ファイト・クラブ
2009-01-06(Tue)
昨年末からのエドワード・ノートンつながりです。
8年ぶりくらいに観たけど、これはやっぱり傑作だと改めて思った!
二度三度観ると、違った感想の出てくる作品ですね。

監督:デヴィッド・フィンチャー
製作:1999年 アメリカ
出演:*エドワード・ノートン *ブラッド・ピット *ヘレナ・ボナム=カーター
危害、破壊、石鹸。
前に観た時は、ドンデン返しのオチの面白さと、
ブラピのカッコ良さばかりが、印象に残ってたけど、
今回観直してみたら、他の部分にもいろんな見所があると分かりました。
それに、オチを知って観ると、あちこちで伏線を張っていたと
気付く事もあって、すごく楽しめました☆
主人公はエドワード・ノートン。役名がないんですよね。
エンドクレジットでは「ナレーター」となってました。
ナレーターだけあって、こんなにも細かく言ってたっけ?と
思うほど、自分の事をいろいろ説明してくれているので、
今回は、以前より理解できた気がします。
まずラストシーンから始まるんですが、
主人公は「こんな事になったのも、マーラが原因だ」と言っています。
私の記憶には「女」はあまり印象に残ってなかったのに、
マーラ(ヘレナ・ボナム=カーター)は意外とキーパーソンでした。
主人公は、北欧家具に囲まれて良い生活をするサラリーマン。
不眠症がひどく、活き活きとしたところがありません。
ガン患者のサポートグループへ行って、
死に直面している人の話を聞くと、
自分の自由を感じ、眠る事ができました。
そこで、自分と似たような女マーラを知り、
嫌悪感を持ち、また不眠症になります。
つまりそれは、マーラの中に自分の嫌な部分を見つけ、
苛立ちを覚えたという事なんでしょう。
それがきっかけのように、直後にタイラー(ブラピ)が現れます。
タイラーは、自分にはないものを持った魅力的な男です。
自信に溢れ、本能のままに行動し、体格も良くて、破天荒。
ネタバレありかも
タイラーの正体には、後でエッ!とかなり驚かされるんだけど、
マーラは、主人公とタイラーの関係性を解き明かす、
キーパーソンになっていました。
主人公はタイラーから「物に支配されている」と、
それまでの生き方を一蹴されます。
そして、ゲームとしての殴り合いで痛みを感じ、
初めて生きている事を実感します。
男達の集まるファイト・クラブ。
血しぶきが飛んで顔面はボコボコで、かなりの迫力!
激しいファイトで、主人公は充実し、だんだん逞しくなっていきます。
生身の身体を全部使って、怒りやストレスを発散するっていうのは、
男の世界だなあ。女は痛いのはいやだよねえ。
でも、破壊衝動って人間の中には元々あるし、
タイラーの言う「消費文明、物質社会、くそくらえ」も理解できます。
このあたりの描写としては、かなり荒々しくて刺激的だけど、
ルールの中での殴り合いは、スポーツに近いです。
ファイト・クラブで行われているうちは、暴力ではありません。
だけど、ルールから外れたり、社会に向かって攻撃するとなると、
それは完全に暴力になります。
この映画では、そういった暴力は良くないと、
ちゃんと言ってるんですよね。
これは、暴力映画ではないと思いました。
良くない例として、タイラーは破壊衝動をとんでもない方向に向け、
常軌を逸していきます。
ラストあたりの展開は斬新ですね~!
自分の理想・欲望が、思わぬところまで膨れ上がり、
自分自身を飲み込もうとしてくる。
食うか食われるかの闘い・・・それは自分との闘い。
こういう精神世界を映像にするなんて、すごい~~!
駐車場の監視カメラに一人しか映ってないシーンには、
ゾクゾクしました。
最終的に、狂って暴走した自分をやっつけ、
嫌いだったマーラ(=自分と同じタイプ)に愛を感じる。
一旦 自己破壊して、再生した男の姿がそこにありました。
物質には捉われない、人と向き合い人を愛する、
痛みから逃げない、自分を受け入れる、
そうすればきっと上手く行く・・・
自己再生の物語だったんだと、今回私は感じました。
ノートンは主人公の変化を見事に表していたし、
ヘレナのダメ女ぶりも良かったけど、
ブラピが何と言っても男臭くて、すごくカッコ良かった★
テンポも歯切れ良く、音楽もナイスな作品でした。
8年ぶりくらいに観たけど、これはやっぱり傑作だと改めて思った!
二度三度観ると、違った感想の出てくる作品ですね。

監督:デヴィッド・フィンチャー
製作:1999年 アメリカ
出演:*エドワード・ノートン *ブラッド・ピット *ヘレナ・ボナム=カーター
危害、破壊、石鹸。
前に観た時は、ドンデン返しのオチの面白さと、
ブラピのカッコ良さばかりが、印象に残ってたけど、
今回観直してみたら、他の部分にもいろんな見所があると分かりました。
それに、オチを知って観ると、あちこちで伏線を張っていたと
気付く事もあって、すごく楽しめました☆
主人公はエドワード・ノートン。役名がないんですよね。
エンドクレジットでは「ナレーター」となってました。
ナレーターだけあって、こんなにも細かく言ってたっけ?と
思うほど、自分の事をいろいろ説明してくれているので、
今回は、以前より理解できた気がします。
まずラストシーンから始まるんですが、
主人公は「こんな事になったのも、マーラが原因だ」と言っています。
私の記憶には「女」はあまり印象に残ってなかったのに、
マーラ(ヘレナ・ボナム=カーター)は意外とキーパーソンでした。
主人公は、北欧家具に囲まれて良い生活をするサラリーマン。
不眠症がひどく、活き活きとしたところがありません。
ガン患者のサポートグループへ行って、
死に直面している人の話を聞くと、
自分の自由を感じ、眠る事ができました。
そこで、自分と似たような女マーラを知り、
嫌悪感を持ち、また不眠症になります。
つまりそれは、マーラの中に自分の嫌な部分を見つけ、
苛立ちを覚えたという事なんでしょう。
それがきっかけのように、直後にタイラー(ブラピ)が現れます。
タイラーは、自分にはないものを持った魅力的な男です。
自信に溢れ、本能のままに行動し、体格も良くて、破天荒。
ネタバレありかも
タイラーの正体には、後でエッ!とかなり驚かされるんだけど、
マーラは、主人公とタイラーの関係性を解き明かす、
キーパーソンになっていました。
主人公はタイラーから「物に支配されている」と、
それまでの生き方を一蹴されます。
そして、ゲームとしての殴り合いで痛みを感じ、
初めて生きている事を実感します。
男達の集まるファイト・クラブ。
血しぶきが飛んで顔面はボコボコで、かなりの迫力!
激しいファイトで、主人公は充実し、だんだん逞しくなっていきます。
生身の身体を全部使って、怒りやストレスを発散するっていうのは、
男の世界だなあ。女は痛いのはいやだよねえ。
でも、破壊衝動って人間の中には元々あるし、
タイラーの言う「消費文明、物質社会、くそくらえ」も理解できます。
このあたりの描写としては、かなり荒々しくて刺激的だけど、
ルールの中での殴り合いは、スポーツに近いです。
ファイト・クラブで行われているうちは、暴力ではありません。
だけど、ルールから外れたり、社会に向かって攻撃するとなると、
それは完全に暴力になります。
この映画では、そういった暴力は良くないと、
ちゃんと言ってるんですよね。
これは、暴力映画ではないと思いました。
良くない例として、タイラーは破壊衝動をとんでもない方向に向け、
常軌を逸していきます。
ラストあたりの展開は斬新ですね~!
自分の理想・欲望が、思わぬところまで膨れ上がり、
自分自身を飲み込もうとしてくる。
食うか食われるかの闘い・・・それは自分との闘い。
こういう精神世界を映像にするなんて、すごい~~!
駐車場の監視カメラに一人しか映ってないシーンには、
ゾクゾクしました。
最終的に、狂って暴走した自分をやっつけ、
嫌いだったマーラ(=自分と同じタイプ)に愛を感じる。
一旦 自己破壊して、再生した男の姿がそこにありました。
物質には捉われない、人と向き合い人を愛する、
痛みから逃げない、自分を受け入れる、
そうすればきっと上手く行く・・・
自己再生の物語だったんだと、今回私は感じました。
ノートンは主人公の変化を見事に表していたし、
ヘレナのダメ女ぶりも良かったけど、
ブラピが何と言っても男臭くて、すごくカッコ良かった★
テンポも歯切れ良く、音楽もナイスな作品でした。