エンジェル ウォーズ
2011-09-08(Thu)
主人公は誰なんだろう・・・
ラストでガ~ンときちゃって、また最初から鑑賞し直しました。
この映画、とっても良かった~★

SUCKER PUNCH
監督:ザック・スナイダー
製作:2011年 アメリカ・カナダ
出演:*エミリー・ブラウニング *アビー・コーニッシュ *ジェナ・マローン
*ヴァネッサ・ハジェンズ *ジェイミー・チャン *カーラ・グギーノ
お前の世界は自由か。
「300」「ウォッチメン」のザック・スナイダー監督らしい
凝ったヴィジュアルが堪能できる点でも面白いです。
ただ単に、自由を求めて空想世界で闘う美少女軍団の
アクション映画だと思って、お気楽に観てたもんだから、
ラストでショックを受けて、またいろいろ考えちゃったわ。
ネタバレあります
最初の、ベイビードール(エミリー・ブラウニング)が
嫌らしい継父に追い込まれるシークエンスから、
引き込まれるものがありました。
ここで流れる「スイート・ドリームス」(原曲はユーリズミックス)、
懐かしくてウワ~ッて思ったんだけど、
曲の内容は決して「甘い夢」なんか歌ってないのよね。
精神病院に連れて行かれ、劇場と呼ばれる場所で
ベイビードールの視線の先にあったものは、
ステージ上のベッドに座るスイートピー(アビー・コーニッシュ)の姿。
これは映画の冒頭で、幕が上がりベッドの上で不安げにしていた
ベイビードールと全く同じ構図。
5日後のロボトミー手術、ピンを刺される直前のアップで、
スイートピーの顔と入れ替わります。
このように、ここですでに、ベイビードールとスイートピーの運命が
絡まっている事を示唆していたんですね。
手術でピンを刺される直前から、娼婦クラブの世界へ切り替わります。
ベイビードールがそれまでの5日間を走馬灯のように思い返す・・・
精神病院での出来事を、娼婦クラブという少し明るい
トーンに置き換えて、彼女は振り返るわけです。
振り返ると書いたのは、ただの妄想じゃなくて、
現実とリンクした出来事だからです。
ベイビードールは同じような境遇の4人の少女達に
ここから逃げて自由になろうと呼び掛ける。
彼女がダンスをして人を魅了し、注意を引きつけている間に、
自由への旅に必要な5つのアイテムを手に入れる計画です。
1.地図 2.炎(ライター) 3.ナイフ 4.鍵 5.謎
5は理由でありゴール。大きな犠牲を払うが完全な勝利を得る。
ベイビードールがダンスを始めると、精神世界での
戦いが映像化されます。
迫力ある異次元の世界がスタイリッシュに鮮烈に
繰り広げられる。
少女達の破天荒なアクションが壮快・痛快!
有り得ないくらい高くジャンプして、スタッと着地する。
決めポーズのカッコイイ事☆
ベイビードールの色白がダークな背景に映えて可愛らしい。
どんどん強く逞しくなってゆくのが、うれしくてワクワク。
最初は、皆が自由を勝ち取ると思い込んでいたからね・・・
2回目鑑賞時は、絶望の中で何もしないよりは、
少しでも状況を変えようと闘う、
そんな切羽詰まった状況での必死の抵抗に見えたなあ。
冒頭で、「誰にでも守護天使=エンジェルがいる。
様々な姿に変えて。」というナレーションがありましたね。
「さあ戦って」と勇気を奮い起こすような存在がいると言うなら、
ベイビードールのエンジェルはゴルスキー先生や
ワイズマンだったんでしょうね。
ベイビードールのダンスは一度も出てきません。
それはその時、現実の世界ではブルーらから性的虐待を
受けていたからだと思います。
周りの看守達が「もうそんな事はやめろよ」と
言っていたのは、そういう意味だろうな・・・
そうやって、ブルーらの注意を逸らしていたと思います。
現実でもブルーを刺し火を放ち、抵抗しながら
スイートピーと2人で脱出しようとした時、
ベイビードールは気付きます。
5つ目のアイテムは自分であり、囮になる存在だったと。
「主役は私じゃなかった。あなたよ。」と言い、
自分は犠牲となりスイートピーを逃がします。
この計画で脱出できる主人公はスイートピーで、
ベイビードールはスイートピーのエンジェルだったのだ。
虐待の果てにロボトミー手術という大きな犠牲。
でもそれにより、友人は母に妹の言葉を伝えられるし、
亡くなった自分の妹に対する贖罪にもなる。
最後にブルーは逮捕され、関連して継父も逮捕されるでしょう。
これが完全な勝利。かな。
だから、ベイビードールは自分の闘いに満足し、
幸せな表情を浮かべて手術に臨んだんだね・・・
もう泣ける~(;_;) この映画で泣くと思ってなかった~
誰にでもエンジェルがいるなら、
誰もがエンジェルであるかもしれない。
自分で生きる事も、人を生かす事も、それは意味のある事。
一人一人が主役として強く闘ってゆかねばならない。
だから、ベイビードール、あんたはエンジェルとして
頑張った立派な主人公だよ!
関連記事*****
「300<スリーハンドレッド>」
「ウォッチメン」
「カッコーの巣の上で」
ラストでガ~ンときちゃって、また最初から鑑賞し直しました。
この映画、とっても良かった~★

SUCKER PUNCH
監督:ザック・スナイダー
製作:2011年 アメリカ・カナダ
出演:*エミリー・ブラウニング *アビー・コーニッシュ *ジェナ・マローン
*ヴァネッサ・ハジェンズ *ジェイミー・チャン *カーラ・グギーノ
お前の世界は自由か。
「300」「ウォッチメン」のザック・スナイダー監督らしい
凝ったヴィジュアルが堪能できる点でも面白いです。
ただ単に、自由を求めて空想世界で闘う美少女軍団の
アクション映画だと思って、お気楽に観てたもんだから、
ラストでショックを受けて、またいろいろ考えちゃったわ。
ネタバレあります
最初の、ベイビードール(エミリー・ブラウニング)が
嫌らしい継父に追い込まれるシークエンスから、
引き込まれるものがありました。
ここで流れる「スイート・ドリームス」(原曲はユーリズミックス)、
懐かしくてウワ~ッて思ったんだけど、
曲の内容は決して「甘い夢」なんか歌ってないのよね。
精神病院に連れて行かれ、劇場と呼ばれる場所で
ベイビードールの視線の先にあったものは、
ステージ上のベッドに座るスイートピー(アビー・コーニッシュ)の姿。
これは映画の冒頭で、幕が上がりベッドの上で不安げにしていた
ベイビードールと全く同じ構図。
5日後のロボトミー手術、ピンを刺される直前のアップで、
スイートピーの顔と入れ替わります。
このように、ここですでに、ベイビードールとスイートピーの運命が
絡まっている事を示唆していたんですね。
手術でピンを刺される直前から、娼婦クラブの世界へ切り替わります。
ベイビードールがそれまでの5日間を走馬灯のように思い返す・・・
精神病院での出来事を、娼婦クラブという少し明るい
トーンに置き換えて、彼女は振り返るわけです。
振り返ると書いたのは、ただの妄想じゃなくて、
現実とリンクした出来事だからです。
ベイビードールは同じような境遇の4人の少女達に
ここから逃げて自由になろうと呼び掛ける。
彼女がダンスをして人を魅了し、注意を引きつけている間に、
自由への旅に必要な5つのアイテムを手に入れる計画です。
1.地図 2.炎(ライター) 3.ナイフ 4.鍵 5.謎
5は理由でありゴール。大きな犠牲を払うが完全な勝利を得る。
ベイビードールがダンスを始めると、精神世界での
戦いが映像化されます。
迫力ある異次元の世界がスタイリッシュに鮮烈に
繰り広げられる。
少女達の破天荒なアクションが壮快・痛快!
有り得ないくらい高くジャンプして、スタッと着地する。
決めポーズのカッコイイ事☆
ベイビードールの色白がダークな背景に映えて可愛らしい。
どんどん強く逞しくなってゆくのが、うれしくてワクワク。
最初は、皆が自由を勝ち取ると思い込んでいたからね・・・
2回目鑑賞時は、絶望の中で何もしないよりは、
少しでも状況を変えようと闘う、
そんな切羽詰まった状況での必死の抵抗に見えたなあ。
冒頭で、「誰にでも守護天使=エンジェルがいる。
様々な姿に変えて。」というナレーションがありましたね。
「さあ戦って」と勇気を奮い起こすような存在がいると言うなら、
ベイビードールのエンジェルはゴルスキー先生や
ワイズマンだったんでしょうね。
ベイビードールのダンスは一度も出てきません。
それはその時、現実の世界ではブルーらから性的虐待を
受けていたからだと思います。
周りの看守達が「もうそんな事はやめろよ」と
言っていたのは、そういう意味だろうな・・・
そうやって、ブルーらの注意を逸らしていたと思います。
現実でもブルーを刺し火を放ち、抵抗しながら
スイートピーと2人で脱出しようとした時、
ベイビードールは気付きます。
5つ目のアイテムは自分であり、囮になる存在だったと。
「主役は私じゃなかった。あなたよ。」と言い、
自分は犠牲となりスイートピーを逃がします。
この計画で脱出できる主人公はスイートピーで、
ベイビードールはスイートピーのエンジェルだったのだ。
虐待の果てにロボトミー手術という大きな犠牲。
でもそれにより、友人は母に妹の言葉を伝えられるし、
亡くなった自分の妹に対する贖罪にもなる。
最後にブルーは逮捕され、関連して継父も逮捕されるでしょう。
これが完全な勝利。かな。
だから、ベイビードールは自分の闘いに満足し、
幸せな表情を浮かべて手術に臨んだんだね・・・
もう泣ける~(;_;) この映画で泣くと思ってなかった~
誰にでもエンジェルがいるなら、
誰もがエンジェルであるかもしれない。
自分で生きる事も、人を生かす事も、それは意味のある事。
一人一人が主役として強く闘ってゆかねばならない。
だから、ベイビードール、あんたはエンジェルとして
頑張った立派な主人公だよ!
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「ウォッチメン」
「カッコーの巣の上で」