007/カジノ・ロワイヤル
2008-02-13(Wed)

監督:マーティン・キャンベル
製作:2006年 アメリカ/イギリス
出演:*ダニエル・クレイグ *エヴァ・グリーン *マッツ・ミケルセン
最初の任務は、自分の愛を殺すこと。
オープニングの作りは、今までの007のパターンを
そのまま使ってますね。
ボンドが銃を構える姿を丸く切り取ってみせる構図とか、
英語版歌謡曲みたいな歌とか。
♪俺の身体を流れる冷たい血、人の命を奪ってお前は何を得る♪
って、コテコテの歌詞には、笑ろた笑ろた~(≧ε≦)
007シリーズらしさは、ここまででしたね。
お友達のブログで読んで予想はしてたけど、
全体的な雰囲気や俳優のイメージが、以前とかなり違ってます。
今までの007シリーズは、俳優が交代しても統一感がありました。
ボンドはクールな2枚目で、いい具合に力が抜けてて、
ユーモアのセンスと 女を目で落せるセクシーさを持ってたし、
作品全体としては、マンガの実写版みたいに、
多少 奇想天外さとコミカルさがありましたよね。
最新機器がいろいろ出てきて、それも楽しみでした。
でも、今作はリアルさ追求で、コミカルさはない。
ダニエルは、敵と軽いジョークを交わす事はなく、硬派な感じ。
特に途中までは全くの無表情で、オープニングの歌のような
冷たい印象を受けました。
それが、話が進むにつれて表情も柔らかくなり、
人間味が出てきて、だんだんカッコよく見えてきたけどね♪
若き日のボンドがダブルオー00に昇格して最初の任務に当たる。
要するに、今流行りのビギニングって事ね。
シリーズの名前でお客を引っ張り、
でも今までと全く違う新境地を見せていくわけです。
最初からすごいアクションをバンバンやってくれますね!
いろいろ見せ場はあるけど、私はクレーン上で爆弾男を
追いかけるシーンが一番手に汗握ったわ。
今作で一番 手強い相手は、あの爆弾男だったような気がする。
スピーディな肉弾戦は荒々しくて力強いものでした。
それに加えてポーカーゲームの緊迫したやりとりもあり、
動と静、それぞれ面白かったです。
ポーカーゲームでは、ボンドの傲慢さが出て、
冷静さに欠けてしまうんですね。
そこに、「スパイになってまだ駆け出し」って部分が見えました。(^^)
運命の女ヴェスパーを本気で愛してしまって、
彼女のためにスパイの仕事を辞めようとまでする!
PCに「辞めます」って打ってる姿、まだまだ純粋なボンドだわ~
あの女、悪なのかそれ程でもないのか、曖昧だもんだから、
余計にボンドの心に大きな傷を負わせる事になるんだよね・・・
こういう経過があって、その後二度と女を愛さなくなるわけね。
(でも人妻が好き。OK、OK)
ダニエルのボンドは、成熟する一歩手前の青さが少し残っていて、
危なっかしさや荒っぽさやホットな部分が垣間見え、
愛すべきボンドになっています!
関連記事*****
「007/慰めの報酬」
「007 スカイフォール」