サンシャイン2057
2008-03-29(Sat)

監督:ダニー・ボイル
製作:2007年 アメリカ
出演:*キリアン・マーフィー *真田広之 *クリス・エヴァンス *ローズ・バーン
2057年、人類は太陽滅亡の危機を救えるのか?
人類を救うために命をかける熱い話かと思ったら、
そういうハリウッド大作風感動の盛り上げはなかったですね。
「28日後」のダニー・ボイル監督が撮っただけあって、
終末的雰囲気が漂っているけど、
最後にはチラッと希望を見せてくれました。
太陽が死にかけている。
地球もそれに伴って、滅亡の危機に瀕している。
イカロス2号は、太陽再生のために核爆弾を搭載して、
宇宙へ飛び立った。
宇宙船の全体像がイマイチつかみ難くて、
カネダ(真田広之)たちの船外活動は、
どこから出てどう動いて修理しているのか?
イカロス1号と2号のどこをドッキングさせたのか?
核爆弾倉庫になぜあんな広い空間があるのか?
そういう事は重要じゃないかもしれないけど、
全体的に説明の少ない映画でしたね~
しかし、映像は素晴らしかった。
特に前方に燃え上がる太陽!
それは死にかけているどころか、
光量・熱量ともに、巨大なパワーで迫ってきます。
眩しさに網膜を焼かれる感じや、
灼熱に身体が燃え尽きる感じが、
クルーと同じ目線で実感できる映像でした。
目を瞑っても、黄金の光が瞼の裏に焼き付いています。
ここで太陽の存在を思い知らされましたね~
地球上の全ての生命の源だもの。
太陽がなかったら、人類は生きていけない。
そんな太陽に近付くにつれて、太陽に惹き付けられてしまう
気持ちは手に取るように分かりましたよ。
イカロス2号のクルーは、このミッションの犠牲になるのを
最初から覚悟できているようで、冷静です。
このあたり、クルーが選び抜かれた人間だと伺えます。
命の優先順位に納得して当たり前のように行動する彼らはすごい!
でも、ハーヴェイだけは、自分は犠牲になりたくないって
急に目の色を変えるけどね。ある意味、人間味が出ていたね。
地球から遥か離れ、閉塞空間にいれば、
正気が保てなくなるものです。
機体の損傷や火事などいろんな問題が出てくる中で、
クルーの個性が少しずつ見えてくる作りです。
「人類のため」などの熱いセリフは一切ありません。
絶望的な状況の中でも、黙々とミッションをやり遂げようと
するのは、後戻りする道などないせいでしょうか。
しかし、突然ホラーのように一人だけジャマをしようとする
変なヤツが出てくる。この流れはびっくりだわ。
人間が神である太陽に逆らうとは許せない、と
太陽を崇拝するようになった男だったんですね。
錯乱しているけど、同じく彼も太陽にとりつかれた男。
太陽に魅入った男達はみんな、太陽の光と一体化して、
宇宙の塵となる事に抵抗しませんでした。
太陽SUNSHINE その偉大な力が描かれてました。
しかし、ちっぽけな人間でも、太陽を滅亡の危機から
救えたんですよ。
最後に人間の希望を見せてくれましたね。
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