パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド
2008-01-30(Wed)

監督:ゴア・ヴァービンスキー
製作:2007年 アメリカ
出演:*ジョニー・デップ *オーランド・ブルーム *キーラ・ナイトレイ
*チョウ・ユンファ *ジェフリー・ラッシュ *トム・ホランダー
超人気大作の3作目。
なんと全編通して「騙し騙され」のオンパレードでしたね~
ストーリーの幹には、東インド会社 対 海賊 の
制海権をめぐっての争いというものがあって、
そこにウィル(オーランド・ブルーム)やエリザベス(キーラ・ナイトレイ)
デイヴィ・ジョーンズ(ビル・ナイ)らが絡んできて、
ゴチャゴチャと枝葉を付けているんですね。
みんながみんな、自分の目的のために、人を欺くんだよね~
元々、ジャック(ジョニー・デップ)は人を騙して裏切るなんて平気と
いうキャラだし、海賊に正義感を求めるつもりはないけどね。
全員が揃いも揃って自己中でいい加減ときているから、
力関係が思わぬ事で、あっち優位こっち優位になったりで、
予測不能な展開が次々と繰り広げられるんです。
デイヴィ・ジョーンズは2作目では「深海の悪霊」として、
ものすごい脅威だったのに、今作ではかなりのパワー・ダウン。
海の女神カリプソも、たいした力を発揮せずじまいで終わってしまった。
他の海からやって来た海賊長たちに至っては、
特に必要性を感じませんでした。
チョウ・ユンファの役はあってもなくてもどちらでも良かったです。
個性的な海賊長たちの人物像が拡散されて、
ドラマがぼやけてしまいました。
ジャックですら、主役という言葉に「?」が付くような存在感。
海賊側の駒の一つでしかなかったですもんね。
それを補うかのように、分身を出して、数で勝負ってか!? (≧ε≦)
暗い海が渦巻く中、マストの上で、ジャックとデイヴィ・J.が
一騎打ちをするシーンはすっごくカッコよかった~~!
こういう迫力ある映像の中で、男らしく闘うジャックが見たかったのだ!
でも、全体的にバルボッサ(ジェフリー・ラッシュ)が一番 海賊船長らしく
威風堂々としていたと思いますねえ。
それから、キース・リチャーズは実においしい役どころでした!
ジャックと同じ扮装をして登場。
これが似合うのは当たり前。
だって、元々ジョニーがキースのマネをしてジャックを作り上げたんだから。
本家本元ってところを見せてくれました。
酔っ払って演じたとは思えなかったなあ。
ちゃんと短いながらも、良いセリフを言ってましたよ。
ウィルとエリザベスの思いがハッキリしたのは良かったけど、
なんとも切ない運命が待っていましたね。。。
「欲しいものを手に入れるには、代償を払わなきゃいけない」って事で、
あまりにも お気の毒・・・という感傷的な気持ちで終わるのは、
「パイレーツ」らしくないエンディングじゃないの。。。
それでも、笑いやアクションのツボはきっちりと押さえてあるし、
CG映像はすごいし、さすがハリウッド大作ですよ。
ただ、3部作の中では一番まとまりがなく、
私としては、1作目が 痛快でストーリーも練られていて 好きです。