になったのは、共通性があるんじゃないかなあ。
愛するジョンは遠く離れたまま。目の前に心配な親子が
いるとなれば、放っておけないからね・・・
ティムは自分の闘病の支えとアランの面倒を見てくれる人が欲しかった。
もちろんサヴァナを愛していたでしょう。
でも、自閉症の息子を一番大切に思っていた。
ジョンとの事を知りながら横から入るルール違反だけど、
本人もそれを充分承知しています。自分勝手だったけれども、
ジョンに自分はズルいと正直に謝り、サヴァナがまだジョンを愛しているとまで言う。
どの人も皆優し過ぎて、人の事を考えるあまり、
幸せに遠回りしちゃうタイプなんだなあ・・・
恋愛感情だけでなく、大切な人への思いを、
ハルストレム監督は優しい人間描写で切なく見せています。
この主人公達は運命で結ばれていたようで、良かったね☆
関連記事*****
「きみに読む物語」