マイライフ・アズ・ア・ドッグ
2009-09-28(Mon)
「ギルバート・グレープ」「サイダーハウス・ルール」の
ラッセ・ハルストレム監督作品という事で観ました。
やはり他の作品と同じく、人生には様々な不幸があるけど、
どこかに希望はあると、最後には明るくなれる内容でした☆

監督:ラッセ・ハルストレム
製作:1985年 スウェーデン
出演:*アントン・グランセリウス *メリンダ・キンナマン
父母の喪失に加え、兄や愛犬シッカンとの別れ、
12歳の少年にとって家庭崩壊ほど悲惨な事はないでしょう。
それでも、自分を励ましながら、明るく振舞う健気なイングマル。
何かある毎に、人口衛星に乗せられ宇宙で餓死したライカ犬よりは
マシだと思うようにしている。
他のいろいろな不幸な例を挙げ、それよりはマシだと自分を慰める。
12歳にして、こんな生きる術を身に付けているなんて、
すごく切ないですよね。
問題を起こそうとしているわけじゃないのに、
何かと裏目に出て悪い展開になり、ママを怒らせてしまいます。
ママは病気もあって気持ちに余裕がないせいか、
いつもヒステリックに怒鳴るばかり。
でも、イングマルが思い起こすのは、ママの笑顔なんですね。
ママが笑っているシーンはフォーカスがかかっているので、
まるで夢のようだし、ひょっとしたら一度や二度くらいの
数少ない出来事だったかもしれない・・・
子供にとって親の笑顔がどれだけ大切な宝物か、
自分も親として胸にグッとくるものがありましたね・・・
ママの笑顔を見るのと、愛犬シッカンと一緒にいる事、
たったそれだけが望む事なのに、それすら叶わない現実。
人生は思うようにならず、悲しい事が多い。
だけど、この家庭という場所では幸が薄かった彼にも、
生き生きと過ごせる場所がみつかる!
夏休みに預けられた叔父の住む村です。
個性的な村の人々にイングマルは自然に受け入れられ、
忘れ難い時間を過ごす事となります。
ノリのいい叔父さん、男の子みたいな少女サガ、
下着の雑誌を好むお爺さん、巨乳のお姉さん、
彼らとのエピソードが実にユーモラスでほほえましい★
思春期ならではの性的興味もところどころで見せ、
少年少女は村の暮らしの中でノビノビと成長していきます。
あのサガがスカートを履くようになったのも、
子供から大人へ少し進んだ成長の証なんでしょうね。
ラストに、みんながラジオで聞いているボクシングの試合は、
どこか「ALWAYS三丁目の夕日」の力道山を連想させるけど、
実際にあった試合なのか気になって調べてみたら、
興味深い事が分かりました。
この試合はスウェーデンのイングマル・ヨハンセンと
アメリカのフロイド・パターソンのヘビー級タイトルマッチで、
1959年にN.Y.ヤンキースタジアムで行われたものでした。
イングマル・ヨハンセンはアマチュア時代、
オリンピックの決勝戦で積極的でない試合運びで負けとなり、
さらに銀メダルまで剥奪され「国の恥」とも言われた人でした。
そんなバッシングを受けた人が、世界選手権で、
当時のチャンピオン、パターソンを見事に倒し、
世界ヘビー級チャンピオンとなり、汚名返上したんです。
その後はスウェーデンの英雄として語り継がれ、
今年の1月に亡くなりました。
主人公の少年を、苦渋を味わった英雄と同じ名前にし、
ラストに勝ち上がる試合を放送する・・・
人生に辛く悲しい事があったとしてもどこかに希望はある、
現実は厳しいけれども捨てたもんじゃない、
そんな事をこの作品でも言いたかったのではないでしょうか。
イングマルはこの先、強くたくましく成長していくと思います。
切ないシーンが多かったけど、ほのぼのとした感動がありました。
ラッセ・ハルストレム監督作品という事で観ました。
やはり他の作品と同じく、人生には様々な不幸があるけど、
どこかに希望はあると、最後には明るくなれる内容でした☆

監督:ラッセ・ハルストレム
製作:1985年 スウェーデン
出演:*アントン・グランセリウス *メリンダ・キンナマン
父母の喪失に加え、兄や愛犬シッカンとの別れ、
12歳の少年にとって家庭崩壊ほど悲惨な事はないでしょう。
それでも、自分を励ましながら、明るく振舞う健気なイングマル。
何かある毎に、人口衛星に乗せられ宇宙で餓死したライカ犬よりは
マシだと思うようにしている。
他のいろいろな不幸な例を挙げ、それよりはマシだと自分を慰める。
12歳にして、こんな生きる術を身に付けているなんて、
すごく切ないですよね。
問題を起こそうとしているわけじゃないのに、
何かと裏目に出て悪い展開になり、ママを怒らせてしまいます。
ママは病気もあって気持ちに余裕がないせいか、
いつもヒステリックに怒鳴るばかり。
でも、イングマルが思い起こすのは、ママの笑顔なんですね。
ママが笑っているシーンはフォーカスがかかっているので、
まるで夢のようだし、ひょっとしたら一度や二度くらいの
数少ない出来事だったかもしれない・・・
子供にとって親の笑顔がどれだけ大切な宝物か、
自分も親として胸にグッとくるものがありましたね・・・
ママの笑顔を見るのと、愛犬シッカンと一緒にいる事、
たったそれだけが望む事なのに、それすら叶わない現実。
人生は思うようにならず、悲しい事が多い。
だけど、この家庭という場所では幸が薄かった彼にも、
生き生きと過ごせる場所がみつかる!
夏休みに預けられた叔父の住む村です。
個性的な村の人々にイングマルは自然に受け入れられ、
忘れ難い時間を過ごす事となります。
ノリのいい叔父さん、男の子みたいな少女サガ、
下着の雑誌を好むお爺さん、巨乳のお姉さん、
彼らとのエピソードが実にユーモラスでほほえましい★
思春期ならではの性的興味もところどころで見せ、
少年少女は村の暮らしの中でノビノビと成長していきます。
あのサガがスカートを履くようになったのも、
子供から大人へ少し進んだ成長の証なんでしょうね。
ラストに、みんながラジオで聞いているボクシングの試合は、
どこか「ALWAYS三丁目の夕日」の力道山を連想させるけど、
実際にあった試合なのか気になって調べてみたら、
興味深い事が分かりました。
この試合はスウェーデンのイングマル・ヨハンセンと
アメリカのフロイド・パターソンのヘビー級タイトルマッチで、
1959年にN.Y.ヤンキースタジアムで行われたものでした。
イングマル・ヨハンセンはアマチュア時代、
オリンピックの決勝戦で積極的でない試合運びで負けとなり、
さらに銀メダルまで剥奪され「国の恥」とも言われた人でした。
そんなバッシングを受けた人が、世界選手権で、
当時のチャンピオン、パターソンを見事に倒し、
世界ヘビー級チャンピオンとなり、汚名返上したんです。
その後はスウェーデンの英雄として語り継がれ、
今年の1月に亡くなりました。
主人公の少年を、苦渋を味わった英雄と同じ名前にし、
ラストに勝ち上がる試合を放送する・・・
人生に辛く悲しい事があったとしてもどこかに希望はある、
現実は厳しいけれども捨てたもんじゃない、
そんな事をこの作品でも言いたかったのではないでしょうか。
イングマルはこの先、強くたくましく成長していくと思います。
切ないシーンが多かったけど、ほのぼのとした感動がありました。