アイランド
2008-04-21(Mon)

監督:マイケル・ベイ
製作:2005年 アメリカ
出演:*ユアン・マクレガー *スカーレット・ヨハンソン *ショーン・ビーン
生き延びろ、地上で最もピュアな魂。
ネタバレあります
ハリウッド大作らしく、てんこ盛り状態。
サスペンスあり、SFあり、アクションあり。
前半と後半とでは、全く印象が違います。
前半の白い施設は、行動・食事・服装、全て管理されている、
不思議未来空間で、ここで繰り広げられる出来事には、
好奇心がムクムクと湧いてきます。
この路線でずっと通せば良かったのに・・・
後半は、一転して外の世界です。
主人公二人が、逃げる逃げるのアクション劇。
これがまた、ハデに車なんか高速道路で何台も壊しちゃう。
全く違うものになってるじゃないですか。
ハリウッド映画は、こういうの好きだね~
映画の中で、疑問に思った事が少々。
例えば、クローンの妊婦が出産するけど、
赤ちゃんが必要なら、初めから赤ちゃんのクローンを作ればいいのでは?
臓器が必要なら、最初から臓器を作ったほうが、
管理しやすいでしょう。
反抗的な態度を取るからと、製品をリコールするのもおかしいような。
必要なのは臓器なんでしょう。
それか、水の袋でずっと育てておいて、
必要となる直前にクローン化したほうが効率的です。
でも、人間のクローンにしたのは、観る者に
あっと言わせたいがためでしょうね。
最初のうちは、主人公達が本当の人間だと思いこまされてましたから。
そこで、主人公達に感情移入してたからね~
結末は、はたしてハッピーエンドなのかどうか。
解放された彼らは、どうやって生きていくんだろう?
考えちゃうところに、この映画が提議する問題があります。
クローンに人権はあるのだろうか?
行き過ぎる科学に対する警鐘を鳴らしています。
人間が若く健康に生き延びたいがために、お金儲けで
クローンを作るとは・・・将来、あり得ない事じゃあないでしょう。
最初に感情移入したように、クローンだって、
一つの命を持っている生きてる者達なんですよね。
それを、人間の勝手な都合で、物として利用するなんて、
ひどい話です。
でも、クローン技術は世の中に必要なものとなってきてます。
倫理的課題は多くあるかもしれないけど、
病気の治療や、食料の確保など、
人類の健康や生活のために安全に活用していけるよう、
注意深く進めていかなくちゃいけない問題ですよね。