ヒア アフター
2011-10-18(Tue)
死後の世界を取り上げているけど、それが中心じゃなくて、
苦しみながらも前を向いて進もうとする者達の物語でした。
今、辛い思いをしている人々の背中をそっと押してくれるような、
癒しの映画です。

HEREAFTER
監督:クリント・イーストウッド
製作:2010年 アメリカ
出演:*マット・デイモン *セシル・ドゥ・フランス *フランキー・マクラレン
*ジョージ・マクラレン *ジェイ・モーア *ブライス・ダラス・ハワード
死に触れて、前を向く。
パリのジャーナリスト、マリー(セシル・ドゥ・フランス)は、
リゾート地で津波に襲われ、一命を取り留めるが、
その臨死体験で見た不思議な光景が頭から離れないでいた・・・
この津波の映像は、想像以上に凄まじくてリアルでしたね。
これだと恐怖を思い返しちゃいますよね。
サンフランシスコで暮らすジョージ(マット・デイモン)は、
過去に霊能者として注目された事もあったが、
死者と語る能力を「呪いだ」と言い、それを封印していた。
ロンドンで暮らす双子のマーティンとジェイソン(フランキー&ジョージ・マクラレン)。
突然の交通事故で兄が亡くなり、薬物中毒の母とも離れ、
弟マーティンは里親に預けられる。
この3人の物語が同時進行で進んで行きます。
ネタバレあります
マリーは臨死体験の資料を集め、死後の世界について本を書きます。
しかし、この手のスピリチュアルな話を真面目に語ろうとしただけで、
変人のような扱いをされ、仕事を干されてしまう。
誰もが直面するものなのに、ハッキリとした形が無いだけに、
タブー視されているのが現実なんですね~
この映画自体も同じで、眉をひそめられる危険性を含んでいると
言う事だろうけど、イーストウッド監督は生きるための
ちょっとした手助けとして、温かく静かにドラマを描いています。
ジョージは癒しを求めてイタリア料理教室に通う。
目隠しをしてスプーンで食材を口に運び合うって、
妙に艶っぽいものだね~(≧ε≦)
そこで知り合ったメラニー(ブライス・ダラス・ハワード)との件は、
これまでのジョージの人間関係を象徴していました。
人は喪失感から死者の言葉を聞きたがるものだけど、
ジョージは見てはいけないものまで見えてしまい、
心ならずも人を傷付けてしまいます。
そして自分の周囲から人が離れて行ってしまう、という事を、
何度となく繰り返して孤独を味わってきたのでしょう。
この能力で人を救う事もあったが、自分もまた傷付く事の方が多かった。
一番理解し易いのが、マーカス少年のケースです。
突然、身近な人を失ってしまった。
寿命を全うして亡くなったならまだ少しは諦めもつくけど、
不慮の死というものは、強い苦悩と喪失感を伴います。
死者と再び対話をしたい。そう思うのは当然でしょう。
まだ小さいだけに、その必死さが辛かったですね。
そんな3人がロンドンのブックフェアである日交錯します。
マーカス少年は、ネットで見たジョージを見つけ、
やっと兄の言葉を聞く事が出来ました。
このシーンは胸にグッと熱いものがこみ上げましたね~
兄の「ここはすごい。イケてる。」には子供らしくて笑えたけど。
マーカスはこの後、帽子を被るのを止めます。
ジョージは、忌み嫌ってきた死後の世界についての本を
堂々と書き朗読しているマリーに関心を抱き、
手に触れた時に、彼女の臨死体験を知ります。
ジョージとマリーは、それまで人に理解されずに
疎外感を感じてきた者同士なので、
良き理解者になりそうですね。そのまとめでいいので、
未来のキスのビジョンは不要な気がするなあ。(^^;
死に触れた3人が、それぞれ喪失感や孤独感に迷い、
苦しんだ挙句、それを乗り越え、前を向こうとする・・・
人それぞれ苦悩も異なるし、癒しの方法も異なるけど、
ちょっとした力をもらえるような、
今のこの時に合っている映画でした。
関連記事*****
「ミスティック・リバー」
「ミリオンダラー・ベイビー」
「硫黄島からの手紙」
「チェンジリング」
「グラン・トリノ」
「インビクタス/負けざる者たち」
苦しみながらも前を向いて進もうとする者達の物語でした。
今、辛い思いをしている人々の背中をそっと押してくれるような、
癒しの映画です。

HEREAFTER
監督:クリント・イーストウッド
製作:2010年 アメリカ
出演:*マット・デイモン *セシル・ドゥ・フランス *フランキー・マクラレン
*ジョージ・マクラレン *ジェイ・モーア *ブライス・ダラス・ハワード
死に触れて、前を向く。
パリのジャーナリスト、マリー(セシル・ドゥ・フランス)は、
リゾート地で津波に襲われ、一命を取り留めるが、
その臨死体験で見た不思議な光景が頭から離れないでいた・・・
この津波の映像は、想像以上に凄まじくてリアルでしたね。
これだと恐怖を思い返しちゃいますよね。
サンフランシスコで暮らすジョージ(マット・デイモン)は、
過去に霊能者として注目された事もあったが、
死者と語る能力を「呪いだ」と言い、それを封印していた。
ロンドンで暮らす双子のマーティンとジェイソン(フランキー&ジョージ・マクラレン)。
突然の交通事故で兄が亡くなり、薬物中毒の母とも離れ、
弟マーティンは里親に預けられる。
この3人の物語が同時進行で進んで行きます。
ネタバレあります
マリーは臨死体験の資料を集め、死後の世界について本を書きます。
しかし、この手のスピリチュアルな話を真面目に語ろうとしただけで、
変人のような扱いをされ、仕事を干されてしまう。
誰もが直面するものなのに、ハッキリとした形が無いだけに、
タブー視されているのが現実なんですね~
この映画自体も同じで、眉をひそめられる危険性を含んでいると
言う事だろうけど、イーストウッド監督は生きるための
ちょっとした手助けとして、温かく静かにドラマを描いています。
ジョージは癒しを求めてイタリア料理教室に通う。
目隠しをしてスプーンで食材を口に運び合うって、
妙に艶っぽいものだね~(≧ε≦)
そこで知り合ったメラニー(ブライス・ダラス・ハワード)との件は、
これまでのジョージの人間関係を象徴していました。
人は喪失感から死者の言葉を聞きたがるものだけど、
ジョージは見てはいけないものまで見えてしまい、
心ならずも人を傷付けてしまいます。
そして自分の周囲から人が離れて行ってしまう、という事を、
何度となく繰り返して孤独を味わってきたのでしょう。
この能力で人を救う事もあったが、自分もまた傷付く事の方が多かった。
一番理解し易いのが、マーカス少年のケースです。
突然、身近な人を失ってしまった。
寿命を全うして亡くなったならまだ少しは諦めもつくけど、
不慮の死というものは、強い苦悩と喪失感を伴います。
死者と再び対話をしたい。そう思うのは当然でしょう。
まだ小さいだけに、その必死さが辛かったですね。
そんな3人がロンドンのブックフェアである日交錯します。
マーカス少年は、ネットで見たジョージを見つけ、
やっと兄の言葉を聞く事が出来ました。
このシーンは胸にグッと熱いものがこみ上げましたね~
兄の「ここはすごい。イケてる。」には子供らしくて笑えたけど。
マーカスはこの後、帽子を被るのを止めます。
ジョージは、忌み嫌ってきた死後の世界についての本を
堂々と書き朗読しているマリーに関心を抱き、
手に触れた時に、彼女の臨死体験を知ります。
ジョージとマリーは、それまで人に理解されずに
疎外感を感じてきた者同士なので、
良き理解者になりそうですね。そのまとめでいいので、
未来のキスのビジョンは不要な気がするなあ。(^^;
死に触れた3人が、それぞれ喪失感や孤独感に迷い、
苦しんだ挙句、それを乗り越え、前を向こうとする・・・
人それぞれ苦悩も異なるし、癒しの方法も異なるけど、
ちょっとした力をもらえるような、
今のこの時に合っている映画でした。
関連記事*****
「ミスティック・リバー」
「ミリオンダラー・ベイビー」
「硫黄島からの手紙」
「チェンジリング」
「グラン・トリノ」
「インビクタス/負けざる者たち」
テーマ : ヒューマン・人間ドラマ
ジャンル : 映画