英国王のスピーチ
2011-10-04(Tue)
国王の人間の部分を描いた温かい作品。
一流の役者の確かな演技に支えられた映画は、
満足度が高い!

THE KING’S SPEECH
監督:トム・フーパー
製作:2010年 イギリス・オーストラリア
出演:*コリン・ファース *ジェフリー・ラッシュ *ヘレナ・ボナム=カーター
*ガイ・ピアース *ティモシー・スポール
英国史上、もっとも内気な王。
ジョージ6世(コリン・ファース)は、現エリザベス女王の
父上だから、それほど昔の方ではないんですよね。
吃音症だと言う事は知られていたのかもしれないけど、
上手く話せなくて苦しそうな表情をするとか、
自分は王じゃないと泣くとか、そういう姿を映画にしちゃうんだ。
日本の皇室では考えられません。英国王室は開けてますね。
最初の大英帝国博覧会閉会スピーチのシーン。
大衆が注目する中で苦手と分かっている事を
しなくちゃいけないと言う、あの緊張感ったら、
胃が痛くなりそうだった・・・(><)
生まれながらにして王室の男子。
転職するわけにいかないし、それはそれは
計り知れない苦労があった事でしょう。
そんなヨーク公(後のジョージ6世)を救う事になるのが、
言語聴覚士のライオネル・ローグ(ジェフリー・ラッシュ)。
型破りな治療法で、信頼と対等を必要とすると言い、
ヨーク公を「バーティ」と呼ぶ。
ローグのやり方は、話し方の技術をどうこうするじゃなくて、
心の問題を解きほぐしていくというもの。
その中で分かるのが、ヨーク公の子供時代の心の傷。
左利きを右利きに、X脚も金属で矯正、
父には厳しく抑制され、乳母からは虐待を受けたと言う。
生まれつき吃音の子供はいないらしいので、
こういった心の傷が吃音症として現れたんでしょう。
ローグの治療は彼の心をほぐし、
立場を超えて2人を友人として結び付けます。
父ジョージ5世の死で、兄エドワード(ガイ・ピアース)が
即位するも、離婚歴のあるアメリカ人女性との
結婚のため退位してしまいます。
この兄の話は「王冠を賭けた恋」として有名だけど、
そのせいで、ヨーク公が国王になったのか・・・と
王室の経緯もよく分かりました。
しかし、ガイ・ピアースの方がコリンより年上だった?
いかにもいい加減そうな王子だったな。。。(^^;
ナチス・ドイツとの戦争に迫られ、リーダーの強い言葉が
必要な時代、王はスピーチを決意します。
上手く出来るのか不安なままに臨むスピーチに、またハラハラ。
そこでローグは「私だけに友達として話すように」とアドバイスします。
歌ならどもらない王の前で、音楽を指揮するように導いていく。
そのローグを見ながら、王は安心を得て、
言葉に魂を込めてゆきます。
最後には、助けが必要無いほど自信に溢れ、
本物の王の風格が漂ってきました。
それを、目をつぶってジッと聞き入るローグの姿。
すごく感動的なシーンになってましたね~
ヘレナ・ボナム=カーター演じるエリザベス妃も、
出過ぎずにしっかりと王を支えるエレガントな女性で、
とても良かったです。
地位を超えて厚い信頼と友情を築いていく2人、
困難を克服して本物の王になっていくジョージ6世。
ベテラン俳優達がしっかりと演じているので、悪いはずが無い!
ユーモラスでドラマティック、良質な作品でした。
#2010年アカデミー賞 作品賞・主演男優賞・監督賞・脚本賞 受賞
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「シングルマン」
一流の役者の確かな演技に支えられた映画は、
満足度が高い!

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*ガイ・ピアース *ティモシー・スポール
英国史上、もっとも内気な王。
ジョージ6世(コリン・ファース)は、現エリザベス女王の
父上だから、それほど昔の方ではないんですよね。
吃音症だと言う事は知られていたのかもしれないけど、
上手く話せなくて苦しそうな表情をするとか、
自分は王じゃないと泣くとか、そういう姿を映画にしちゃうんだ。
日本の皇室では考えられません。英国王室は開けてますね。
最初の大英帝国博覧会閉会スピーチのシーン。
大衆が注目する中で苦手と分かっている事を
しなくちゃいけないと言う、あの緊張感ったら、
胃が痛くなりそうだった・・・(><)
生まれながらにして王室の男子。
転職するわけにいかないし、それはそれは
計り知れない苦労があった事でしょう。
そんなヨーク公(後のジョージ6世)を救う事になるのが、
言語聴覚士のライオネル・ローグ(ジェフリー・ラッシュ)。
型破りな治療法で、信頼と対等を必要とすると言い、
ヨーク公を「バーティ」と呼ぶ。
ローグのやり方は、話し方の技術をどうこうするじゃなくて、
心の問題を解きほぐしていくというもの。
その中で分かるのが、ヨーク公の子供時代の心の傷。
左利きを右利きに、X脚も金属で矯正、
父には厳しく抑制され、乳母からは虐待を受けたと言う。
生まれつき吃音の子供はいないらしいので、
こういった心の傷が吃音症として現れたんでしょう。
ローグの治療は彼の心をほぐし、
立場を超えて2人を友人として結び付けます。
父ジョージ5世の死で、兄エドワード(ガイ・ピアース)が
即位するも、離婚歴のあるアメリカ人女性との
結婚のため退位してしまいます。
この兄の話は「王冠を賭けた恋」として有名だけど、
そのせいで、ヨーク公が国王になったのか・・・と
王室の経緯もよく分かりました。
しかし、ガイ・ピアースの方がコリンより年上だった?
いかにもいい加減そうな王子だったな。。。(^^;
ナチス・ドイツとの戦争に迫られ、リーダーの強い言葉が
必要な時代、王はスピーチを決意します。
上手く出来るのか不安なままに臨むスピーチに、またハラハラ。
そこでローグは「私だけに友達として話すように」とアドバイスします。
歌ならどもらない王の前で、音楽を指揮するように導いていく。
そのローグを見ながら、王は安心を得て、
言葉に魂を込めてゆきます。
最後には、助けが必要無いほど自信に溢れ、
本物の王の風格が漂ってきました。
それを、目をつぶってジッと聞き入るローグの姿。
すごく感動的なシーンになってましたね~
ヘレナ・ボナム=カーター演じるエリザベス妃も、
出過ぎずにしっかりと王を支えるエレガントな女性で、
とても良かったです。
地位を超えて厚い信頼と友情を築いていく2人、
困難を克服して本物の王になっていくジョージ6世。
ベテラン俳優達がしっかりと演じているので、悪いはずが無い!
ユーモラスでドラマティック、良質な作品でした。
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テーマ : 映画★★★★★レビュー
ジャンル : 映画