神々と男たち
2012-02-02(Thu)
クライマックスで高鳴る旋律に身体が震えた・・・

DES HOMMES ET DES DIEUX
OF GODS AND MEN
監督:グザヴィエ・ボーヴォワ
製作:2010年 フランス
出演:*ランベール・ウィルソン *マイケル・ロンズデール *オリヴィエ・ラブルダン
*フィリップ・ロダンバッシュ *ジャック・エルラン *ロイック・ピション
さよならを言わなければならない時に--ともに生きる
身の危険が目の前に迫ってきている状況で、
そこに留まるか、あるいは避難するか?
修道士達の葛藤する内面を描いた作品です。
1996年、アルジェリアで起きた武装イスラム集団による
フランス人修道士誘拐・殺害事件を基にした、
ヒューマン・ドラマ。
武装集団による事件と聞くと、血生臭い話を想像しがちですが、
これはとても静かで厳かな映画です。
ともすると、単調に感じられて面白味が無いように
思ってしまうんだけど、終盤に来ると、
感極まる所があって、そこの音楽が忘れられません。

DES HOMMES ET DES DIEUX
OF GODS AND MEN
監督:グザヴィエ・ボーヴォワ
製作:2010年 フランス
出演:*ランベール・ウィルソン *マイケル・ロンズデール *オリヴィエ・ラブルダン
*フィリップ・ロダンバッシュ *ジャック・エルラン *ロイック・ピション
さよならを言わなければならない時に--ともに生きる
身の危険が目の前に迫ってきている状況で、
そこに留まるか、あるいは避難するか?
修道士達の葛藤する内面を描いた作品です。
1996年、アルジェリアで起きた武装イスラム集団による
フランス人修道士誘拐・殺害事件を基にした、
ヒューマン・ドラマ。
武装集団による事件と聞くと、血生臭い話を想像しがちですが、
これはとても静かで厳かな映画です。
ともすると、単調に感じられて面白味が無いように
思ってしまうんだけど、終盤に来ると、
感極まる所があって、そこの音楽が忘れられません。
前半はとても淡々としています。
イスラム教圏のアルジェリア山村に、
フランス人のキリスト教修道院がある。
修道院とは、キリストの精神にならって、祈りと
労働をしながら、共同生活をする施設です。
共同生活・・・「共に生きる」ここにキーワードがあります。
彼らはイスラム教の村人達に溶け込んで、
あるいはそれ以上に村人の支えとなって、
慎ましく暮らしています。共に生きているんですね。
そのような何気無い日々の様子を丁寧に見せていく。
バックに音響効果を一切使わず、彼らの信仰の厚さを
表わす讃美歌だけが厳粛に響き渡る・・・
すごく清らかな歌声なんですよ。
修道士って皆歌が上手いのか(^^;
そんな中、内戦が激しさを増し、
イスラム過激派達は罪の無い市民達を殺害してゆく。
修道士達はここに留まるか、避難するか話し合います。
すぐに結論は出ず、それぞれが信仰や
自分自身と向き合って悩み苦しむ。
何を信念として生きてゆくのかと。
最終的に8人全員が、使命は共に生きる事として、
留まる決断をします。
この危険が迫っている状況では、
共に生きる事は、死を受け入れる事にも繋がります。
決断をしたその夜、「白鳥の湖」を聴き、
とっておきのワインを飲む修道士達。
一人一人の顔を捉えていくんですが、
決断した清々しさもあり、全員が同じ境地に至った
満足感もあり、死の覚悟もあったんじゃないでしょうか。
穏やかな微笑みや無言の涙は、何とも言えません。
そして、圧倒的な「白鳥の湖」の旋律には身体が震えた・・・
これほど感情を高ぶらせる曲だったとは、
今までとは全く違って聴こえたなあ。。。
修道士達の高潔な志と相まって、涙がハラハラと流れました。
最後の晩餐を思わせるシーンなんですが、
期せずして、これが本当に最後になってしまうんですね。
エンドロールの讃美歌もとても荘厳で、
やり切れない思いが残りました。
彼らの信念の強さ、真摯な信仰心が伝わってくる作品でした。
#2010年 カンヌ国際映画祭審査員特別グランプリ受賞
イスラム教圏のアルジェリア山村に、
フランス人のキリスト教修道院がある。
修道院とは、キリストの精神にならって、祈りと
労働をしながら、共同生活をする施設です。
共同生活・・・「共に生きる」ここにキーワードがあります。
彼らはイスラム教の村人達に溶け込んで、
あるいはそれ以上に村人の支えとなって、
慎ましく暮らしています。共に生きているんですね。
そのような何気無い日々の様子を丁寧に見せていく。
バックに音響効果を一切使わず、彼らの信仰の厚さを
表わす讃美歌だけが厳粛に響き渡る・・・
すごく清らかな歌声なんですよ。
修道士って皆歌が上手いのか(^^;
そんな中、内戦が激しさを増し、
イスラム過激派達は罪の無い市民達を殺害してゆく。
修道士達はここに留まるか、避難するか話し合います。
すぐに結論は出ず、それぞれが信仰や
自分自身と向き合って悩み苦しむ。
何を信念として生きてゆくのかと。
最終的に8人全員が、使命は共に生きる事として、
留まる決断をします。
この危険が迫っている状況では、
共に生きる事は、死を受け入れる事にも繋がります。
決断をしたその夜、「白鳥の湖」を聴き、
とっておきのワインを飲む修道士達。
一人一人の顔を捉えていくんですが、
決断した清々しさもあり、全員が同じ境地に至った
満足感もあり、死の覚悟もあったんじゃないでしょうか。
穏やかな微笑みや無言の涙は、何とも言えません。
そして、圧倒的な「白鳥の湖」の旋律には身体が震えた・・・
これほど感情を高ぶらせる曲だったとは、
今までとは全く違って聴こえたなあ。。。
修道士達の高潔な志と相まって、涙がハラハラと流れました。
最後の晩餐を思わせるシーンなんですが、
期せずして、これが本当に最後になってしまうんですね。
エンドロールの讃美歌もとても荘厳で、
やり切れない思いが残りました。
彼らの信念の強さ、真摯な信仰心が伝わってくる作品でした。
#2010年 カンヌ国際映画祭審査員特別グランプリ受賞