電車男
2008-02-22(Fri)

監督:村上正典
製作:2005年 日本
出演:*山田孝之 *中谷美紀 *瑛太 *国仲涼子
美女とヲタクの純情初恋物語
1月にテレビで放送していて、
観始めたら、けっこう楽しくて、最後まで観てしまいました。
1月は「ジョニー・デップ祭り」をやっていたので、
下書きに中途半端に残していて、今ごろUPです。
2ちゃんねるで話題になり、
ネットから生まれたラブストーリー。
私は2ちゃんねるも原作もテレビドラマも知りませんが、
これって、実話じゃないでしょ。
どう考えても、出来過ぎな話だもん。
アキバ・ドリームですね。
全国のオタクの、夢やあこがれを描いたストーリーでしょう?
現実でもネット上でも主役となって活躍すると言う。
家にこもってPC画面やフィギュアを相手にしているオタクが、
電車内で、美女を酔っ払いから救うんですよ。
この出会いからして、おとぎ話でしょ。
でも、こういうノリの良い話は好きです。
特にネット上で電車男(山田孝之)を応援する仲間達の存在が、
作品をすごく面白くしてますね。
みんな電車男に起きた奇跡のような出来事を、
自分の事のように感じて、喜んで、親身になってくれる。
「おまえには俺たちがついている」
この言葉が熱くてうれしいじゃないの!
この映画に出てくる人たちは、人の幸せを妬んで、
悪口を言う人なんて、いません。一生懸命応援してくれます。
(でも、実際、2ちゃんねるって、もっとドロドロした所なのでは?)
そんな人の良い彼らが登場するたびに、笑顔になってしまった。
ネットという仮想現実なのに、繋がりが感じられるんですよ。
だけど、ラブストーリーとしては、「はあ??」の連続。
美しくて上品なエルメス(中谷美紀)が最初から好意的とは。
姉と弟みたいな上下関係に見えて不釣合い。
山田孝之のオタクという設定にもムリがある。
これ、夢物語だから、トントン拍子に事が進むんですよね。
それでやっぱり面白いのは、電車男よりネット上の仲間たち。
みんながベノアティーを飲んで、電車男の体験を共有してたりして。
駅ホームのシーンが良かったです。
駅のこちら側に電車男。あちら側にネット仲間。
顔は見えて言葉は交わせるけど、
間には線路という溝があって、こちらとあちらは陸続きではない。
ネットという仮想現実を具現化した美しいシーンです。
現実の中で、とてもやれなさそうな出来事に体当たりして、
頑張っている電車男に影響を受け、
みんな、現実の世界ともきちんと向き合っていこうと、
最後には、外へ一歩踏み出そうとします。
仮想現実にも確かに温もりや繋がりはあります。
でも、そちら側の世界だけではダメ。
ベノアティーの熱さやほろ苦さだって、現実で味わってみないと
分からないんだから。
みんな、自ら、そんな事に気付いていくんですね。
ネットオタクたちを主人公にしながら、
最終的には、現実での人間関係を基盤にしようという、
着地点を示している内容だと思いました。
テレビドラマの伊藤淳史さんのほうが、多分、
電車男のイメージに合ってたんじゃないかな?
同じような結末だったんでしょうか?
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