ミスター・ノーバディ
2011-12-05(Mon)
なんて豊かな感性溢れる映画なんだろう☆
イマジネーションの魔法にすっかりやられました!
ギターのメロディが頭から離れない♪

MR. NOBODY
監督:ジャコ・ガン・ドルマン
製作2009年 フランス・ドイツ・ベルギー・カナダ
出演:*ジャレッド・レトー *ダイアン・クルーガー *サラ・ポーリー
*トビー・レグボ *ジュノー・テンプル
2092年、人類が不死を手に入れた世界。
そこで、永久再生する医療を受けずに、
ラストモータル=人類最後の死ぬ人間となった
ニモ・ノーバディ(ジャレッド・レトー)。
118歳の誕生日を前に、自らの人生を語ってゆく。
それは、ひじょうに複雑で矛盾に満ちた話だった・・・
ネタバレあります
未見の方は読まないで下さい
はたして、彼の話は真実なのか妄想なのか?
キーワードは「選択」
一番大きな選択の分岐点は、両親の離婚の際に、
母について家を出るか、父と共に残るか、と言う所。
なぜだか2つ共選択したように展開していくんですよね。
インタビュアーが「いったいどちらが真実なんですか?」と
聞いていたけど、私も正に同じ気持ちで観ていました。
そうすると、どんどんニモの人生は、幹から枝分かれするように
広がっていって、
母を選択した場合は、アンナと恋に落ち、しかし別れたり再会したり、
父を選択した場合は、エリースに恋をするが波乱があり、
また、エリースと上手くいかず、ジーンと結ばれる人生も出てくる。
何層ものパラレル・ワールドで年代も行き来し、複雑なんだけど、
不思議とゴッチャにならないんですよね。
ニモも3人の女性も区別できるようにしてあるし、
赤・青・黄の色分けもあって、分かり易いです。
ストーリーの作りも上手いって事なんでしょうね。
とても緻密に計算されてます。
はたして、本当の人生はどれだったのか?
最後に明かされた老人の言葉に驚いた!
全ては9歳の少年の想像の産物だと。
恐らく2092年の世界も想像上のものなんでしょう。
インタビュアーに「君は存在していない。私もだ。」と言ってましたから。
母と行くか父と残るか、その選択があまりに究極なため、
ニモは選択できなかった。
チェスで言う「ツークツワンク」で、彼は動かなかった。
そして「選択しなければ、全ての可能性が残る」って事で、
ニモは感性豊かに時空を駆け巡り、あらゆる可能性の
想像の世界を膨らませていったんだと思います。
つまり、老人が過去を振り返ったのではなかったんです。
想像は宇宙のビッグバンのように広がっていきました。
想像ではあったけど、誰もがリアルに息づいていて、
色鮮やかな世界です。
どの選択の人生も同等に意味があり、
例え辛く苦しいものであったとしても、
ニモはイキイキと体験しています。
「私の生きたどの人生も真実だ」と言ったように、
どう生きたとしても素晴らしい人生で、
どれもが愛おしいと彼は思っています。
これは、人生賛歌の映画なんですね★
何度もニモが死ぬシーンが出てきますが、
人には死があって、時間が限られているからこそ、
一瞬一瞬が輝きを持つと言う事でしょう。
もしあの未来のように、永遠に時間が続くとなったら、
一瞬を大切にする事が無くなるんじゃないかな。
少年は、2092年にビッグクランチ(宇宙大収縮)が
起きると設計し、そこから時間は逆行します。
ニモの宇宙が収縮し、9才のあの時点に戻るのだろうか。
15才の時のトビー・レグホとジュノー・テンプルの
ラブストーリーが瑞々しくて、すっごく可愛かった~♪
シーツごしに見つめ合う2人のシーン、ステキだったな~
ジャレッド・レトーのブルーの瞳が美しかった~☆
結婚後の情緒不安定なサラ・ポーリーの
痛々しい演技も良かったです。
宇宙に飛び散る自転車、ニモが生まれる前の世界、
突然出てくる講義、有り得ないシーンの繋がりなど、
シュールさもあって、印象的な映像がすっごく多いです!
音楽の使い方も魅力的で、
センスの素晴らしさに圧倒されました。
イマジネーションの魔法にすっかりやられました!
ギターのメロディが頭から離れない♪

MR. NOBODY
監督:ジャコ・ガン・ドルマン
製作2009年 フランス・ドイツ・ベルギー・カナダ
出演:*ジャレッド・レトー *ダイアン・クルーガー *サラ・ポーリー
*トビー・レグボ *ジュノー・テンプル
2092年、人類が不死を手に入れた世界。
そこで、永久再生する医療を受けずに、
ラストモータル=人類最後の死ぬ人間となった
ニモ・ノーバディ(ジャレッド・レトー)。
118歳の誕生日を前に、自らの人生を語ってゆく。
それは、ひじょうに複雑で矛盾に満ちた話だった・・・
ネタバレあります
未見の方は読まないで下さい
はたして、彼の話は真実なのか妄想なのか?
キーワードは「選択」
一番大きな選択の分岐点は、両親の離婚の際に、
母について家を出るか、父と共に残るか、と言う所。
なぜだか2つ共選択したように展開していくんですよね。
インタビュアーが「いったいどちらが真実なんですか?」と
聞いていたけど、私も正に同じ気持ちで観ていました。
そうすると、どんどんニモの人生は、幹から枝分かれするように
広がっていって、
母を選択した場合は、アンナと恋に落ち、しかし別れたり再会したり、
父を選択した場合は、エリースに恋をするが波乱があり、
また、エリースと上手くいかず、ジーンと結ばれる人生も出てくる。
何層ものパラレル・ワールドで年代も行き来し、複雑なんだけど、
不思議とゴッチャにならないんですよね。
ニモも3人の女性も区別できるようにしてあるし、
赤・青・黄の色分けもあって、分かり易いです。
ストーリーの作りも上手いって事なんでしょうね。
とても緻密に計算されてます。
はたして、本当の人生はどれだったのか?
最後に明かされた老人の言葉に驚いた!
全ては9歳の少年の想像の産物だと。
恐らく2092年の世界も想像上のものなんでしょう。
インタビュアーに「君は存在していない。私もだ。」と言ってましたから。
母と行くか父と残るか、その選択があまりに究極なため、
ニモは選択できなかった。
チェスで言う「ツークツワンク」で、彼は動かなかった。
そして「選択しなければ、全ての可能性が残る」って事で、
ニモは感性豊かに時空を駆け巡り、あらゆる可能性の
想像の世界を膨らませていったんだと思います。
つまり、老人が過去を振り返ったのではなかったんです。
想像は宇宙のビッグバンのように広がっていきました。
想像ではあったけど、誰もがリアルに息づいていて、
色鮮やかな世界です。
どの選択の人生も同等に意味があり、
例え辛く苦しいものであったとしても、
ニモはイキイキと体験しています。
「私の生きたどの人生も真実だ」と言ったように、
どう生きたとしても素晴らしい人生で、
どれもが愛おしいと彼は思っています。
これは、人生賛歌の映画なんですね★
何度もニモが死ぬシーンが出てきますが、
人には死があって、時間が限られているからこそ、
一瞬一瞬が輝きを持つと言う事でしょう。
もしあの未来のように、永遠に時間が続くとなったら、
一瞬を大切にする事が無くなるんじゃないかな。
少年は、2092年にビッグクランチ(宇宙大収縮)が
起きると設計し、そこから時間は逆行します。
ニモの宇宙が収縮し、9才のあの時点に戻るのだろうか。
15才の時のトビー・レグホとジュノー・テンプルの
ラブストーリーが瑞々しくて、すっごく可愛かった~♪
シーツごしに見つめ合う2人のシーン、ステキだったな~
ジャレッド・レトーのブルーの瞳が美しかった~☆
結婚後の情緒不安定なサラ・ポーリーの
痛々しい演技も良かったです。
宇宙に飛び散る自転車、ニモが生まれる前の世界、
突然出てくる講義、有り得ないシーンの繋がりなど、
シュールさもあって、印象的な映像がすっごく多いです!
音楽の使い方も魅力的で、
センスの素晴らしさに圧倒されました。