Rocking Chair Blog

旧作を中心とした映画のブログです たまに音楽の話題もあります

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カッコーの巣の上で

カッコーの巣の上で

ここのところ、NHKBSでアカデミー賞特集をやっていて、
ちょうど再鑑賞したかった「カッコーの巣の上で」を録画して観ました。
これは、かなり昔に観て、とても感動したのを覚えています。
また何十年も経って、これを観られるとは、うれしいっ!

監督:ミロス・フォアマン   
製作:1975年 アメリカ
出演:*ジャック・ニコルソン *ルイーズ・フレッチャー *ウィル・サンプソン
    *クリストファー・ロイド  *ダニー・デヴィート *ブラッド・ドゥーリフ

一羽はカッコーの巣の上を飛んでいった・・・

暴行などで服役中のマクマーフィ(略マック ジャック・ニコルソン)は、
刑務所の強制労働から逃れようと、精神を病んでいるふりをして、
精神病院に移ってきた。
そこは、規則で患者を縛り、統制を重んじる管理社会だった。

30年以上も前の作品だけど、この頃からJ.ニコルソン老けてる〜
おでこなんてM字額に もうなってるよ。(≧ε≦)
だけど、眼光鋭くギラギラしてる。この異彩の放ち方はすごいね★

患者たちも、名優揃いで「あ、ドクだ」とか、改めて感激しました。
みんな本当に病気に見えるくらい、なりきり方が見事!
どの人も個性が強くて、愛おしくなってきます。

最初はみんな表情に乏しく、穏やかでした。マックが来るまでは。
マックは、この病院の管理体制に反発して、騒動を起こします。
そして、圧倒的権威の象徴である婦長と対立していきます。
(字幕では「看護師長」と新しく変えてありました)

このあたりの騒動の部分は、本当に楽しくて大好き!

映っていないテレビに向かって、まるで見えているかのように、
野球中継をするマック。それに群がり盛り上がる患者達。

自分たちだけで勝手にバスに乗って出掛けてしまうシーンでは、
マックのガールフレンドに「みんな、イカれてる?」と聞かれて、
うれしそうに、ウンウンってうなずいてるの。(≧∇≦)ノ彡☆

船で釣りに出掛け、捜索されてるにもかかわらず、
大きな魚を釣って、得意顔で帰ってくる、その誇らし気な姿。

前は やる事もなかったバスケットが、だんだん出来るようになって、
うれしそうに小走りにコートを行くチーフの様子。

みんな、どんどん生き生きとして笑顔になっていくんです。
子供のように はしゃいで心から楽しくしている姿は、
見ていて、うれしくなるものです。
うれしくて、泣けました。泣きながら笑ってました。私。(;´_ヘ;)

マックは、みんなから豊かな表情や活力を引き出していきました。
これこそが、治療になるんじゃないの?

でも、病院側は、ルールから逸脱した行動を悪と決め、
マックを危険人物とみなします。

この病院は患者を本当に治そうという気はないのだ。
工場のように物を型にはめて、きれに収めたいだけ。
人間として扱ってはいません。ただの物扱いです。


その場を支配している婦長にしても、工場の機械の一部です。
プログラムされたように、管理の仕事をこなしているだけの事。
そこには人間らしい感情が一切ないものだから、
常に無機質で氷のような冷たい顔しか見せません。

マックは別に正義のヒーローじゃないけど、
少なくとも、患者たちを人として接し、尊重していました。
だから、チーフを初めみんな マックを慕ったんです。

でも、患者たちは、いつでもこの病院から出られるのに、
出て行こうとしません。出る勇気がありません。
それは外には彼らの居場所がないからなんですね・・・
決して外が住み易いわけじゃない。それが悲しい。。。

ネタバレあります

世間から煙たがられているという意味では、マックも同じです。
同類であるが故に仲間として愛しさを感じていたから、
逃げるチャンスが2度もあったのに、犠牲にしてしまったんでしょう。

とにかく、体制側は平穏な運営だけを考え、
自分たちの都合の良いように管理しやすい状態を作っておきたいから、
危険分子を処分するんです!

最初の電気もひどいと思ったけど、
2度目にやった手術は、むご過ぎて許せん!!
人間らしさを奪って廃人にするとは、残酷極まりない!
何の権利があって、そんなひどい事ができるのか。

それを見たチーフは、ここにいてはいけないと、
初めて自分の意志で行動するんです。
このチーフの事は、一番最初に観た時は、すっかり騙されて、
衝撃が大きかったなあ。
チーフは、マックを解放し、同時に自分をも解放して、
マックの意思を継ぎ、巣から旅立ちます。
「一緒に来るんだ」 精神はずっと一緒だよね・・・

このラストは一筋の希望が見え、本当に感動的です!!
心に残る名作ですよね★

1975年アカデミー作品賞・主演男優賞・主演女優賞・
監督賞・脚本賞 受賞

  • [No Tag]

*Comment

当時観て・・・? 

これは 劇場公開された当時観ました
「アカデミー賞」だったからだと思います
が。。。全然 「分からない」当時の 感想でした。
ジャック・ニコルソンも じぇんじょん格好良くないし
当時の私には 不評な映画だと 記憶してます。

今 また 観たら 感想も違うでしょうね・・・。
YANさんの 感想を読んで 再び 観たくなりましたよ。


  • posted by まーこ♪ 
  • URL 
  • 2008.02/08 17:08分 
  • [Edit]

最近見たのですが… 

大変に衝撃的でした。
当時、そう言う手術が普通に行われてたのを何かで聞きましたが映像を見るとかなり戸惑います。
チーフの行動は賛否両論かも知れませんが、男として小さくなったマックを開放する。それは彼の伝統にも沿いマックも本当に望んだ事かも知れないですね〜
  • posted by 夢眠 
  • URL 
  • 2008.02/08 19:38分 
  • [Edit]

NoTitle 

昔観ました〜、そしてすごく衝撃を受けました。
といっても「すっごい良かった!」としか覚えてなくて細かいトコはほとんど忘れてる★
TVでやってたらまた観たいわ〜
しかし、「若いときから老け顔」・・・(^ε^)ププ
  • posted by わさぴょん 
  • URL 
  • 2008.02/08 20:18分 
  • [Edit]

NoTitle 

YANさん、こんばんは!
私も以前に観て良かった記憶はあるんですが、
すっかり忘れてます。
しかし、YANさんのレビューは本当にうまいですね。
ブロークバックの時にも思いましたが、実際に映画を
観た後よりもYANさんの感想を読むとより深く理解でき、感動も深まる気がします。
これからもYANさんのレビューでより深く理解していこうと思うので、期待してます。(プレッシャーかけるつもりじゃないですよ)
  • posted by CD 
  • URL 
  • 2008.02/08 22:43分 
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まーこ♪さんへ 

J.ニコルソンは確かにむさ苦しいタイプだけど、(≧ε≦)
30年も前から圧倒的存在感を持ってたんですね〜
誰にもマネできないギラギラ感がすごいなあ〜って思います。

今回はNHKBSだったけど、WOWOWでもやってくれるといいね〜!
絶対に良い映画だから、もう一度観て悪い記憶を塗り替えてほしいです♪
  • posted by YAN 
  • URL 
  • 2008.02/09 14:48分 
  • [Edit]

夢眠さんへ 

夢眠さんのコメントを読んで、ちょっと調べてみました。
「ロボトミー手術」=前頭葉切裁術は、ポルトガルのエガス・モニスによって発明され、1930−70年代、精神分裂病患者などに対し画期的な治療法として行われていた。
そのモニスには1949年にノーベル生理学・医学賞が与えられた・・・
って、信じられます?!!ノーベル賞だって!こんな人権無視の手術に。恐ろしい。
マックは、もうあの時点で、もう死んだも同然でしたよね。
  • posted by YAN 
  • URL 
  • 2008.02/09 14:51分 
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わさぴょんさんへ 

これは、本当に衝撃的でしたよね!
やっぱりわさぴょんさんも観てましたか。
なかなかテレビでやってくれる事がないから、今回はラッキーでした。
J.ニコルソンはこの時38歳だったから、M字額もありかな?
この後30年間、あまり風貌が変わってないって事ですね〜
患者役のクリストファー・ロイドやダニー・デヴィートは若かったですよ(^^)
  • posted by YAN 
  • URL 
  • 2008.02/09 14:53分 
  • [Edit]

CDさんへ 

こんにちは!
この作品は衝撃も感動もあるし、出ている俳優も良かったですよ。
昔に観た時は知らなかったけど、今回観直して俳優陣にびっくりしました。
観直したくなるでしょう〜〜(プレッシャーかけてます〜)
しかし、CDさんのコメントは本当にうまいですね。
単純な私は、誉められるとすぐ喜んでしまいますよ。(^^)
作品によって感想が全然出てこない時もあるし、
やたら長くウダウダ書いてしまう時もあるし、
それでも、読んでいただけるとはうれしいです★
  • posted by YAN 
  • URL 
  • 2008.02/09 14:55分 
  • [Edit]

NoTitle 

タイトルからして目を惹きますよね。凄く詩的なタイトル。
婦長は非人間的だけれど、決して悪人ではないというのが印象的でした。大嫌いですけどね。
YANさんも書いているワールドシリーズのシーンは、映画史に残る屈指の名場面だと俺は思っています。
ラストは感動的ですが、それ以上にマクマーフィーの死がメチャメチャショックだった当時17の夜でした。
  • posted by エレン 
  • URL 
  • 2008.02/09 15:04分 
  • [Edit]

エレンさんへ 

エレンさんは、この作品が好きだと言ってましたね〜
映画の中のどこにもカッコーの巣が出てこないんですよね。
だから正直言って、詩的過ぎて、どういう意味なのか理解できてませんが、
「カッコーの巣」には「精神病院」という意味もあるそうで、
「一羽はカッコーの巣の上を飛んでいった」はチーフの事なのかな?と。

婦長には、意地悪してやろうという意思はなかったですよね。
一度だけ笑顔になるシーンがあったの、気付きました?
最後のほう首にコルセットを着けているところで、患者に向かって微笑みました。
患者も人間だと気付いたんじゃないでしょうか。
マックのやった事はムダにはなってなかったと思います。

マックは病院が殺したんですよね・・・私もショックで泣けました。
  • posted by YAN 
  • URL 
  • 2008.02/09 15:53分 
  • [Edit]

はじめまして、マキシです^^ 

YANさんの感想を読んでいたら、不覚にも感動して鳥肌が立ちました。素晴らしい文章力と、解釈力ですね。すごい!
僕はこの映画は、今まで観た映画の中で、二番目に好きな映画なんです。これは、本当に素晴らしい作品ですね。
マクマーフィーと患者たちとの「珍道中」が最高。笑えて、泣けます。
YANさんがお書きになっている通り、俳優陣の力演が光りますね。あのジャック・ニコルソンの存在感は半端ではありません。今でこそすごい、ジャック・ニコルソンの金字塔的演技ですから、すごいに決まっている。そして患者達の職人芸的な演技。感動です。
何かあまりに興奮していて、ただの殴り書きのようになってしまいました。ごめんなさい。でも、本当にYANさんの感想に出会えてよかったと思っています。僕の大好きな映画の解釈は間違っていなかったんだ、と知ることが出来たからです。ありがとうございます。
よければメールください。それではぁ☆

私は 

ほんとにガキのとき、映画を観始めた頃に映画館で観たのですけど、表面だけ分かっていただけだと思います。
再見してみたら、どう思うかなあ。それより先に見たい映画はいっぱいなんですけどね…。
  • posted by ボー 
  • URL 
  • 2008.02/10 22:34分 
  • [Edit]

マキシさんへ 

はじめまして。ご訪問ありがとうございます!
そんなに誉めていただけるとは、うれしいです〜
でも私は文章力と解釈力にはあまり自信がないんですよ。
よく読むと難しい言葉なんて全くないでしょう?表現力も乏しいです。

しかし、この映画はやっぱり名作なんですね〜
多くの人の心を揺さぶってきたんだなあって改めて分かりました。
笑えて泣けて感動してショックを受けて、いろんな感情が溢れてきますね。
でもマキシさん、2番目にお好きとは・・・一番目は何でしょうね。
  • posted by YAN 
  • URL 
  • 2008.02/11 13:13分 
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ボーさんへ 

って事は、ボーさんの映画鑑賞歴は30年以上になるんですね〜
私もこれを最初に観たのは10代の頃でした。
すっごく心にズシ〜ンときたのを覚えています。
それが何だったのか、再確認できて良かったですよ。

そうですよね、次から次へと作品が出てくるから、
観たいものがどんどん増えていくばかりで、私は追いつけません (´o`;
少ししか観られなくても、こういう名作に出会えれば、うれしいです!
  • posted by YAN 
  • URL 
  • 2008.02/11 13:15分 
  • [Edit]

「タクシー・ドライバー」 

一番は「タクシー・ドライバー」です。大好きなんです。何回観ても飽きない。
やはり特筆すべきは、デ・ニーロの圧倒的な演技ですね。文句の一つもつけようのない程、素晴らしい。
で、YANさんには文章力も、解釈をする力も十分にありますよ。難しい言葉を使っているから、そうゆう力がないということは決してありませんから。自信を持ってください。プレッシャーをかけているわけではないですからね。誤解のないよう・・・。

マキシさんへ 

「タクシー・ドライバー」ですか、なるほど。
「カッコー・・」と言い、映画通の好みって感じです。
デ・ニーロが孤独感や閉塞感を見事に出してましたね!
私は、若いジョディ・フォスターの演技にも驚いた作品でした。

簡単な文章でも自分なりに表現していけたらいいと思ってやっていきます。
応援、ありがとうございます!
  • posted by YAN 
  • URL 
  • 2008.02/12 16:13分 
  • [Edit]

NoTitle 

ジョディー・フォスターも、素晴らしい演技を披露していましたね。米アカデミー賞にもノミネートされた。まさに天才子役ですね。って子役って言うほど幼くないかw
はい、自分のスタイルで。応援してます^^

マキシさんへ 

素早いお返事にびっくりしました。
ジョディ・フォスターはあの頃から、存在感がありましたよね。
それ程美人ではないけど、いつもその演技で、心に残りました。
今ではママさんで、役の上でも母親役を好んで演じているようですね。
  • posted by YAN 
  • URL 
  • 2008.02/12 16:29分 
  • [Edit]

すみません↓ 

早くてすみません↓コメントしたい!と意気込んでいて。
そうですね、それ程美人ではないけど、やっぱり存在感がある。実力派女優ですね。
YANさんは負担になってるのですかぁ。それはちょっと辛いですね。でも楽しいと思えるなら、いい気がします。ブログを書くのは楽しいですか?
あと、告白したいことがあって。ってそんな大それたことじゃないんですが、僕は春から映画の学校に入学するんです。映画が大好きなのが高じてw
入学は楽しみですが、正直こわい部分のほうが大きいです。実は僕は強迫神経症という精神病を患っていて、それが原因で、一度春から行く学校を辞めたんです。だから今回は、再入学という形になります。情けないですけど、これが自分です。
こんなことを勝手に告白して、気を悪くされたのなら、すみません。YANさんなら告白してもいいかなぁ、ってそう思えたので・・・。
YANさんは映画関係の方ではないのですか?

マキシさんへ 

そんな大事な事を、突然飛び込んだブログで告白して良かったですか?
学校に入学するという事は、私の娘や息子と同年代なんですね。
映画の好みが渋いのに、マキシさんはまだお若いんですね。

映画の学校って、映画三昧のようで夢があって楽しそう!
でも誰でも新しい環境に進むのに、不安を持っているものですよ。
マキシさんだけじゃありません。それは当たり前の感情です。

私は強迫神経症の事は分からないので、いい加減に聞えたらすいませんが、
マキシさんと同じ一人の映画好きとして話すと、
マクマーフィが水道の台を持ち上げようとしたシーンを覚えていますか?
「やるだけはやった」そう言いました。
やるだけの事をやれば、結果がどうあれ、自分として納得できますよね。
恐くなったら、あの時のマクマーフィの顔を思い浮かべてみて下さい。
真っ赤になるほど渾身の力をしぼり出してましたよ。

映画は、勇気をくれるし励ましてくれるし、学ぶところもいろいろあります。
マキシさんは、そういう映画制作に携わっていけるといいですね。
映画好きというその気持ちが何にも勝ると思います。

私が映画関係者ですって? どこにそんな雰囲気がありました?(≧∇≦)ノ彡☆
ただの主婦ですよ。
  • posted by YAN 
  • URL 
  • 2008.02/13 14:36分 
  • [Edit]

ありがとうございます^^ 

いや、別に大事なことでもありませんよ。告白とか言って、大袈裟でした。すみません。
そうですね、こわいですけど自分のペースで頑張ってみようと思います。変に気負ってもよくないし。
助言をしてくださってありがっとうございます。これだけ、真摯に答えてくださって、嬉しいです^^
文章が巧いので、つい映画関係者の方かと間違えてしまいましたw
これからも応援しています^^
  • posted by マキシ 
  • URL 
  • 2008.02/13 16:38分 
  • [Edit]

マキシさんへ 

そうです、気負わず、やれるだけの事をやってください。
「好き」は「こわい」より強いですから、大丈夫ですよ!

これからも楽しく映画のお話をしていきましょうね。
  • posted by YAN 
  • URL 
  • 2008.02/14 13:01分 
  • [Edit]

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