ターミナル
2008-07-28(Mon)

監督:スティーヴン・スピルバーグ
製作:2004年 アメリカ
出演:*トム・ハンクス *キャサリン・ゼタ・ジョーンズ *スタンリー・トゥッチ
彼は空港(そこ)で待ち続けた。約束を果たすために・・・
ニューヨークにある大空港を舞台に、ずーっと話が展開していく。
実話を基にしたフィクションだとか。
クラコウジアという架空の国からやって来たビクター(トム・ハンクス)は
アメリカへの入国審査を受けている時に、
祖国が軍事クーデターで崩壊し、無国籍になったと告げられます。
法律により、ターミナルから外へ出られなくなってしまいます。
普通なら、「自分に非はないんだ。何とかならんのか」
とわめきたくなるところですよね。
だけど、ビクターは、めげずに空港での生活を続けていくんです。
それは、「約束を果たす」という目的があるから。
スピルバーグらしい、人間の描き方が、随所に見られますね。
多分、この人は、性善説を信じている人なんじゃないですか。
たいてい、どの作品も、主人公は純真だし、
主人公をサポートする脇役も、みんな気持ちが優しい人が多い。
一人二人は、必ず対照的な悪役が出てくるんですけどね。
だから、このターミナルでも、ビクターと空港職員との間に、
いろいろと心温まるエピソードが生まれます。
人のために自分を犠牲にするというシーンがたくさんあったりして、
人間の良心を見せられます。
特に掃除のおじいさん!
印象に残るいいキャラで、ビクターを支えてくれるんです。
それにニューヨークに来た目的が、
父親との約束を果たすためという、極めつけの人情話!
あちこちに温かさが溢れている~
こういう話だと、トム・ハンクスは、ほんとにいい演技をしてくれます。
この映画が飽きずに最後まで観られたのは、
トム・ハンクスの力が大きいでしょう。
ヘタすると、途中でダレそうになるものなんですけど。
アメリア(キャサリン・ゼタ・ジョーンズ)とのロマンスは、
ちょっとしたオマケかなと思いました。
もちろん、キャサリンも、生き生きとして、
すごくいい味を出してましたよ。
空港内で生活するという、考えられない状況の面白さと
ホンワカしたヒューマンドラマを楽しむ事ができました。