リトル・ダンサー
2008-03-16(Sun)

監督:スティーヴン・ダルドリー
製作:2000年 イギリス
出演:*ジェイミー・ベル *ジェリー・ウォルターズ *ゲイリー・ルイス
僕がバレエ・ダンサーを夢見てはいけないの?
イギリスの貧しい炭鉱夫の家で育った男の子ビリー(ジェイミー・ベル)が、
父親の勧めるボクシングではなくて、バレエに興味を持つようになります。
ストで失業中の父と兄、そして祖母と暮らすビリーが、
不釣合いなバレエに夢中になるとは、
父としては面白くないに決まっています。
でも、ビリーはバレエが好きでしかたがないんです。
それはビリーのダンスを見ると、よ~く伝わってきます。
めちゃくちゃ上手いというわけじゃないんですよ。
あれがバレエかと思うような、体操っぽい荒削りなダンスです。
リズム感がすごく良くて、バネがあって、
ダイアモンドの原石ってところかな。
このダンスシーンは、自分もダンス経験があるので、とっても興味深かったです。
純粋にダンスが好きでたまらないんだなあ~
形じゃなくて、内から湧き出てくる熱い思いが表現されてました!
その思いを知った父親が、なんとビリーを、
ロイヤル・バレエ学校の面接に連れて行くんですよ~
いくら近所の先生の薦めがあったからと言って、
自分の願望を打ち消して、炭鉱町からロンドンへ行くのは、
かなりの決断だったでしょう。
このあたりの、父親の変化が涙ものでした~(T_T)
「ビリーの夢だけでも叶えてあげようじゃないか」と、
スト中の組合を裏切ってまで、息子のために働きに出るんです。
無骨な父親の、息子を思う気持ちが、一番胸にきました!
夢を実現させるには、本人の才能も もちろん大切ですが、
周囲の理解や協力も必要なんですよね。
そういう点では、ビリーはバレエに縁遠い状況にありながら、
才能や理解に恵まれて、小さなチャンスをモノにできたわけです。
最後に、成長したビリーが舞台で素晴らしい跳躍を見せます。
それは、ほんの一瞬なんですが、
「はばたいた!」と感動する、いいシーンなんですよね~
本物のバレエ・ダンサーのアダム・クーパーが演じています。
音楽は、T.レックスの「Gei It On」「Children of the Revolution」など、
グラム・ロックが使われていて、これまたいいんですよ。
再びT.レックスを聴きたくなります。