300<スリーハンドレッド>
2008-02-27(Wed)

監督:ザック・スナイダー
原作:フランク・ミラー
製作:2007年 アメリカ
出演:*ジェラルド・バトラー *レナ・ヘディ *デヴィッド・ウェンハム
300人vs1.000.000人 真っ向勝負
ペルシアから服従を迫られ、
スパルタはわずか300人の戦士でペルシアの大軍に立ち向かう。
とにかく、全編アートなのだ!
実写という感じはなく、セピアやグレーがかった独特の色合いで、
背景も必要最低限で済ませ、印象付けたい部分だけカラーなどで
しっかり強調してるんです。
監督のコメンタリーをところどころ聞いていたら、
「ここは原作と同じだ」と何度も言ってました。
原作のフランク・ミラーのグラフィック・ノベルの構図を
そのまま再現してるわけですね。(「シンシティ」と同じ作者)
きっと、その原画も、すごくカッコいいんだろうなあ★
アートな魅力いっぱいに、屈強で勇敢な男たちを、
とにかくカッコよく描いています。
「オペラ座の怪人」以来のジェラルド・バトラーだわ!
あの時とは全くの別人。
レオニダス王は髭の形が変だと思ったけど、
ギリシャ壁画なんかにある人物の横顔と似てました。
腹筋がきれいに縦横に割れていて、いかに鍛え上げてきたか。
彼だけじゃなく、スパルタの戦士たちは全員、
筋骨隆々の逞しい身体を見せてくれて、そこからしてもう芸術的!
それを見せたくて、みんな裸なの?(≧ε≦)
なんで、鎧がないの?敵の軍隊はちゃんと着てるのに。
盾を上手く使った守りの戦法は、「トロイ」「キング・アーサー」でも
ありましたね~ アーサー王は時代が違うか・・・
作品のメインとなる戦闘シーンは、
ヒジョーに作りこまれていて、映像の世界に引き込まれました。
監督によると、「クレイジー・ホース」という撮影法で、
3台のカメラを遠・中・近の距離に置いて同時に撮る。
それを編集すると、一連の動きのシーンで、
人物に寄ったり引いたり、
あるいはスピードを速くしたり遅くしたりが自由自在となる。
レオニダス王が走るところはスローモーションにして、
マントがきれいにひるがえるのを見せてくれるし、
剣を振り上げたらズームインし、
ビシッと振り下ろすところではクイックモーションなので、
素早い動きを、より実感できるんですね~
そしてすぐに引きの画面になって敵の腕が飛ぶのが見えるという、
一連の動作でも、こちらの気持ちにピッタリ添うような
実に効果的に工夫された映像なんです!
ペルシャのクセルクセス王。
梅宮アンナがストリート・ファイターになったみたいなキャラだけど、
本当はバトラーと同じくらいの背丈らしいです。
大きく見えるように加工し、声も低めに処理したと言ってました。
コメンタリーのおかげで、裏話が聞けて、
ますます面白く観る事ができました。
って、ほとんど映画裏話で終わってしまいましたね(^_^;
相手は大軍で、スパルタはかなり不利であっても、
ひるむ事なく闘い続けます。
彼らは闘うために生まれてきたんだから。
降伏するとか撤退するとかの選択肢は元々ない。
スパルタに生まれて、スパルタの戦士として死ぬ事を、
誇りに思っているんです。
これがスパルタなんだ。
This is Sparta !