ワールド・オブ・ライズ
2009-07-16(Thu)
骨太の社会派サスペンス・アクション映画で、
誰も信じられない緊迫感が最初から最後まで続いて、
引き込まれるんだけど、案外、地味な印象だったかな。。。

監督:リトリー・スコット
製作:2008年 アメリカ
出演:*レオナルド・ディカプリオ *ラッセル・クロウ *マーク・ストロング
どちらの嘘が、世界を救うのか。冒頭から自爆シーンや、拷問シーンが出てきて、
中東の殺伐とした状況が生々しく迫ってきます。CIA現地工作員フェリス(ディカプリオ)は、そんな危険地域で
身体を張って活動しています。
目的は、テロ組織リーダーのアル・サリームを捕まえる事。
本作のディカプリオも、男らしく逞しい感じでいいですね!一方、上司のエド(ラッセウ・クロウ)は、
アメリカの平和で安全な場所から平然と非情な指令を出す。
この両者の温度差の激しいこと!太り気味で、眼鏡をずらして上目使いに見るエドの仕草は、
オジサンそのもの。
憎まれ役で、わざと嫌われるようにいやらしく演じているんだから、
ラッセル・クロウもたいしたものです。
エドは、自分=アメリカのように言っていますが、
同じようにアメリカ=世界みたいに思ってる所があるから、
エドの、世界の平和を守ってるんだという傲慢さは、
アメリカを象徴しているんでしょうね。対照的に、現地人に溶け込むように、
髭を生やしアラビア語も駆使するフェリスはいつも傷だらけです。
二人は同じCIAでありながら見解の相違があり衝突します。
こういう
現場と司令部の対立ってよくあるけど、
大変なのは駒になって働く側に決まっていて、
「事件は現場で起きてるんだ」って言いたくなる気持ち、
分かりますよね~
フェリスのほうに当然気持ちは寄り添っていきました。
アメリカのハイテク戦術も見せてくれます。
いつも上空から監視している無人偵察機、いやだね~あれ。
行動を全てチェックされてるとはゾッとします。
メールや映像で嘘のテロリストをデッチ挙げるのも、ひどいね~
実際にありそうなところが実に怖い。でも皮肉な事に、
テロリスト達はアナログ手段を使っていて、
直接人から人へ伝えたりしているので、
ハイテクでも行動が摑み切れないんですね。
このような対比はボスでもあります。
ヨルダン情報局長のハニ・サラーム(マーク・ストロング)が、
今回一番存在感があって印象に残りました!目力がすごくて、筋がピシッと通っている人なんです。
常に冷静、おしゃれで気品もある。
「決して嘘をつくな」と信用を基盤としていて、
騙し合いばかりやっているアメリカよりも、
よっぽど信頼できる人物に見えました。
(嘘をついた時は怖いよ)
手厚い待遇をきちんとしてやったせいで、
手下がちゃんと仕事をしてくれるという
温情作戦が
見事に成功しています。
非情なアメリカ人上司との対比が出ていましたね。フェリスの最後の行動には納得です。
ちょっとした小気味良さを感じました。
テーマ : ★おすすめ映画★
ジャンル : 映画
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コメント
これはパパぴょんと鑑賞しようと思ってます~(*^^*)
面白そう~♪
>エドは、自分=アメリカのように言っていますが、
>同じようにアメリカ=世界みたいに思ってる所があるから
ああ、大国アメリカゆえのアリガチな勘違いですよね・・・(--;
日本人でも、そう(アメリカ=世界)思ってる人も結構いるしね・・・
YANさん、こんにちは!
ハニ・サラーム、存在感ありましたよね。
私も印象に残りました。
そのハニが、決して嘘をつかない(つかせない)ことを信条としていたり、
口伝え等アナログなやり方がハイテクを凌ぐところ等も
皮肉な感じがして良かったですね。
こんにちは!
アメリカの勘違いを皮肉っているような所がありました。
アメリカ人が観たら、ちょっと痛いかも。
確かに日本人はアメリカの方ばかり向いてますよね~
大国には違いなくて、アメリカがいなければ日本は
何もできなかったりするからね・・・
ディカプリオもいいけど、ヨルダンのハニもいいですよ!
パパぴょんさんと一緒に、ハニの鋭い目を観てみて★
こんにちは!
主演の二人よりもハニは強い印象を残してましたね。
誰の嘘が世界を救ったのかは、明らかでした。
裏をかく作戦やハイテクばかりじゃなくて、
中東には中東のやり方があると言いたかったような。
しかし、米軍がイラクから完全撤退しても、
ずっと工作員と無人偵察機は使っていくんでしょうねえ。
デスク上で世界中の動きを把握してるつもりで。
この作品、ハデさはないけど内容は悪くなかったですよね。
YANさんこんにちは
アクションシーン少なめで 派手さを抑えていたのには訳があったのねって作品ですよね
実際言いたい事に、アクションは必要ないんだからねぇ
ちょっと、劇場でみるには退屈だったんだけど(笑)
ハニの方の動きが少し理解できなかったので、DVDで鑑賞したいなって思います
がー!!やはりハニも怖いよそーとー
YANさん、こんばんわ。
なかなかに辛らつな映画でしたね。
アメリカ人はこの映画を、どうのように見たのかと思うと別な意味で興味深い映画です。
最後のフェリスの行動は、確かに納得できるものでしたが、同時に私にとっては、彼がとても哀れに思えて仕方ありませんでした。それは、彼という人間の心情が裏切られ、まったく報われなかったからのように思われます。なんだか、とても可哀そうに見えました。今考えると、これはアメリカの一般市民のことを指しているようにも思えます。
人が沢山死んでも世界は変わらない。とても空しい世界を描いた映画でした。
それじゃ、また。
こんにちは!
アクションはほとんどなかったけど、
拷問シーンは生々しくて、こういう事が日常的に
あるんだろうなあと思うとゾッとします。
ディカプリオも痛そうだったね~。。。
登場人物がけっこう多かったし、中東の人の顔立ちが似てるから、
人間関係を掴むのに、シーンを戻して確認したりしました(^_^;
劇場です~っと流されちゃうと、分からなくなる可能性あるよね。
ここが特に盛り上がりの部分、っていうのがないから地味だったかな。
ハニは、騙すと怖いねー あの人には嘘をついちゃいかんね~
こんにちは!
例えば、フェリスの仲介でハニとエドが直接交渉した場面でも、
エドがひどくマヌケに見えたように、
アメリカの描き方がとても辛らつでしたね。
そう言われてみると、フェリスは何をやっても
上層部に心情を汲み取ってもらう事もなく、
置いてけぼりの一般市民を指している感じもしますね。
でも、それだとあまりに可哀想・・・
テロ組織ボス逮捕に役立ったし、上司からは有能だと認められているし、
全く報われなかったという事はないんじゃないかと思いますが・・・
フェリスが切り捨てられたんじゃなくて、
フェリスがアメリカを蹴ったわけで、私としてはスッとしたけど、
フェリス自身には空しさが広がっていたでしょうね。
映画館で見たのでずっと緊張してて疲れたかも?!
この手の作品にしては解りやすかったけど。
アメリカそのもの、押し付けの正義なんかも辛らつに描いてる作品だったと思います。
これは本当に気の休まる時がない作品でしたよね。
ディカプリオは命がけで動いてました。痛そうだったし~
夢眠さんには解りやすかったですか。
私はアラブ人の顔と名前で多少混乱しましたよ。(^_^;
アメリカに対する皮肉はきつかったですね~
よくアメリカで製作したもんですよね。
どーもー、YANさん☆
気になっている映画なんですが未見でした。
なんかわたくしには難しそうな内容に思えるのですが、いかがなもんでしょ。
でも、レオ様とラッセル・クロウの演技派の共演なんで、
ストーリー共々見応えありそうです♪
後ほどチェックしてみます(^^ゞ
こんにちは!
難しい内容なんてないですよ。
中心にあるのは、本部と現場の軋轢です。
「踊る大捜査線」みたいな。(≧ε≦)
舞台が中東なので、登場人物の把握がややこしいだけです。
猫人さんならバッチリだと思いますよ!
ディカプリオはすごくタフでいい感じですが、
ラッセル・クロウはわざといやなオヤジを演じてます。
もう一人、ヨルダン人役でいい俳優が出てますのでお見逃しなく★
最近のディカプリオは
難しい役どころが多い気がします。
ブラッドダイヤモンドとか・・・
だから、演技に磨きがかかってきてるのかな?
こんにちは!
お名前がひらがなに変わりましたね。
ディカプリオは、「タイタニック」のイメージから脱却しようと、
甘さの一切ない男臭い役柄に積極的に挑戦してますね。
確かに、演技に磨きがかかってますね~
もうアイドルだなんて言ったら失礼ですよね。
実はこのところ夏ばて気味なのか仕事が忙しいからなのか(オオゲサ)
何を見ても寝てしまう日々(--;
「ウォンテッド」で寝、「ワールド・オブ・ライズ」で寝、「アイアンマン」で寝(「アイアンマン」はまた後日見る予定)
パパぴょんに「オマエ、終わってんなぁ」とあきれられて・・・(´д`)
そうか、「ワールド・オブ・ライズ」は地味な印象だったんですね!
だから寝ちゃったのか!(と自分を正当化)
でも二回目観たら面白かったです☆
最後のハニの作戦はちょっと分かりにくかったけど・・・。なんで彼らが?
ハニは素敵でした・・・♪ あの目、シビレルわ~
でもハニ役のマーク・ストロング。中東の人でもなんでもないんですね。
他のいくつかの映画でも観てるはずなんだけど・・・記憶に無い★
今日はたくさんのコメントをありがとう!
実は私もほとんどの作品で寝てます(^_^;
同じく「アイアンマン」でも寝たなあ・・・
で、また観直しをしなくちゃいけないんで、
余計に時間がかかって、たくさん観られない・・・
パパぴょんさんに「オマエの友達も終わってんなぁ」って言われそう。
これ、淡々とし過ぎて地味でした。やはり寝ました。
(私の場合は、内容に関係なくウトウトなんだけど)
2回目は面白かったです。たいてい2回目は何でも良く見える。
ハニの目力にはやられました~
ヨルダン情報局はアメリカに関係なく、
中東の事は自分たち中東で守ると、独自にテロリストを追っていたんですよね。
手下をテロリストグループに忍び込ませて様子を伺っていました。
ディカプリオは嘘をついたからお仕置きされたんでは?違う?
最後、ワザと遅れてきたのは「嘘ついたお仕置き」だと思ったんだけど~。
彼らが拉致って車から降ろしたとき、ちょうど本物がきて車に乗せて連れてったんでしょ?
(それをエドは空から見てたけど、見失って追跡できなかったと言ってたね。)
なんでそこで入れ替わりに本物が? ってトコがちょっと分からなかったんです★
ハニ側の動きが盗聴orスパイされてたの?
でもちょうどそこで連携プレーみたく連れ去るのは、ちょっと変。
「アリガト! じゃあ後は俺たちが連れてくね!」みたいな? んなアホな。(´д`)
う~ん、よく分からん~
「嘘ついたお仕置き」って、全く同感。
ハニはディカプリオの情報を本物に売ったのでは?
(もちろんハニの身分を明かさず匿名で。後で助けるつもり)
嘘をついた者には、そこまでやる怖い人だと思います。
私も自信はないけど、それで納得できない?
なるほど、そうか納得!! ハニ、怒らせたら怖いー!!
いえいえ、レス書かせてもらいますわ。
本当にこれで納得できました?
だったら良かった~(^^)
色々思い出しながら辻褄を合わせてみました。
こんにちわ、YANさん!
前に書いたコメントが2009年の7月って。。。
忘れもここまでくれば甚だしいですね(T_T)
リドリー・スコット監督の作品なんで期待はしたんですけどねー、
ドラマチックな部分があまりなくて難しかったなぁ。
やっぱ政治ものは苦手かも(*_*;
野郎くさいレオ様とちょっと太り気味なラッセルの個性が強い演技はバッチリ!
二人とも渋くて苦い役が似合いますねー♪
連続ラッセル、まだまだ続きます
こんにちは!
ほんとだ、猫人さんの「後ほどチェック」から、2年弱。(≧ε≦)
どんどん新作が出るから、そちらに目が行っちゃうよね~
骨太な社会派映画なので、ソフトなドラマは無かったかなあ。
それなりに意味のある内容なんだけど、地味でしたね。
今となっては、ストーリーをかなり忘れてます(^^;
役者は上手くて良かった。
この2人なら間違い無し。良かったです!
「ロビン・フッド」に向けてのラッセル祭りかな?
どんな作品が出てくるのか楽しみ!
2008 アメリカ
監督:リドリー・スコット
レオナルド・ディカプリオ
ラッセル・クロウ
マーク・ストロン...
友情や信頼、そんな言葉を口からは吐くが、
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そんな男...
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