イカとクジラ
2011-08-16(Tue)
「ソーシャル・ネットワーク」に主演していた
ジェシー・アイゼンバーグの作品が観たくて選んでみました。
親の離婚がもたらす家族の混乱を、
ユーモアを交えながらシニカルに描いたコメディ?ドラマ。
あからさまにしたくないであろうカッコ悪い姿を
よくここまで赤裸々にしたものです。

THE SQUID AND THE WHALE
監督・脚本:ノア・ボーンバック
製作:2005年 アメリカ
出演:*ジェフ・ダニエルズ *ローラ・リニー *ジェシー・アイゼンバーグ
*オーウェン・クライン *ウィリアム・ボールドウィン *アンナ・パキン
全米が笑って泣いた!
映画&文学&ロックと“不完全家族”に愛を込めて
監督・脚本を務めたノア・ボーンバックの体験を基にしているそうで、
悲惨な話なんだけど、もう笑うしかないじゃんという作りになっています。
父も母も、親として大人としてヒドいんだよね~(^^;
子供の事より自分達の事しか考えない身勝手さ。
家族会議で会議もせず、2人で決めた事を一方的に伝えるのみ。
共同監護だと言って、週の半分ずつ父と母の家を行ったり来たりさせるのだ。
この日はパパの日、次はママの日って・・・ずっと定住しないような形態が、
子供の精神をどれだけ不安定にさせるか、分かりそうなものなのに。
子供は大きなストレスを感じながらも、親の決めたルールに仕方なく従い、
なんとかやりすごすの、健気だね~
ネタバレあるかも
子供もどこか変わっているのは、親の影響が大きいでしょうね。
父(ジェフ・ダニエルズ)は自分の価値観が100%正しいかのように振る舞い、
それを受け継いだ長男ウォルト(ジェシー・アイゼンバーグ)は
虚勢を張り、自分を特別のように見せようとするんですよね。
(ピンク・フロイド「Hey You」のくだりなど←「ザ・ウォール」の中の名曲)
次男フランク(オーウェン・クライン)は、父の言動により
自分自身が俗物だと否定されているように感じ、父を敬遠しています。
母(ローラ・リニー)の浮気話に性を感じ、
長男は母に激しく反発し、同級生の女生徒を傷付けてしまう。
次男は、それこそ自分を慰める行為に走る。
そしてまだ小学生なのに、アルコールで憂さ晴らしをする姿は
せつないじゃないの。
一つ一つの挙動はおかしくてコメディタッチではあるけど、
『こりゃ、笑えないでしょ』ってくらい痛いんですよね・・・
子供2人共が問題を起こすようになったのは、
明らかに親のせいですよね。
インテリなのに、人の感情に無頓着。あ~あ。
そりゃあ、どんな親でも完璧じゃなくて、欠点はあるけどね。
そうは思うけど共感出来るような親じゃないんだよね・・・(^^;
とにかく夫婦が修復不可能なのは明確。
そうなると子供達は現実を受け入れていくしかありません。
「こんなはずじゃなかった」「こんなものよ」
上手くいかない時はこんなもの・・・とカラッとした空気感と、
製作側の温かい視点には、こちらも暗くならずに済みます。
「イカとクジラ」と言うのはなかなか出てこないんだけど、
カウンセリングを受ける長男の話の中に出てきます。
良い思い出を聞かれ、小さい頃 母と博物館の展示物
イカとクジラを見た事を話すんですね。
母に反発して父側に付いていた長男だけど、
実は母の事がとても好きだと分かります。
虚勢が取れて少し素直になれたシーンですね。
その後、父の価値観に縛られていた事に気付き、
父に自分の思いをハッキリと言い、博物館に向かいます。
昔は怖くて指の間からしか見られなかったイカとクジラを、
今は正面から冷静に見つめる事ができる。
辛い出来事の中でも、子供は案外逞しく成長していくと言う事でしょうね。
大人はどーしょーもないけど、子供達は応援したいです。
でも、こんな不幸はちっとも笑えないし、あまり好きじゃない。
もっと心温まる話だと思ってたからね・・・
お盆に家族や親戚と楽しく過ごした後でピンときませんでした。
関連記事*****
「ソーシャル・ネットワーク」
「ゾンビランド」
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親の離婚がもたらす家族の混乱を、
ユーモアを交えながらシニカルに描いたコメディ?ドラマ。
あからさまにしたくないであろうカッコ悪い姿を
よくここまで赤裸々にしたものです。

THE SQUID AND THE WHALE
監督・脚本:ノア・ボーンバック
製作:2005年 アメリカ
出演:*ジェフ・ダニエルズ *ローラ・リニー *ジェシー・アイゼンバーグ
*オーウェン・クライン *ウィリアム・ボールドウィン *アンナ・パキン
全米が笑って泣いた!
映画&文学&ロックと“不完全家族”に愛を込めて
監督・脚本を務めたノア・ボーンバックの体験を基にしているそうで、
悲惨な話なんだけど、もう笑うしかないじゃんという作りになっています。
父も母も、親として大人としてヒドいんだよね~(^^;
子供の事より自分達の事しか考えない身勝手さ。
家族会議で会議もせず、2人で決めた事を一方的に伝えるのみ。
共同監護だと言って、週の半分ずつ父と母の家を行ったり来たりさせるのだ。
この日はパパの日、次はママの日って・・・ずっと定住しないような形態が、
子供の精神をどれだけ不安定にさせるか、分かりそうなものなのに。
子供は大きなストレスを感じながらも、親の決めたルールに仕方なく従い、
なんとかやりすごすの、健気だね~
ネタバレあるかも
子供もどこか変わっているのは、親の影響が大きいでしょうね。
父(ジェフ・ダニエルズ)は自分の価値観が100%正しいかのように振る舞い、
それを受け継いだ長男ウォルト(ジェシー・アイゼンバーグ)は
虚勢を張り、自分を特別のように見せようとするんですよね。
(ピンク・フロイド「Hey You」のくだりなど←「ザ・ウォール」の中の名曲)
次男フランク(オーウェン・クライン)は、父の言動により
自分自身が俗物だと否定されているように感じ、父を敬遠しています。
母(ローラ・リニー)の浮気話に性を感じ、
長男は母に激しく反発し、同級生の女生徒を傷付けてしまう。
次男は、それこそ自分を慰める行為に走る。
そしてまだ小学生なのに、アルコールで憂さ晴らしをする姿は
せつないじゃないの。
一つ一つの挙動はおかしくてコメディタッチではあるけど、
『こりゃ、笑えないでしょ』ってくらい痛いんですよね・・・
子供2人共が問題を起こすようになったのは、
明らかに親のせいですよね。
インテリなのに、人の感情に無頓着。あ~あ。
そりゃあ、どんな親でも完璧じゃなくて、欠点はあるけどね。
そうは思うけど共感出来るような親じゃないんだよね・・・(^^;
とにかく夫婦が修復不可能なのは明確。
そうなると子供達は現実を受け入れていくしかありません。
「こんなはずじゃなかった」「こんなものよ」
上手くいかない時はこんなもの・・・とカラッとした空気感と、
製作側の温かい視点には、こちらも暗くならずに済みます。
「イカとクジラ」と言うのはなかなか出てこないんだけど、
カウンセリングを受ける長男の話の中に出てきます。
良い思い出を聞かれ、小さい頃 母と博物館の展示物
イカとクジラを見た事を話すんですね。
母に反発して父側に付いていた長男だけど、
実は母の事がとても好きだと分かります。
虚勢が取れて少し素直になれたシーンですね。
その後、父の価値観に縛られていた事に気付き、
父に自分の思いをハッキリと言い、博物館に向かいます。
昔は怖くて指の間からしか見られなかったイカとクジラを、
今は正面から冷静に見つめる事ができる。
辛い出来事の中でも、子供は案外逞しく成長していくと言う事でしょうね。
大人はどーしょーもないけど、子供達は応援したいです。
でも、こんな不幸はちっとも笑えないし、あまり好きじゃない。
もっと心温まる話だと思ってたからね・・・
お盆に家族や親戚と楽しく過ごした後でピンときませんでした。
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