JUNO/ジュノ
2009-02-01(Sun)
予想外の妊娠をしてしまった女子高生が、
自分なりにその問題を前向きに解決しようとします。
イマドキの女の子ジュノはライトでドライでたくましいわ。

監督:ジェイソン・ライトマン
製作:2007年 アメリカ
出演:*エレン・ペイジ *マイケル・セラ *ジェニファー・ガーナー
そのつもり。ジュノ16歳。いちばん大人。オープニングのアニメーションがPOPに、
ジュノ(エレン・ペイジ)の人柄をも描いていました。
大股で堂々とした歩き方。
片手に大きなポリタンクを持ってジュースをがぶ飲み。
人目なんて気にしない。私は私。
自分らしく颯爽と生きていくの。
口は悪いけど、小気味良くて、なかなか魅力的な女の子です。ネタバレあります妊娠問題に対してもオープンで重苦しさがありません。
大騒ぎする事なく、自分でそれなりの解決法を考えていきます。
その過程で、いろんな事が分かってくるという話ですね。
父と継母がとても温かくジュノを見守ってくれている事とか、
理想的な夫婦に見えても問題を抱えている大人がいる事とか、
自分にとって一番大切な人とは誰かとか。こういった事を中心に描きたい作品なんでしょうね。
本当に父親も継母も親友も、ジュノへの眼差しが温かいの!
事実をデンと受け止めて、
支えていこうという愛情がひしひしと伝わってきます。
ジュノは大きな体験を通して成長し、
また元の高校生活を大切な人と送るようになって、
めでたしめでたし・・・って話なんですが、
この終わり方からすると、大きな体験と言うのが、
交通事故にでも遭っちゃったかのような感じに見えない?(^_^;
妊娠・出産の場合は、人間の生命を一生背負っていくような
重さがあるはずだ、というような気がします。
出産してステキな里親に赤ちゃんを渡しておしまい・・・なの?
里親のヴァネッサは心から子供を欲しがっていて、
子供好きは揺ぎ無い気持ちだと確信したので、
ジュノはヴァネッサに赤ちゃんを渡す事にした・・・
それはジュノとしてもよく考えた選択だと思います。
ただこの辺り、アメリカと日本の文化の違いと言うか、
里親・里子の意識の違いから、日本人には理解し辛いです。
日本なら生まれた赤ちゃんは家族で育てる場合が多くて、
一生、命の重さを感じて生きていくでしょ。
あと、ジュノ側が男友達に特に何も求めないのも不思議でした。
男友達のほうは、どうしたらいいのか分からなくて、
積極的に関わってこないから、頼りなく見えちゃって・・・(≧ε≦)
ジュノにとってはCOOLかどうかが物事の判断基準なのに、
あのボサ~っと頼りなさそうな男の子が一番大切な人だとは、
大人っぽいのと子供っぽいのが混在している年頃なんですね。
登場人物が個性的で温かくて面白い作品だったけど、
妊娠・出産を扱うものとしてはライト感覚だなあ
と言うのが正直な感想でした。
なにしろ、アメリカらしさ満載の作品です。
#2007年アカデミー賞脚本賞受賞
関連記事*****
「サンキュー・スモーキング」「マイレージ、マイライフ」
テーマ : 見た映画の感想
ジャンル : 映画
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コメント
観ている映画が結構被っているので、色々読ませていただいてます!
この映画は、日本とアメリカでは十代の妊娠に対する認識が違うのね、という日本人の方の意見をたくさん見かけるのですけど、この映画は特殊だと思います。確かに日本とアメリカでは違うと思うけど、ジュノはグランジ世代の人たちの誇張されたティーン像じゃないかなあ、と思います。
http://princesschu.blog23.fc2.com/blog-entry-486.html
「4ヶ月、3週と2日」を観た後に、この作品を観たので、
似たような境遇なのに、時代背景が違うだけで
こんなにも考え方が変わるのかと唖然としてしまいました(^_^;
やっぱ日本とアメリカでは10代での妊娠の受け止め方は違う様ですね。
お国柄なんでしょうか、日本だったら大問題ですね。
まだ未見ですが、こちらの監督さんは
『サンキュー・スモーキング』の監督さんですよね。
独特の時代風刺が売りですよね~♪
後ほどチェックしてみたいと思います(^^ゞ
はじめまして、ご訪問ありがとうございます!
観ている作品がいろいろ同じとはうれしいです。(^^)
ジュノは特殊なんですか。そうなんだ~
典型的なアメリカの若者だと思って観てましたが(^_^;
ただ里親・里子に関して、ブラピ・アンジェリーナ夫妻など、
アメリカでは自分の子供がいても養子を育てていますよね。
有名人やお金持ちに限るのか分かりませんが、
アメリカでは、子供が誰の子であろうと社会の財産という
グローバルな捉え方をしているのかな?とも思ったりして。
だとしたら日本とは随分違うけど、ジュノ達の行動も納得できるんです。
そういう問題でもないのかな。
こんにちは!
「4ヶ月・・・」は未見なのでどんな話なのか分かりませんが、
時代の背景のせいで異なった内容になっているんでしょうか。
とにかく、良いとか悪いって事じゃなくて、
ジュノのあっけらかんとした考えや行動が、
自分の感覚とは随分違うなあと驚きました。
こんにちは!
日本だったら、かなり重苦しくなりますよね。
多分、ずっと引きずっていく問題だろうから。
まあ、もし自分がそんな親の立場になったら、
本作のように明るく子供の味方になれるように接したいかなあ。
・・・なんて、子供にはまだ妊娠してもらっては困る~~(本音)
「サンキュー・スモーキング」これは、評判が良いようだし、
私も観たいと思ってレンタル店で探したけど、
ないんですよ~ がっかりですよ ε-(´o`;
日本だったら、まずは間違いなく親が怒鳴りますよね~
それが無いのが、一番驚きでした☆
養子に対する考えも、日本とはかなり違うんでしょうね~
日本では親戚の子以外を養子にするって
あんまり無いと思うんだけど。(←表面に出てないだけなのか?)
「サンキュー・スモーキング」がないとはケシカラン!!
とっても良いので観て欲しいです~><
ジュノは魅力的でもあるけれど、YANさんと同じで、違和感はぬぐえないところがありました。
きっと自分が高校生だったら、単純に「ジュノ、COOL!」って受け止めただろうなぁと思いますが。さすがにそのノリだけではね・・・。
でも、この映画のサントラはかなり好きですわ!
アメリカって養子を取るのに抵抗が無いようだけど日本はそう言うわけに行かないですね。
未婚の母の扱いって凄くお国柄で左右されそうに思います。
でも、子供を欲しがってたあの奥さん…そこまで執着するのがイマイチ理解できなかったですよね…これは母を経験してないからなのかも?!
ジャパレスでバイトしていた時、白人の夫婦が中国人の赤ちゃんを養子にして、毎週うちのレストランに食べに来ていたり(中国と日本って違う、ってわかってんのかな~とちょっと思ったけど)、そのジャパレスでバイトしてた韓国人の女の子が、「うん、私の両親は、白人なの」って言ってたから、養子自体はすごいオープンなんじゃないですか。
だけど、ティーンの妊娠に対してそんなにおおらかじゃないと思うよ。
16歳の妊娠でしょう~まだ高校1年生。
日本なら将来の事まで考えて親としては冷静でおれませんよね。
里親・里子制度って少ないけど、私の昔の知人にいました。
その人達は、「犬猫などペットに対して、人間同様『里親里子』の言葉を
使わないで下さい」という運動をしてました。
その制度がとてもデリケートな問題なんだという感じがしましたよ。
「サンキュー・・・」はわさぴょんさんも昨年ベスト作品の中に
入れてたでしょう?それもあって気に掛けている作品なんだけど。。。
そうそう、アメリカの女子高生がこの映画に影響されたのか、
実際に集団で妊娠した事件がありましたね。
きっと「ジュノ、COOL!」ってノリだったんじゃないかな?
妊娠・出産をそんなに急がなくてもいいのにね~(^^ゞ
サントラはパンクばかりじゃなかったですよね。
ラストの二人の歌は、私的にはちょっと・・シラ~ッって感じで(^▽^;)
絵としては等身大の二人が可愛かったです。
未婚の母も成人以上なら前よりは抵抗感が少なくなってきてますね。
ただ10代で妊娠となると、産んで母になるのが前提にあるから、
「10代の母」は、子供が子供を育てられるの?と言われるでしょうね。
ヴァネッサは5年くらい努力しても子供が出来ないと分かったんですよね。
元々子供好きなようだし、子供を持つのが夢だったようなので、
出来ないとなると余計に欲しくなるものじゃないですか。
養子をもらうという選択肢があるなら、それに執着するのでは?
一人でも育てていく覚悟が出来ていて、
彼女の気持ちは本物だなと思いました。
養子制度に対してオープンなら、ジュノのその後として、
自由にヴァネッサのところに出入りして子育てを応援する・・・
子供は「僕には二人のママがいるんだ」と陽気に言う・・・
そんな続きがあるといいですね (≧ε≦)
それなら、産んだ赤ちゃんを里親に渡してお終い、じゃないし~
やっぱり、望まぬ妊娠に対しておおらかに描いているのは、
映画ならではの世界なんでしょうね。
こんにちは。
自分は、この映画、好きでした。
個人的には、望まれぬ妊娠はしないことが一番なのですが、仮に、妊娠をした場合には、養子という選択肢があっても良いのではないかと思っています。
子どもを育てられず、途中で投げ出したりする人がいることを考えると、そういったことも必要なのではないかと。
反発気味で口も悪いジュノが、時折見せる弱気な態度も好きでした。
こんにちは!
亮さんでも、こんな女子高生が主人公の作品をご覧になるんですね(^^ゞ
アメリカでは、養子制度が進んでいるようなので、
ジュノの選択はそれで良かったと思いますよ。
日本だと、ずっと「出生の秘密」を抱えるような、
暗さがあるので、たいていは、家族が育てる事になるんでしょうね。
「こうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)」みたいに、
人目につかないように扱うのが、今の日本の実態ですよね。
私も、もっと明るく養子を考えてもいいと思います。
こんにちは♪ TB、コメントありがとうございました☆
この物語自体は、確かに日本では有り得ない事ですね。
勿論子供は自分の手で育てるべきだし。
でもジュノは、自分自身がまだ子供を育てる自信がないことも分かっていて、
だから本当に子供を心から愛してくれそうな、経済的にも余裕のある大人に、
大切な我が子を託したんだと思います。
それが、まだ幼いジュノが考え出した最善の選択だったのでしょうね。
全体の雰囲気が大好きな作品です。
こんにちは!
子供は自分の手で育てるべきとまで思ってないんですよ。
nonさんの言うとおりジュノの選択は彼女にとって最善だったでしょうね。
ただ、わが子を尊重し応援している両親が、
赤ちゃんを代わりに育てると一度も考えないのはなんで?とか、
相手の男の子もジュノについては考えていても
赤ちゃんについては考えてなさそうなのはなんで?とか、
そのあたり、日本と事情がかなり異なるんだなあという印象でした。
全体の明るい雰囲気は良かったですよね~(^^)
やってきました^^
うーん、僕には妊娠がどうゆうものか分からないし、正直何とも言えませんが、何より映画はフィクションなので、単純にユーモア溢れる作品として、観ていて楽しかったです。
これをライトに描きすぎ、と言ってしまったら多分この作品の価値など無くなってしまうし、楽しめないと思う。既成の概念に固執するのではなく、もっと柔軟に作品と向き合ってほしいなぁって、みなさんのブログを読ませていただいていて、いつも思います。
命を軽く扱っているようで、実は重く慎重に扱っている、というのも知ってほしいような。
エレンのこれからの活躍に期待だなぁ。可愛いし、何か気が強そうなとこが好き。ちょっと不良少女が入ってるようなとこ?w
ディア・ブロコディの新作が早く見たい!^^
どうも、いらっしゃいませ!
そうだよね~若い男性に妊娠の事はね~(^^ゞ
映画の男友達も自分に関する問題なのに傍観気味でした。
監督も男性でしたね。男性ならではの切り口だったのかも。
この作品を受け入れないという事はないですよ。
日本とアメリカでは随分違うんだなあという感想です。
自分の分身である命を他の人に託して、大切な彼と歌う・・・
命を「重く慎重に」扱っているとは、あまり伝わってこなかったけど、
育てられない赤ちゃんをどうするかという、
一つの新しい方法を教えてもらったとは思います。
ジュノ自身のライト感覚は良かったです。
何に対しても前向きに進んでいく颯爽とした女の子ですよね。
エレン・ペイジはなかなかの女優さんです、そこは同感!\(^o^)/
ご両親も、育てようという気持ちはあったのかも。そこを省略してたりして。(それじゃわかんないって。)
映画だし、独自の味を出すために、あえて、すっぱりと行っちゃったのかもしれません。それがいいのかどうかは別として。
やっぱり、お母さんと、そうでない女性とは、子どもに対する意識が変わるのでしょうね。
ユニークさを前面に出したかったというのは良く分かります。
これまでと違った取り組み方でティーンの妊娠を描きたかったんでしょうね。
で、なんでボーさんがご両親の肩を持つようなポジションなの?(≧ε≦)
母親経験者と未経験者ではそりゃ意識が違いますよ。
妊娠・出産って大変で長くて重くて大切なものですからね。
こんにちわ、YANさん!
女性向けの作品でしたが面白かったです~。
子供のいないあたくしにはちょっと判断は出来ませんが、
お国柄の違いはあるけど子を想う親の気持ちは全世界共通~ってね。
まあ、日本でしたらこうも行かないでしょうけど(^_^;
POPな雰囲気が印象的でした♪
こんにちは!
本作は、何も感想がないっていう作品じゃなくて、
賛否両論いろいろ出てきて、話題にしやすいですよね。
養子制度にかなりお国柄が出ていて、アメリカらしいなあって思いました。
でも、どの親も我が子を心配し、幸せを願うものですよね~
そういうほのぼのとした温かさがありました。
全体的にPOPに徹した作りでしたね。
音楽も良かったです♪
YANさん、こんにちは。
前々から見たいと思っていのですが、
やっと見ることができました。
確かに全体的にはライトな感覚なのですが、
映画の後半は、しっとりしていたような、、
そう感じたのは自分だけかも知れませんが、、、
最初のジュノの決断は頭で論理的に考えて出したもの。
けれど、それが本当に正しかったということが、
あとから、感覚的、経験的に分かってくる。
私には、そんなふうに感じた映画でした。
ジュノにとっては、子育ての大変さは、
想像するしかないのですが、
けれど、最後には、
自分にその能力や準備が無いことを感じ取って、
子供にとっての最善の選択、
無責任の様に見えて、責任があるようにも見える、
そんな選択をしたのではないかと思えます。、
それじゃ、また。
こんにちは!
この作品は若者向きだけれど、
いろんな世代が観て、いろんな考えが出てくる作品ですよね。
それに、男性と女性とでも、出産経験者と未経験者とでも
異なる受け取り方をするのが面白いなあと思います。
今思い返しても、やっぱり私にはスンナリ受け入れられない
ライトさだなあ(^_^;
ジュノが涙したからって、しっとりしていたとも思えないし・・・
育てられないからと育児放棄したり捨てちゃうよりは、
子供にとって最善の方法を考え選択したジュノは、
ずっと責任がある行動を取ったと言えますが。
この映画から命の重さはあまり感じられなかったなあ。
最初に観た時より、だんだん意見が厳しくなってるかも(^_^;
ジュノの行動がアメリカのスタンダードではないとは言え、やはり文化の違いって凄いですね。
それを踏まえてジュノの行動は一生懸命に感じて好感を持てました。
それと僕のレビューに書きましたが、子供を授かるって周りの人にも優しさを植え付けるんだなって。
僕的には結構好きな作品です(^o^)
こんにちは!
日本とアメリカの文化の違いはすごく感じましたね。
ジュノの行動はアリだと思いますが、好感まではちょっとね・・・(^^;
もし自分の子供がああいう感じで、自分でサッサと里親を決めて
きたら、なんかゾッとするもん・・・
両親や少年はジュノには優しかったけど、
赤ちゃんの事までは全く口出しも手出しも無しでしたね。
あれも日本では考えられないなあ~不思議~??
JUNO/ジュノアーティスト:サントラ,ベル・アンド・セバスチャン,モット・ザ・
監督:ジェイソン・ライトマン 脚本:ディアブロ・コディ
CAST:エレン・ペイジ、マイケル・セラ 他
16歳のジュノ(エレン・ペイ...
なんとなく見そびれていた映画だったが…いい作品だったよ。
そのつもり。ジュノ16歳。いちばん大人。
【感想】
2007年度のアカデミー賞脚本賞を受賞した『JUNO』を鑑賞しました。
公開当初は全米でた...
JUNO/ジュノ (特別編) [DVD](2010/06/25)エレン・ペイジ、マイケル・セラ 他商品詳細を見る【JUNO】
今どきの女子高生、ジュノ16歳。好奇心から、ちょっと気になる
同級生ブリーカーとの1度きりのセ...
2007年制作 米
監督:ジェイソン・ライトマン
≪キャッチコピー≫
『そのつもり。ジュノ16歳。いちばん大人。』
≪ストーリー≫
16歳の高校生、ジュノは恋人のポーリーと初めて