アマデウス
2008-02-09(Sat)

監督:ミロス・ファアマン
製作:1984年アメリカ
出演:*F.マーリー・エイブラハム *トム・ハルス *エリザベス・ベリッジ
音楽史上ただ一人の天才、モーツァルト。
その音楽と愛に彩られた短くも華麗なる35年の生涯。「カッコーの巣の上で」と同じ監督で、
しかも、こちらもアカデミー賞総ナメした作品です。
天才音楽家モーツァルト(トム・ハルス)のそばにいて、
その才能に嫉妬し苦しみ続けたサリエリ(エイブラハム)の物語です。
モーツァルトを描きながら、主役はサリエリです。
「神は、粗野で傲慢な小男に天賦の才能を与えたのに、
努力する自分には『世に名を残したい』という切望だけを与えた」と、
嘆くサリエリの苦悩が中心にあります。
嫉妬と愛という普遍の感情がテーマなので、
誰でも共感できる内容だと思います。
モーツァルトは、天才ゆえに傲慢で身勝手。
まず、バッカみたいな笑い方には、引きましたね。
「アッハハハハ・・!」ってさ。
これが、モーツァルトなの? こんな下品で粗野なヤツだったの?
だけど、モーツァルトが紡ぎ出す楽曲は、さすがにどれも素晴らしい!
オープニングシーンから使われていて、引き込まれました~
オペラ舞台の再現などは、涙が出そうなくらいの豪華さです。
それに、前半部分では傍若無人さが強く出てますが、
後半部分になると、父親という弱点を持っていたり、
「許してくれ」と初めて他人に向けて心ある言葉を言ったりして、
人間らしい弱い一面も見せてくれます。
サリエリは自虐的に、自分自身を
「我はこの世の凡庸なる者の守り神」と表現しますが、
実際はかなりの才能がありました。
天才ではないが秀才。
それゆえに、彼はモーツァルトの類まれなる才能が分かってしまうんです。
サリエリは、モーツァルトの才能に対する一番の理解者であったし、
一番の執着者であったわけです。自分にはない、モーツァルトの天分が理解できてしまうだけに、
逆に哀しくて切なかった・・・
愛と憎しみは紙一重であるという事が、
エイブラハムの細やかな演技に、よ~く出ていてそれは見事です!
当時の衣装やオペラ舞台など、豪華絢爛!! 見所満載です。
1984年アカデミー賞作品賞・主演男優賞・監督賞・脚本賞・
衣装デザイン賞・メイクアップ賞・音響賞 受賞
テーマ : 気になる映画
ジャンル : 映画
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コメント
映画館で見ました。
感動と感激と驚きに満ちた感想を持ったきがする。
それ以来、再見してませんが見たくなりました。
YANさん、こんばんは!
私もこれは確か映画館で観て、かなり感動したことを覚えてます。
この映画、タイトルも含めモーツァルトを描いた映画なのに、テーマはサリエリというのが渋いですよね。
そして、サリエリを演じたエイブラハム!これがまた渋い。
私も凡人の一人ですから、苦悩とか嫉妬心、嫉妬する自分に対する蔑みみたいなものもよく分かり、
感情移入しました。
そして、さすがに音楽も良かったですね。
実は、クラシックも結構好きでモーツァルトも割とよく聴いてたんですが、この映画を観て以来、交響曲25番が定番になりました。
アカデミー賞という大きな賞を2度ももらえるとは、すごい監督ですが、
他の作品は知りません・・・
これは、まさに劇場向きの作品ですよね~!感動と感激と驚き・・・でしょうねえ。
私はDVD鑑賞でしたが、長いからside1とside2に分かれてました。
ところがディスクは一枚しかなかったので、半分観たところで返却しに行って、
「これ一枚しか入ってませんでしたよ」と言ったら、「両面観てください」と
言われ、なんと一枚の表裏が観られるようになってたんですよ。
料金を2回分払って1作品を観ました。(^^ゞ
夢眠さん、再見する時は気を付けて下さいね★
CDさんも劇場鑑賞でしたか。豪華絢爛さにも圧倒されたでしょうね~
エイブラハムの演技が良かったですよね。アカデミー賞を獲ったのは彼でしょ?
観客はみんなサリエリの立場に共感して観た事だと思いますよ。
天才なんて、世の中のほんの一握りなんですから。
誰もが、世の中の選ばれし者への 妬み憧れ嘆きを少なからず持ってるものです。
でも、サリエリにはモーツァルトに対する愛情も感じられましたよね。
交響曲25番は、映画のオープニングで流れてましたね~!
なんか胸騒ぎがするような、自分の内から何かが目覚めるような、
そんな曲で私も好きです。クラッシクもたまに聴くといいですよね!
YANさん、こんばんわ。
もう、大昔ですが、見ました。
息をつけないほどに緊迫したシーンの連続で、
夢中になってみたのを覚えています。
サリエリは、モーツァルトの才能を憎み、同時に、愛していたんでしょうね。望んでも決して得られないものに対する狂気に満ちた愛憎。ああ、また見たくなりました。
それじゃ、また。
俺の人生の中で(といってもたかだか22年ですが)、五本の指に入る映画です、この作品。見終わってから放心状態になりました。
ストーリー・構成・音楽・役者の演技・映像、すべてにおいて非の打ち所がない。
モーツァルトが変人なのは、「天才ゆえの狂気」みたいなものを出したかったんでしょう。
モーツァルトを憎むことは出来ても、彼の音楽は愛さずにはいられない。
だからこそモーツァルトが、モーツァルトに才を与えた神が憎い。
それがサリエリとモーツァルトの悲劇になっちゃう。
いやー深いですねぇ。
神の目からすれば、サリエリは喜劇を踊る道化なんでしょう。
この作品、悲劇と喜劇のバランスが絶妙だと思います。
もうこんな作品出てこないんでしょうね…。
大昔ですか! 確かに四半世紀も前の作品ですからね~
それでも全く色褪せないのは、さすが名作ですよね★
サリエリ側からの狂気に満ちた愛憎を描いたというところが、
観る者の心を掴んだのかもしれませんね。
そして、サリエリがただの凡人だったら嫉妬心も陳腐なものだけど、
非凡なサリエリがモーツァルトの楽譜を見ただけで、
「素晴らしい」と驚愕するから、よりモーツァルトの天分が伝わってくるんですよね。
これは、飛行機の中では観られないでしょう?(^_^;
この映画が出来た頃にまだ生まれてなかった人の 心を揺さぶるほどの
素晴らしい作品なんですね、これは!うれしくなっちゃうなあ~♪
しかしエレンさんは、古い作品をさかのぼって よく鑑賞されてますね~
それにこの作品に対する深い考察にも感心します。
モーツァルトのあの笑い方は、今でも好きじゃないんだけど、
「天才ゆえの狂気」なら仕方ないですね~許してやるか(≧ε≦)
モーツァルトが狂気でも、彼の音楽は天の賜物ですからね。
私は、この作品に喜劇を感じた事はありませんでしたが、
サリエリのポジションとしては道化師になるのかな?
サリエリ自身が自分を自虐的に滑稽とするのはありですが、
私は彼をそんな風には思いませんでしたよ。
サリエリに肩入れしたくなっちゃうせいかもしれませんね。
見ましたが 昔なので記憶が
この映画に 描かれた「モーツァルト」の下品さには
歓喜しましたが(笑)
えーーっ 「いいの?こんな風に描いて!」
確かに 天才って その他の事には 無頓着で
「変人」な所も多いようで・・・。
音楽が 素晴らしいので 人格も素敵な人だと
思う・・・思いたいですよね?
でも 「サリエリ」は 1番の理解者で 愛してたんですよね?
ホットペツパーのCMにも 使われてましたよね?
まーこ♪さん、こんにちは!
そうですよね~ このモーツァルトは笑い方も下品だし、
遊びまわって、好感度低かったですよね。
この映画を観て、音楽とのギャップにびっくりしちゃいましたよ~
音楽は上品で宮廷音楽って雰囲気でしょう?
天は二物を与えずが、モーツァルトには当てはまってましたね。
ああ、かなり前のホットペッパーでやってましたね!
サリエリがピアノの前で楽譜を見てるところだったかな?
おなじみの、いい加減な吹き替えがついてました(≧∇≦)ノ彡☆
YANさん。こんにちは。
この記事に誘われて再度見ました。
前回では愛憎入り混じったサリエリの心理描写に圧倒されましたが、今回印象に残ったのは、信心深かったはずのサリエリが、神への信仰心を無くし、憎むまでになってしまった心情でした。なぜ、ああなってしまったのか。それでも彼は幸せだったのかもしれませんね。
それじゃ、また。
こんにちは!
ヤンさんの再鑑賞のきっかけになったとは、うれしいです~
2度目だと、以前と感じ方が違ってきましたか。
サリエリの心情に深く入り込んで考える事ができたんですね。
違った視点で見られて、またさらにお気に入り度が増しましたね。
私も、もう一度観直したい作品がたくさんありますよ。
モーツァルトの笑い方には私も引きました(^_^;
目の前にいるサリエリ(の曲)を馬鹿にしたりと、
モーツァルトのやんちゃ振りにも唖然としてしまいました。
豪華絢爛な舞台、衣裳でしたよねぇ。
サリエリやモーツァルトの心情も繊細に描き、
役者も見事に演じきった素晴らしい作品でした。
こんにちは!
ひでさんはこの手の作品は苦手だとおっしゃってましたよね。
でもアカデミー賞って事でご覧になったんですね。
この映画のモーツァルトは下品で音楽とのギャップに驚きました。
どこまで真実なんでしょう。
舞台劇の部分や登場人物の衣装も素晴らしかったです!
アカデミー賞納得の作品でしたよね。
アマデウス 高校の映画鑑賞で 見た記憶です。 映画で モーツァルトが 下品というか でも 音楽にかける姿が ボロボロで かわいそうな記憶があります。サリエリに関して 嫉妬はあるのだけれど 邪魔をするのかなぁ あれは みっともない サリエリの人生を 考えるべきだろうし 幸せの形は いろいろあるもんね 嫉妬するなら ものすごく努力して モーツァルトみたいな曲を 作ればいいだろうし
嫉妬したとき 人はどう 人生を 歩くか
私は フリーターでもあります。人間関係は いろいろあるけれど。
アマデウス 面白い映画でしたね。クラッシックに 興味のない僕が クラッシックに 少し 興味を 持つようになった映画かもしれません。いまだ クラッシック 詳しくないですが(損しています)
高校の時に映画同好会だったんですね~
青春時代に仲間と見た作品はどこか印象に残るでしょうね。
サリエリは、嫉妬心はあってもモーツァルトの事は好きで、
その才能を側で見ていたかった人なので、
邪魔はしてなかったと思うんですよ。
それどころか、身体を壊したモーツァルトを手伝って、
楽譜を書いてましたもんね。
ただ自分自身の人生を歩く事は上手く出来てませんでしたね~
常にモーツァルトを意識して、嫉妬に苦しんだ人生でした。
他人と比べず他人を気にせず生きていけると楽なんですけどね。
モーツァルトの曲は知られているものが多いので、
この映画でも歌劇と共に見られてより楽しめました。
私はクラシックではバッハのほうが好きなのですが、
モーツァルトのレクイエムK626だけは別です
そのレクイエムを口述筆記でともに作り上げていく作業のシーンでは鳥肌がたってしまいました
みなさんが言われている通り、秀才であるからこそ天才の実力がわかり、痛いほど求め愛し苦しんだサリエリだからこそ到達した高みには、涙が出てきてしまいました
あらためて、素晴らしい作品ですよね
makiさんはクラシックでバッハがお好みですか!
神聖なムードで心が落ち着く感じですよね。
私はロックが好きなんだけど、バッハに影響を受けたミュージシャンもいるんですよ。
レクイエムが出てきた事で、モーツァルトの先が短いんだなあって
思いながら見てたけど、口述筆記のシーンは私もゾクゾクしました。
モーツァルトは病にありながら才能が枯れる事がない。
サリエリは彼の口述を筆記しながら驚愕し夢心地になり
同時に嫉妬もわいてくる、でも書かずにいられない・・・という、
全体に流れるサリエリの愛憎のクライマックスみたいな
心震える凄い場面でしたよね!
これだけ素晴らしい作品だと、なかなか忘れません。
神の声を代弁する才能をもつ男。
方や、その価値を認めることしかできなかった男。
必死に望んでも得られなかった才能。
その才能に対す...
OP直後の「交響曲25番ト短調」の強烈な衝撃からはじまり、とにかく曲も美術品も映像も豪華。クラシック音楽好きは勿論、とにかく音楽に圧倒される。モーツァルトに対するサリエリの妄執的な愛と嫉妬の物語、サリエリ役のエイブラハムさんが凄いのだ。
←サリエリ
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