第9地区
2010-08-27(Fri)
エイリアンが難民になる・・・ってすごくユニークな発想!
画期的なストーリー設定にまず驚きました。
B級テイストで笑っちゃうような突っ込み所があるけど、
サラリと風刺がきいていて、なかなか面白かったです。

監督:ニール・ブロンカンプ
製作:2009年 アメリカ・ニュージーランド
ピーター・ジャクソン
出演:*シャールト・コプリー *デヴィッド・ジェームズ *ジェイソン・コープ
人類、立入禁止。ヨハネスブルグの上空に宇宙船が浮かんでいる画は刺激的。
中にいた大量のエイリアンは弱っていて侵略目的でもなさそうなので、
隔離した居住区を作って住まわせる事に。
って、
ここですでにぶっ飛んだ話になってる~(≧▽≦)
これまでの映画だと、たった1人か2人のエイリアンでも
人間はアタフタして逃げ回り、相容れないものなのにね。
エイリアンはそのまま地球で暮らして、20数年。
数が180万にも膨れ上がるし、
居住区はスラム化して酷い状態。近隣とのトラブルも頻繁に起こるため、
超国家機関MNUは エイリアンたちを
新たな難民キャンプ地=第10地区へ移住させる計画を実行する。
ネタバレありますその移住計画の最高責任者ヴィカス(シャールト・コプリー)は、
やたら明るくて軽い調子の男。
移転同意書にエイリアンのサインを貰うために、
一軒ずつ訪ねて回るんだって。これ笑えるよね~
人道的に見せて、実はただの形式だけ。
言語が違うはずなのになぜか意思の疎通が出来るのも不思議。
だけど、エイリアンは人間に友好的ってわけでもなく、
身体も人間より大きく身体能力も優れているのに、
どうして地球に留まって虐げられ続けているのかな?
エイリアンたちは、軽蔑的に「エビ」と呼ばれていて、
見た目は昆虫のようで人間とかけ離れた姿なのに、
食事や排せつが人間っぽいし、
家に住むとか名簿があるっていうのも、すごく生活臭がある(≧▽≦)ノ☆ここでエイリアンを人間に置き換えたら、
南アフリカだけにアパルトヘイトを思い起こすように、
人種差別や難民・不法移民などの社会問題が
浮かび上がるようになってるんですね。
人間は、異種の者弱い者を差別し排除しようとする・・・
前半はその辺りを、ドキュメンタリータッチで
リアルさを出しながら面白く見せていきます。
MNUの思惑はエイリアンの兵器だったり、
ナイジェリア人ギャングも闇取引で儲けながら、
武器を収集していたりして、
人間のあくどさや汚さが垣間見えます。後半は、ヴィカスが謎の黒い液体を浴びた事による
悲劇が中心で、
人間ドラマになっていく!
前半のエイリアン移住話はすっかりどこかに行っちゃう(≧ε≦)
知能の高いエイリアン父子との友情まで出てきます。
ヴィカスが人間からエイリアンに変身しかけ、
それまでエイリアンを上から取り締まる側だったのが、
全く逆の立場に変わっていくにつれ、
こちらの目線も、だんだん人間からエイリアンに
移っていくんですよね~友達の遺体を見つけてショックで立ちすくむエイリアン。
それに比べて、人間はヴィカスを人扱いせず、
価値ある物と見て、治療でなく人体実験をする。
感染後○○時間と切羽詰まった状況の中で、
ヴィカスを攻撃してくるのは軍とギャング団=人間。
人間のほうが恐ろしく身勝手に見えてきます。ヴィカスが息も絶え絶えに エイリアン父子を救う姿に、
よくある展開でありながら、グッときましたね。
彼自身もここに来て、初めて人間らしい心を持った感じで。でも、ひょっとしたらヴィカスはもう人間の姿に
戻れないかもしれないと思ったら、胸が熱くなりました。
ラストで彼がガラクタで花を作るシーンにはホロッと・・・
前半と後半とでテイストが違って、
SF、ドラマ、アクション何でもいろいろごった煮だったけど、
これまでにないような革新的な話の設定で、
社会風刺・人間風刺も見せていて、とても楽しめました。
テーマ : 気になる映画
ジャンル : 映画
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コメント
ども~、YANさん!
月曜日あたりからPCの調子が悪くなって復旧作業をしながら
だましだまし使ってました(*_*;
ようやく復活しました。
『第9地区』、あたくしも鑑賞しましたが斬新なお話しですよね~。
モキュメンタリー手法のリアル映像とか思いがけない展開など
一つ一つのネタが新しい感じで見応えありました!
そうそう、『未来に遺したいSF映画ランキング』の13位です♪
今までにない発想がポイントを集めたんでしょうね~。
近々UPします(*^^)v
こんにちは!
今年は暑さの影響があるのか、PCの不具合が多いらしいですよ。
なんかPCも中が熱くなって可哀想だもんね~
でも復活して良かったです☆
猫人さんもすでに鑑賞済みでしたか。
設定やモキュメンタリー手法など、
前半はすごく斬新で新鮮な感じがしました。
ただラスト辺りは、これまでに何度も見てきたようなネタでしたね。
あのモビルスーツみたいなので闘うのとか、
人間側じゃなくて相手側に共感するのとか。
どこかで観ましたよ。
でも、「未来に・・・ランキング」でいきなり13位とは人気ある~
猫人さんの記事を楽しみに待ってます!
南アフリカの監督のおもしろいアイデアに、ハリウッドなどが出資して作った映画。…でしたっけ?(無責任な。)
地球人以外の人種(?)が、街中を歩いていたりすると、どう感じるか。やはり差別視が出てくるかも。
まず、何を考えているかわからない状態だと、怖いんですよね。
続編は、あっと驚く展開だといいなー。
3年たっても、あの異星人は、もどってこないでしょう。
やがて、異星人化した彼が、
指導者となり、新しき世を作っていくんでしょう。
内容は、奇妙なんだけど、すごくリアル感があって、
リアルよりリアルを感じる作品で、面白かったですねー
これまで犯してきた差別そのものの物語をSFに置き換える事で
違ったメッセージを送ってると思います。
見た目で拒絶感を感じるのは人間のいやらしさと思いますが…
夢眠はこのエイリアンにグロさを感じてしまった。見終わる頃には慣れたけど…
YANさん、私も続編要らない、って思ってる一人です^^ これはこれで立派に締めくくってあるし。
どうもここんところ、すぐヒットすると続編作る・・・という傾向がハリウッド(日本なども)あって、それ、気にくわんのですよ。
こんにちは!
ピーター・ジャクソン監督が製作に協力してくれたんですよね?
変にハリウッドっぽくなくて、いい具合にハデで、
上手く仕上げてくれた気がします。
地球外生命体が街を歩いていたら、まず恐怖感が浮かぶ~
差別と言うのか・・・逃げます(≧▽≦)ノ
だって変な液体を吐き出してくるかもしれないし~
大成功した作品の続編ってほとんどが面白くなくなるので、
続編はなくてもいいなー。
そりゃ、あれば観るけど(≧ε≦)
こんにちは!
あのエイリアン親子は戻って来ないって~!?
そして主人公が指導者・・・って、これまたkinoさん大胆な読み!
あの親子には誠実さがあったから、
戻って来る気がするし、来て欲しいとも思うなあ。。。(^^;
主人公が指導者になる可能性は考えられますよね。
人間の世界もエイリアンの世界も知っているのは強みだから。
現実に有り得なさそうで 有り得る話でしたね。
こういう斬新な発想の作品がもっと出てくるといいです。
こんにちは!
その通り、エイリアンと人間がそのまま置き換わっている話ですよね。
そうなると不思議な物語が生まれるんだけど、
差別や排除の問題は結局同じなんだなあ。
エイリアンが見た目に可愛らしかったら(ETみたいに)
きっと、こんな殺伐とした関係にならなかったよね~
私も最初はエビちゃんとはお友達になりたくないって感じがしたけど、
最後にはエゴ剥き出しの人間より情がわいてきました。
こんにちは!2度目のコメントありがとうございます!
そうそう、ヒットすると2匹目のドジョウを狙う傾向は
私もあまり好きじゃないです。
本作の場合、資金が増えると作品の世界観が変わる気がするし、
設定が面白かったわけだから、2度目は新鮮味がないし~
この作品だけで終わってもいいんじゃないかな。(^^;
SFって訳わからないから苦手なんだけど“今までに見た事ないSF”にそそられアカデミー賞にもノミネートされて見るきゃないよね!
見始めは「何じゃコレ(@_@)」と思ったけど見入ってしまったよ~ぉ
長編デビュー作の監督イケメンよね(=^▽^=)
エイリアンの子供が可愛かったナ
醜さはプレデター似で何故か?言葉が通じて名前がある所が不思議で笑えたよ(笑)
こんにちは!
前半の、エイリアンが住む第9地区の様子には、
「何じゃコレ(@_@)」でした~
有り得ない事ばかりで、これはB級の話だなあと思ったんだけど、
不思議で面白くて引き込まれるものがあったよね。
そうそう、言葉が通じてたね。
20数年の間に少ない友好的なエイリアンから学んだのかな。
監督がイケメンだとは知らなかった~
森子さん、目ざといなあ(≧ε≦)
一応SFにしたけど
YANさんこんにちは
これは、面白かった自分の発想の外にあるものは
面白いよねぇ
エイリアンがあんなに能力あるのに虐げられてる
それって、奴隷制度時代の人間もそうでした
物や教育を与えないことで力を封じこめる
ただエイリアンに置き換えるだけでサラッと観れますよね そこはいいなって思う
そこにアニメ的展開を入れて・・・
エンターテイメントに仕上げたお見事です
ヴィカスはそのうち人間の記憶がなくなっちゃうんじゃないかなと・・・思った
その方が幸せかも
こんにちは!
このカテゴリー分けは迷うよね。
社会派ドラマを含めいろんなジャンルが盛り込まれてるもんね。
それをまとめたエンターテイメントになっていて、
全く小難しくないように上手く作ってあったよね~
エイリアンに能力とか知力はある程度あるんだろうけど、
物を与えられなかった事は、
人間の言いなりになるしかない要因と言えるよね。
エイリアンの部分を人間にすると社会風刺が見えてくると言う、
面白い作品です。
ヴィカス、あのままじゃ可哀想だよね~
人間でもなくエイリアンでもないなんて、居場所がない・・・
人間性は最後の所では失わないと私は思うけど、
何でもいいから、ちょっとは救われて欲しい。
YANさん、こんにちは!
不思議な感覚の話で面白かったです。
人を食った感じのあり得ない話で、B級テイストも
すごく感じるんだけど、自然と人種差別とか
身勝手さとかということも考えてしまう。
うまいですねー。
あのエイリアン、戻ってくるかなー?
そして、ヴィカスはどうなるんだろう?
って気になるけど、私も続編はいらない派です。
でも、きっと作るんだろうな。
こんにちは!
軽さと重さが程良いバランスなのが良かったですね。
こういう感じの作品だと笑いながらも、
自然に社会問題を考える事が出来ますよね。
内容だけでなく、宇宙船やエイリアンの映像も
なかなか刺激的で面白かったです。
エイリアンは戻って来る気がするけどなあ~どうかな~?
続編は作られるという話が有力ですって。
もういいやと思っていても、あるなら観るよね!
こんばんは!コメントありがとうございました。
たくさん映画観てらっしゃるんですね!
タイトルも探しやすくてとても良いブログですね。
また遊びにきます♪
第9地区は私も観ました!
序盤からいきなり笑えましたね。
エイリアンを題材にした他の映画とは一味違っていて面白かったです。
こんにちは!
こちらこそ、コメントありがとうございます!
たくさんと言っても、私の場合は週に2本程度のスローペースなんですよ。
LUSHさんの方が、更新ペース、かなり速いです(^_^)
本作は、設定が変わっていて、内容もあって良かったですね!
何よりも娯楽作品ってところが好きです。
どんどん引き込まれて観ました。
私もまたお邪魔させてもらいますね~\(^▽^)/
YANさん、こんにちわ♪
なんとも奇抜なストーリーでした~☆
しかも続編の話しがあるみたいですね!いらないと思うけど。
低予算でここまで話題を呼ぶとは凄い!
大金掛けてコケる大作ものも少し見習ってほしいかな~なんてね。
TB貼りました~☆
こんにちは!
もう前にUPしてたような感じがしてました。(^^;
人間に虐げられて地球で生活するエイリアンなんて初めて!
そこからして奇抜でしたよね~
こういう既視感のない作品を観たいんですよね。
リメイクみたいな、知ってる話はもういいから、
今まで観た事ないようなものを観たい。
お金をいくら掛けてるとか関係ないですよね~
ほんと、全く新しい切り口から見たSFでしたね!
何年も前からすっごく面白いと評判の作品だったので
すんごーく期待して観たんですが、やはり面白かったです♪
あの言語・・・なんで通じるんだろう???
名前が人間ぽかったのもツボでした(≧▽≦)
何年も前から評判って、南アフリカの無名監督の短編あたりから、
もう話題になっていたの?
それを知っていたわさぴょんさん、情報通だわ~
期待するとガッカリが多いけど、
これはそうならず、本当に面白かったね!
まずストーリー設定が斬新で、掴みはOKって感じでしたね。
あともグイグイ引き込まれて観ました。
言語は、何年も顔を合わせていれば通じるようになるのかな(^^;
名前は最初から付いてたんだっけ?
見た目はかけ離れていても、いろいろ人間と共通性を持たせてたね。
YANさん、こんばんわ。
いろんな要素が詰まった、まさにごった煮の映画でした。
主にはきっと人種差別を描いてはいるのだろうけれど、
視点がいろいろで、人間の偽善性や欲望が見えたり、
異型の姿に変わってしまった者の哀しみが描かれていたと思えば、
最後には、熱い友情(?)も魅せてくれる。
結構お得な映画かもしれませんね。
それじゃ、また。
こんにちは!
前・中・後と雰囲気の違う作品で、
いろいろな要素が詰まってましたね。
ごった煮でも、視点がボケるって事はなく、
上手い具合にどの要素も面白くなっていて、楽しめました。
エンターテイメントだし、社会風刺もあるしで、
魅力ある映画になっていたと思います。
私はこれ、かなり気に入りました~★
続いてコメントさせていただきます~。
実は僕が虫が大の苦手なので
見るのを躊躇していたのですが
評判がいいですし、何とか見れました(笑)。
劇中でエビと言われるように甲殻類ぽかたですね。
そこにバッタや蝿を足したような・・・・・・
やっぱり気持ち悪かったですけど、それでも彼らに肩入れできる演出は良かったです。
でも個人的にはまあまあの面白さでした。
続けてのコメントありがとうございま~す。
私も虫は大嫌いだけど、このエビちゃんには、
特に気持ち悪いという感情は無かったですよ。
いや正直言って、最初は姿形にちょっと引いたけど(^▽^;)
主人公ヴィカスが人間からエイリアンに変身していくし、
エイリアンにも心があると分かってからは、
だんだん肩入れしたくなりましたよね。
人間のほうが酷く描かれていて、
エイリアンに感情移入するような演出になってましたね。
風刺の効いた秀作でしたね。
エイリアンが「エビ」と言われるように
日本人が「サル」と言われるのも
同じようなものなのでしょうかねぇ。
アジアカップでの話題と重ねてしまいました。
こんにちは!
ただ面白いだけじゃなく、
風刺がよく効いているのが良かったですよね。
エビという言葉はこの映画では軽蔑的な使われ方だったので、
私も文章中ではあまり使いたくなくて
「エイリアン」と書くようにしました。
やっぱり、自分達が「サル」と言われるのも嫌ですからね。
同じ差別から来た言葉だと思います。
南アフリカ出身の監督による映画? なるほど、ハリウッド臭が少なくて、刺激的で、とても面白い娯楽作品。
カルト的な名作として残るかもし...
もし、エイリアンが、難民だったら……
南アフリカ出身の新鋭ニール・ブロムカンプ監督が、05年製作の自作短編「Alive in Joburg」を長編とし...
予想以上に面白い映画で、最後まで集中が切れなかったです。
B級映画らしいですが、安っぽさとかは感じませんでした。
わたしが言うのもおこがましいが
アイディア賞をあげたい
SFにすることで痛烈な社会風刺が嫌味なくできてると思う
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最初のうちは笑えるところが多くて、最後までこんな調子のちょっとふざけた映画なのかと思ったら、だんだ
人類、立入禁止。
【感想】
第82回アカデミー賞で作品賞、脚色賞、編集賞、視覚効果賞にノミネートされ、
ゴールデングローブ賞等2009年...
到底、相容れない存在。
下等で愚かしい存在。
グロテスクで何をしでかすか分からない存在。
当然、気持ちを交わすことなど出来はしない。
けれど、
同じように子供や家族を可愛がり、
同じように...
第9地区 / DISTRICT 9
2009年 アメリカ/ニュージーランド映画 トライスター製作
監督・脚本:ニール・ブロムカンプ
製作:ピーター・ジャクソン
撮影:トレント・オパロック
プロダクション...
Comment:
エイリアンに変貌していく男の恐怖。
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