プライベート・ライアン
2011-04-19(Tue)
多くが犠牲者となってゆく中で、
生き延びるチャンスを与えられた者は、
それを無駄にせず、しっかり生きていって欲しい。
・・・という部分に、今この時期だからか、一番心を揺さぶられたなあ。

監督:スティーヴン・スピルバーグ
製作:1998年 アメリカ
出演:*トム・ハンクス *トム・サイズモア *エドワード・バーンズ
*バリー・ペッパー *アダム・ゴールドバーグ *ヴィン・ディーゼル
*ジョヴァンニ・リビシ *ジェレミー・デイヴィス *マット・デイモン
選ばれた精鋭は8人――
彼らに与えられた使命は
若きライアン2等兵を救出する事だったーー
今更という作品ですが、たまたまWOWOWで鑑賞しました。
前に観た時は、それ程心に響いてくるものが無かった。
冒頭の戦闘シーンの凄さに圧倒されて終わった感があったのと、
一人の2等兵を探すのに8人の兵士達が危険を冒さなければ
ならない意味が、腑に落ちないままだったので。
今回観直したら、とても感動して涙が出てきました。。。
その任務の意味が腑に落ちたのか、
上手く説明出来ないけど、なんとなく理解できたような。
まずやっぱり、最初のノルマンディー上陸作戦、
オマハビーチのシーンはド迫力で凄まじいよね・・・
銃弾の嵐で、あっと言う間に人間が死体になっていく。
血が吹き出す地獄絵図には言葉が出てきません。
兵士達の緊張や恐怖や動揺がリアルに伝わってきます。
見せつけられるのは、いとも簡単な死。
戦場においては、どこの出身か前の職業は何だったのか、
そんな事は無意味で、兵士はただの駒なのだ。
国の為、世界の為という大義に翻弄される姿がありました。
オマハビーチで生き延びたミラー中尉に、
ライアン2等兵を探して本国帰還させよとの命が下ります。
ライアンの兄3人が同時期に戦死したので、
悲しむ母親のために4人目のライアンは無事に帰国させよ、
という信じられない理由なんですよね。
それは軍広報活動の一環で、アメリカの良心の宣伝や、
士気高揚のためのものなんでしょう。
後半は一転して、個人を描いたドラマになっていきます。
兵士の個性や仲間同士の絆が描かれ、
兵士が決して駒ではないと、ここで改めて認識します。
ミラー中尉は2等兵一人を探すために、
8人の命を危険にさらさなくてはいけない。
任務の価値を疑いながら、ドイツ占領下のフランスを
あてもなく歩いていきます。
途中、部下を2人失い、多くの米兵を埋葬し、
やっとの思いでライアンを探し当てる!
しかし本人は「自分達には橋を死守する任務がある。
仲間を残して自分だけ帰国するわけにいかない」と言うのだ。
そこでミラー中尉とホーバス軍曹は考えます。
ライアンの言う通り、命はみんな同じだ。
これまでの任務は大義の下、敵を殺す事だった。
そして部下も多く死なせてしまった。
今度の任務は人を救う事。
ここで一緒に闘いライアンを助けたなら、
不条理で不毛な戦争の中で、唯一誇れる事になる。
そうすれば胸を張って故郷に帰れる・・・
このように、任務の意義を見出すんですね。
ここが、この映画の肝だと思うんだけど、
さらにまた、最後のミラー中尉の言葉が、
心に響くんですよね。
ミラー中尉はライアンに言います。
「無駄にするな。しっかり生きろ。」と。
ライアン2等兵とは生き延びるチャンスを与えられた者の事。
恐怖の戦場に出た途端に殺された者、
任務の遂行に尽力し誇りを持って死んでいった者、
手紙を握りしめて死んでいった者、
多くの犠牲者に支えられ、運良く落とさずに済んだ命は、
無駄にしてはいけない。
「しっかり生きるんだ。」
その言葉の重さに涙が流れてきました。
#1998年アカデミー賞 監督賞・撮影賞・音響賞・
音響効果編集賞・編集賞 受賞
生き延びるチャンスを与えられた者は、
それを無駄にせず、しっかり生きていって欲しい。
・・・という部分に、今この時期だからか、一番心を揺さぶられたなあ。

監督:スティーヴン・スピルバーグ
製作:1998年 アメリカ
出演:*トム・ハンクス *トム・サイズモア *エドワード・バーンズ
*バリー・ペッパー *アダム・ゴールドバーグ *ヴィン・ディーゼル
*ジョヴァンニ・リビシ *ジェレミー・デイヴィス *マット・デイモン
選ばれた精鋭は8人――
彼らに与えられた使命は
若きライアン2等兵を救出する事だったーー
今更という作品ですが、たまたまWOWOWで鑑賞しました。
前に観た時は、それ程心に響いてくるものが無かった。
冒頭の戦闘シーンの凄さに圧倒されて終わった感があったのと、
一人の2等兵を探すのに8人の兵士達が危険を冒さなければ
ならない意味が、腑に落ちないままだったので。
今回観直したら、とても感動して涙が出てきました。。。
その任務の意味が腑に落ちたのか、
上手く説明出来ないけど、なんとなく理解できたような。
まずやっぱり、最初のノルマンディー上陸作戦、
オマハビーチのシーンはド迫力で凄まじいよね・・・
銃弾の嵐で、あっと言う間に人間が死体になっていく。
血が吹き出す地獄絵図には言葉が出てきません。
兵士達の緊張や恐怖や動揺がリアルに伝わってきます。
見せつけられるのは、いとも簡単な死。
戦場においては、どこの出身か前の職業は何だったのか、
そんな事は無意味で、兵士はただの駒なのだ。
国の為、世界の為という大義に翻弄される姿がありました。
オマハビーチで生き延びたミラー中尉に、
ライアン2等兵を探して本国帰還させよとの命が下ります。
ライアンの兄3人が同時期に戦死したので、
悲しむ母親のために4人目のライアンは無事に帰国させよ、
という信じられない理由なんですよね。
それは軍広報活動の一環で、アメリカの良心の宣伝や、
士気高揚のためのものなんでしょう。
後半は一転して、個人を描いたドラマになっていきます。
兵士の個性や仲間同士の絆が描かれ、
兵士が決して駒ではないと、ここで改めて認識します。
ミラー中尉は2等兵一人を探すために、
8人の命を危険にさらさなくてはいけない。
任務の価値を疑いながら、ドイツ占領下のフランスを
あてもなく歩いていきます。
途中、部下を2人失い、多くの米兵を埋葬し、
やっとの思いでライアンを探し当てる!
しかし本人は「自分達には橋を死守する任務がある。
仲間を残して自分だけ帰国するわけにいかない」と言うのだ。
そこでミラー中尉とホーバス軍曹は考えます。
ライアンの言う通り、命はみんな同じだ。
これまでの任務は大義の下、敵を殺す事だった。
そして部下も多く死なせてしまった。
今度の任務は人を救う事。
ここで一緒に闘いライアンを助けたなら、
不条理で不毛な戦争の中で、唯一誇れる事になる。
そうすれば胸を張って故郷に帰れる・・・
このように、任務の意義を見出すんですね。
ここが、この映画の肝だと思うんだけど、
さらにまた、最後のミラー中尉の言葉が、
心に響くんですよね。
ミラー中尉はライアンに言います。
「無駄にするな。しっかり生きろ。」と。
ライアン2等兵とは生き延びるチャンスを与えられた者の事。
恐怖の戦場に出た途端に殺された者、
任務の遂行に尽力し誇りを持って死んでいった者、
手紙を握りしめて死んでいった者、
多くの犠牲者に支えられ、運良く落とさずに済んだ命は、
無駄にしてはいけない。
「しっかり生きるんだ。」
その言葉の重さに涙が流れてきました。
#1998年アカデミー賞 監督賞・撮影賞・音響賞・
音響効果編集賞・編集賞 受賞
テーマ : 映画★★★★★レビュー
ジャンル : 映画