シービスケット
2008-05-17(Sat)

監督:ゲイリー・ロス
製作:2003年アメリカ
出演:*トビー・マグワイア *ジェフ・ブリッジズ *クリス・クーパー
*ウィリアム・H・メイシー *エリザベス・バンクス
全米が泣いた勇気と感動の実話、ついに映画化
先日、テレビ番組で、
「CGじゃない動物のスゴいシーン」みたいなコーナーがあり、
「シービスケット」のメイキングをやっていました。
(チャリチョコのリスもすごかったけど)
これは実話を基にした、馬と人の交流の話なんですが、
中に競馬レースシーンがあるんですね。
実際に残っている昔の映像そのままを再現するのに、
CGを使わず、数頭の馬を本当に走らせて撮ったと言うんですよ!
つまり、馬同士の距離も、全体のスピードも、
昔の映像と全く同じ、決まった通りにしないといけないわけです。
それを、何ヶ月もの間、調教して、最後の瞬間までピッタリ合わせたんですね。
すごいわあ~ 感動。
ネタバレあります
しかし、実話だとは信じられないくらいの奇蹟があるんですね。
これは、心に明かりを灯してくれる、いい映画です。
まず、登場する3人の男たちがすごく良い。
息子を自動車事故で亡くした、商才のあるハワード氏(ジェフ・ブリッジズ)
優秀だけど、自動車産業の普及で失業している調教師トム(クリス・クーパー)
そして大恐慌の中、一家離散し親に捨てられたレッド(トビー・マグワイア)
大切なものを失い傷付いた者達が揃っています。
そこに暴れ馬のシービスケットが加わります。
そりゃ、ドラマになるわ。
騎手レッドとシービスケットは、荒くれ者で似た者同士。
この組み合わせの妙は、最後まで運命で繋がっていたと言えます。
だって、途中、レッドとシービスケットともに、大変なケガをしながら、
再起を果たすんですから。周りから絶望視されていたのに。
この過程がいろいろあって、まさに「事実は小説より奇なり」
という言葉が当てはまるような事の連続で、驚いてしまいました。
体が小さいながら、勝ち続けるシービスケットに、
大恐慌時代の民衆は希望を託し、夢をみます。
そして、彼らが再起を果たした事にも、感動と大きな勇気をもらいます。
この映画を観ていた私も、勇気をもらったよ~ 涙が出てきたわ~ (;´_ヘ;)
競馬シーンには泥臭いイメージはありませんでした。
それどころか、馬が走る姿は、芸術品のように美しかったです。
レースの駆け引きという内側も知る事ができて、それも面白かった。
計画通り走って勝った時って、すごい爽快!
馬の性格や心を知っていないとできない駆け引きです。
作品前半は、スライドのように飛ばし気味の速い展開だったけど、
後半から、グッと良くなりました。
すがすがしい気分になれる映画でした★