es[エス]
2008-03-25(Tue)

監督:オリバー・ヒルシェヴィゲル
製作:2001年ドイツ
出演:*モーリッツ・フライプトロイ *クリスティアン・ベッケル
心理学会を震撼させた”実験”
被験者求む
・拘束時間:2週間
・報酬:4000マルク
・応募資格:不問
・実施場所:大学内模擬刑務所この映画のインパクトは大きかった~!
実験の設定は事実に基づいているそうです。
アメリカでの実験だけど、ドイツ映画なんですね。
こんな事が本当に行われたなんて。
恐ろしい~ 人間が恐ろしい~~
1971年、米スタンフォード大学心理学部である実験が行われました。
模擬刑務所を作り、公募で集まった人間を「看守役」と「囚人役」に分けます。
そのように役割を与えると、人間の心理・行動はどう変化していくのか。
それはもう想像以上の変化を遂げていくんです!「看守役」は残虐性を持って、意味なく暴力を振るうし、
「囚人役」は失望して、服従せざるをえなくなり、
精神的に耐えられなくなります。
これが日に日にエスカレートしていく様子が描き出されているわけです。
最初は、ゲーム感覚で役割を演じていたのが、
看守役はそのうち、博士の指示もないのに
囚人役に何度も腕立て伏せを強要したり、
気に入らない囚人役を真っ暗な独房に押し込んだり、
相手を人間とも思わないような形で暴力を振るったり、
そりゃもう目を覆いたくなる程、ひどい行動を繰り広げます。
それまで普通に平凡な生活をしていた人間がですよ、
「役割」を与えられただけで、こんなにも変わるんですね。ショッキングだわ~!
特に優位な立場に立つ事のできる看守役に
大きな影響を及ぼすようですね。
役割のバックがあると、
人間は自分が偉くなったように思い込み、
しかもやった事の責任回避をするんですね。
正しい判断ができなくなって、良心の呵責さえなくなる。
人間なんてあやういもの。
囚人役にしても、密室で圧力をかけられていると、
心がめげて自我が潰されるよね。
でも、そんな中、映画では、囚人役の主人公が抵抗を試みます。
それが争いとなって、さらにひどい制御不能な状況へと発展していきます。
この実験を管理する博士や助手もダメなんだよねー。
ちゃんと見てないんだもの。
こんな犠牲者を出してまで恐ろしい実験をしたんなら、
その結果を今後に活かしてほしいなあ。
どうも活かしきれていない。
米兵がイラク捕虜を虐待したりとか、
ずっと続いているじゃないですか。
名古屋の刑務所でも虐待があったしね・・・
人間の本質と深層心理を描いた衝撃作でした。
テーマ : 映画★★★★★レビュー
ジャンル : 映画
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コメント
YANさん、こんにちは!
久々のコメント一番乗りだ!
この映画は凄いですよね。
人間の弱さとか邪悪な部分が見えて
恐ろしかったです。
どこまで事実に即してるんでしょう?
かなり脚色されてるんだろうなと
信じたくなるような作品でした。
コレ大好き~^^まれに見る衝撃作ですよね~
実際の実験ではやはり死者が出たんでしょうか・・・?コワイ・・・
ただ、合間に挿入される主人公の私生活部分は、ちょっと間延び気味だったような☆
一番乗り、ありがとう!
これねえ、昔 テレビでドキュメンタリーをやってたんですよ。
実験の様子が、ちゃんと映像に残ってるんですよね。
この映画のような暴動は起きなかったけど、
看守役と囚人役とで、やっぱり人間性がすっかり変わってました。
同じ番組で見せた実験がもう一つありました。
人間に電流を流す拷問を手伝わせる実験で、スイッチを持たせます。
「やって下さい」と言われて、被験者はスイッチを回さなきゃいけないんだけど、
怖いから最初は低圧の目盛りにしかできないんですよ。
被験者には拷問されてる人の姿は見えないけど「ウワ~」と言う声が聞える。
声だけで痛さが分かるから、「もっと強く」と言われても強くできない。
でも、何回もやらされているうちに、平気で死ぬ程の高圧にできちゃうんです。
最後には笑ってスイッチを回してるんですよ!
実際に電流は流されてなかったんだけど。
権威のある人にやってと言われると、自分の判断ができなくて、
感覚が麻痺してしまうという実験でした。あれも怖かったです。
あら、わさぴょんさんと同時にカキコしてたわ~
実際の実験で死者は出なかったはずです。
でも、カウンセラーが異常性を外に通報して、中止にさせたんです。
それでも看守役だけはもっと続けろと言ってましたよ。
数年前にテレビで見て、記憶が定かじゃないけど。(^_^;
私生活部分ね~、確かにテンションが全然違いましたね。
助けに来る人を作るために仕方なかったのかな?
これ、ずーッと前にみました
そのドキュメタリー。電流ながすやつもみた覚えがある
人間は弱い生き物ですよねぇ
だから人間なんだろ
きっと、なくなりません永遠に
そして人間は自ら滅んでいくのであったー
これ、日本のドラマでもあったよね
リング2??だっけ???
この実験を描いてなかったけど、この実験の被験者が犯人と繋がってるって設定だった
実験は中止されましたが、手法はやっぱり使われていて、「グアンタナモ」という映画では同じような状況が観れます。非人道的で監視する側される側両方の心を壊しますが、効果があるんでしょうね。程度の差はあるでしょうが、日本の学校でも似たような話を聴いた事があります。
TBさせてもらいました
あ、ドキュメンタリー見ました?何年前だったかも忘れたけど。
なんでこんな実験をやるんだろうと、戦慄が走りましたよ。
でも、すご~く興味を持って見た覚えがあります。
>だから人間なんだろ
って、雨里さん、しばらく顔を見ないと思ったら、
山にこもって修行でもしてたの?なんか悟った感じ。(≧ε≦)
そうそう、映画じゃなくてドラマの「リング2」だったかも。
一人の子供に看守役をやらせるうちに、その子が邪悪になっていくの。
その子供が大きくなって呪いのビデオと、あれ?どう繋がるんだったっけ?
「グアンタナモ」は未見ですが、実話に基づいているのは知ってますよ。
閉鎖的な中での監禁というのは、特に監視する側が変化するんだから、
監視側をチェックするシステムを作らないといけないと思うんですよ。
それなのに「手法を使う」とか「効果がある」とはどういう意味なんでしょう。
グアンタナモも非人道的で悪い例ですよね。
わざわざ学校内で2分類して、プラスになる事があるんですか?
何の効果をねらってるのか、そんな学校 ゾッとしますね。
あの当時、リング、リング2 らせんってTVシリーズでありましたよねぇ
映画(邦画)はリング2ってあったっけ??
私が思ってるのは、田辺誠一が出てて、主役の二人男と女(先生と生徒?)で謎を追うんじゃなかったかな?
だから、呪いのビデオとはなんのつながりもなかったようなぁ
私はリングシリーズが大好きで邦画・洋画・テレビと全部観たけど、
あまりに多過ぎて、記憶が貞子じゃない、いやさだかじゃないの~
雨里さんも見てましたか。あの頃、すごい人気でしたね。
邦画の「リング2」はあったあった!原作にないのに勝手に作ってました。
最後、プールを井戸に見立てたみたいな水中のシーンがありました。
私も田辺誠一は覚えてますよ。それが看守役の子供が成長した人でしょ?
地下に監獄があって、そこがアジトだった・・・最後に爆発される・・・
って、どれも最後しか覚えてないなあ。呪いのビデオはなかったか。。。
あんなに好きだった割には、忘れるの早いわあ~
YANさん、こんにちは。
まあ、こんな恐ろしい映画、よくご覧になりましたね。
血がドロドロ流れるわけではないし、気持ち悪いクリチャーなんかが出てくるわけでもないんだけれど、恐ろしい映画ですよね。人間が怖い映画です。実験を描いた映画かもしれませんが、アイデア勝負だけの映画というわけではなく、人間がおかしくなっていくさまをリアリティを持って描いています。だから、怖くなってしまいました。本当にこんな実験をやったのなら、きちんと、その後に生かしてほしいもんですね。
それじゃ、また。
こんにちは!
こういうのが、本当に恐ろしい映画なんでしょうね。
作り話じゃなくて、人間の本質を見せてるんですもんね。
つまり自分や周囲の人間の中にもこういう部分があって、
何らかの状況の時に姿を現すかもしれないって事でしょう。
そのリアリティが恐ろしかったです。
実験をやりっぱなしではダメですよね~
何度、同じ失敗を繰り返している事やら。。。
YANさん、こんにちは!
そうっか、これYANさんもご覧になられていて、感想もあったのねー。うっかりチェック抜けしちゃった。
で、興味津々だった、その番組の内容の一部が、上のコメントの処で少し触れられていたのが嬉しかった。
>人間に電流を流す拷問を手伝わせる実験で、スイッチを持たせます。
「やって下さい」と言われて、被験者はスイッチを回さなきゃいけないんだけど、
怖いから最初は低圧の目盛りにしかできないんですよ。
被験者には拷問されてる人の姿は見えないけど「ウワ~」と言う声が聞える。
声だけで痛さが分かるから、「もっと強く」と言われても強くできない。
でも、何回もやらされているうちに、平気で死ぬ程の高圧にできちゃうんです。
最後には笑ってスイッチを回してるんですよ!
ギャーーーー!
そうなんだ・・・。人間の怖いところだよね・・・。
確かにそういうのあるよね。段々慣れると凄い事も普通に出来る様になっちゃうっていうの・・・・
こんにちは!
4年も前の記事だから埋もれてましたね。
テレビ番組は様々な実験のドキュメンタリーで、
スタンフォード大の部分は、
高条件で被験者を募集し、看守と囚人に分けた実験をして、
異常を感じたスタッフが中止させたという流れでした。
この電流拷問の実験はスタンフォード大とはまた別のものですよ。
こんな人間の暗部をえぐり出す実験を
考えるのも恐いし、やるのも恐ろしいよね~
実験結果を良い方向に利用するならいいんだけどね・・・
でも絶対に参加したくないわ!
この映画には大変衝撃を受けました。このような実験を思い付く事が一番恐ろしいと思います。その結果として、状況により人間がいとも簡単に変化を遂げてしまう。平気で残虐的にも暴力的にもなれる。その模様をまざまざと見せつけられて震えあがる思いがしました。
こんにちは!
実際に行った実験だとは、本当に衝撃でした!
スタンフォード大学でよく考え付いたものだし、よく実行しましたね~
その結果にも本当に驚きました!
人間の暗部、弱さ、それがある事を前提に、
現実ではしっかり役割を考えないといけませんよね。
今回は、映画「es[エス]」
1971年、スタンフォード大学心理学部でひとつの実験(スタンフォード監獄実験)が行われた。それは公募で集まった...
役割を与えられ、状況が設定されれば、
それまでの人格が失われ、人はいかようにも変わってしまう。
人はどこまでも、残酷にも、卑屈にも...
スタンフォード大学で実際に行われた実験・・・。1971年に行われたそうな・・。