ファーゴ
2009-12-23(Wed)
コーエン兄弟の代表作。
旧作コーナーに目立つように置いてあったのでレンタルしてきました。
一つ確認したい事があったんです。
これ、10年くらい前 最初に観た時は、
淡々とした展開に「は?」と思い、好きという感じではなかったんだけど、
妙なザラつきがあって、心にひっかかっていました。
不思議な味わいのするコーエン兄弟独特の作品だと思います。

監督:ジョエル・コーエン
製作:イーサン・コーエン
1996年 アメリカ
出演:*ウィリアム・H・メイシー *スティーヴ・ブシュミ *ピーター・ストーメア
*フランシス・マクドーマンド
人間はおかしくて哀しい
多額の借金を背負った自動車ディーラーは、
社長である義父からお金を引き出すために、
妻の偽装誘拐を企てる。
お金さえ手に入ったら、何事もなかったように
終わらせるつもりだったんだろうけど、
ちょっとした悪だくみが、あれよあれよと言う間に
とんでもない大ごとになっていく流れがスリリングです。
ネタバレあります
冒頭、まことしやかに「これは実話の忠実な映画化である」と
テロップが流れるけど、これからしていい加減なんだもんね。
最初観た時は、うっかり信じてましたよ。
だけど、実話にしては変な話だなあと思ってました。
人から「あれは実話じゃないよ。最後にそう出てたよ。」と聞いて
ずっと気になっていました。(いや気になったまま忘れてました)
今回、再鑑賞するに当たって、それを確認したかった!
ほんと、あった。
ラストに、目立たずにひっそりとテロップがありました。
「登場人物、出来事は架空(作り話)だ」と。
こちらは日本語字幕なしなので、気付かない人が多いでしょうね~
注)後日加筆ーーーテロップにあった文章はこの作品自体の
事ではなかったかもしれません。
私の英語力の無さにより勘違いが入っている可能性があります。
ただし、この作品が実話でない事は正しいようです。
『そうだよね、実話じゃないよね』とすごく納得しました。
相反するものが混在しているのが実に面白い!
悲劇と喜劇。
緊張と弛緩。
黒と白。
悪い方へ坂を転げ落ちていく悲劇なんだけど、
登場人物のマヌケさや会話が喜劇なんですよね。
クスクスと笑ってしまうサスペンスって、風変わり~
殺人シーンはむごたらしくてすごく緊張感があるのに、
捜査するマージには全く緊張感が感じられません。
首謀者の計画もだいたいからしてグズグズでずさん。
自分の利益しか考えない腹黒い人間の話なのに、
雪の風景の白さが際立っています。
ラストで、マージ夫婦が「私たちって幸せじゃない」と言います。
結局、ささやかな日常に喜びを見つけ、
互いを思いやりあって暮らしていく事が、幸せなんですよね。
人間の欲深さが招く末路は・・・最悪。
正反対のものがゴチャゴチャと混じっているのが
特徴的で不思議な感覚の作品です。
よく分からないけど、やっぱり心に残るって事は傑作なのかな?
#1996年アカデミー賞主演女優賞・脚本賞受賞
旧作コーナーに目立つように置いてあったのでレンタルしてきました。
一つ確認したい事があったんです。
これ、10年くらい前 最初に観た時は、
淡々とした展開に「は?」と思い、好きという感じではなかったんだけど、
妙なザラつきがあって、心にひっかかっていました。
不思議な味わいのするコーエン兄弟独特の作品だと思います。

監督:ジョエル・コーエン
製作:イーサン・コーエン
1996年 アメリカ
出演:*ウィリアム・H・メイシー *スティーヴ・ブシュミ *ピーター・ストーメア
*フランシス・マクドーマンド
人間はおかしくて哀しい
多額の借金を背負った自動車ディーラーは、
社長である義父からお金を引き出すために、
妻の偽装誘拐を企てる。
お金さえ手に入ったら、何事もなかったように
終わらせるつもりだったんだろうけど、
ちょっとした悪だくみが、あれよあれよと言う間に
とんでもない大ごとになっていく流れがスリリングです。
ネタバレあります
冒頭、まことしやかに「これは実話の忠実な映画化である」と
テロップが流れるけど、これからしていい加減なんだもんね。
最初観た時は、うっかり信じてましたよ。
だけど、実話にしては変な話だなあと思ってました。
人から「あれは実話じゃないよ。最後にそう出てたよ。」と聞いて
ずっと気になっていました。(いや気になったまま忘れてました)
今回、再鑑賞するに当たって、それを確認したかった!
ほんと、あった。
ラストに、目立たずにひっそりとテロップがありました。
「登場人物、出来事は架空(作り話)だ」と。
こちらは日本語字幕なしなので、気付かない人が多いでしょうね~
注)後日加筆ーーーテロップにあった文章はこの作品自体の
事ではなかったかもしれません。
私の英語力の無さにより勘違いが入っている可能性があります。
ただし、この作品が実話でない事は正しいようです。
『そうだよね、実話じゃないよね』とすごく納得しました。
相反するものが混在しているのが実に面白い!
悲劇と喜劇。
緊張と弛緩。
黒と白。
悪い方へ坂を転げ落ちていく悲劇なんだけど、
登場人物のマヌケさや会話が喜劇なんですよね。
クスクスと笑ってしまうサスペンスって、風変わり~
殺人シーンはむごたらしくてすごく緊張感があるのに、
捜査するマージには全く緊張感が感じられません。
首謀者の計画もだいたいからしてグズグズでずさん。
自分の利益しか考えない腹黒い人間の話なのに、
雪の風景の白さが際立っています。
ラストで、マージ夫婦が「私たちって幸せじゃない」と言います。
結局、ささやかな日常に喜びを見つけ、
互いを思いやりあって暮らしていく事が、幸せなんですよね。
人間の欲深さが招く末路は・・・最悪。
正反対のものがゴチャゴチャと混じっているのが
特徴的で不思議な感覚の作品です。
よく分からないけど、やっぱり心に残るって事は傑作なのかな?
#1996年アカデミー賞主演女優賞・脚本賞受賞