ジョンQ 最後の決断
2007-11-17(Sat)
ゆうべ、テレビでやっていたのを久しぶりに観たので、
以前の感想に少し書き加えました。

監督:ニック・カサヴェテス
製作:2002年アメリカ
出演:*デンゼル・ワシントン *ジェイムズ・ウッズ *アン・ヘッシュ
その時、彼は病院を占拠した。
要求はただ一つ「息子の命を救うこと」
病院に担ぎ込まれた息子には心臓移植が必要だと分かりますが、
ジョン(デンゼル・ワシントン)の保険は、高額医療費には適用せず
冷たく退院勧告を言い渡されます。
そこでジョンは、病院を占拠し、人質をとり、息子の手術を要求します。
これ、いきなり書くと、ただの犯罪者で同情の余地なしなんですよ。
私も最初は『バカな事して・・・』と思ってました。
でも最後の決断をするまでの過程がちゃんと描かれているので、
ジョンに同情して、応援したくなります。
この気持ちを誰からも引き出す・・それが映画の魔法というのか、
デンゼルの人柄からくるものなのか、その両方なんでしょうが、
上手い運びで、面白いですよね。
お金のある者だけが良い医療を受けられるという実態。
生きるか死ぬかの子供を前にして、
保険とお金の話ばかり出てきます。
日本でも、この不公平感は一般的にあると思うんですが、
アメリカの医療事情はかなり悪いらしいじゃないですか。
まずそこをうまく掴んでると思うんですよね。
ジョンとは対照的に、私利私欲に溺れるイヤな奴らが出てくるので、
ますます自分の命をかけても息子を救いたいというジョンの
純粋な思いが際立ってきます。
それに、決して人質を傷付けるつもりじゃないという優しさが、
ジョンの目にすごくよく表れていて、
人質すらもだんだんジョンに共感を覚えるようになります。
と同時に観る者の心境も変化させられ、
ぐんぐん、息子を思うジョンに近付いていくんですよね。
周囲の人間の描き方は、実にアメリカらしいと言うのか、
人質たちは、「人質」という状況を超えて、
カップルがケンカをやってみたり、
犯人のジョンをヒーロー呼ばわりしたり、でクスッと笑えます。
病院を取り巻く野次馬は、ジョンを応援するように歓声を上げるけど
あれは映画ならではでしょうか?
本当にアメリカ人は、事件の最中でも笑ったりするんでしょうか?
突然出現のドナーは特別な血液型で、
ジョンの息子にしか適合しなかったのは、考えてありましたね。
ドナー待ちの他の患者を押しのけてでは納得いかないからね。
ジョンがやった事に対して責任はあるので、裁判の結果に出ましたが、
「犯罪でしょーが」で切り捨てられないものが確かにありました。
以前の感想に少し書き加えました。

監督:ニック・カサヴェテス
製作:2002年アメリカ
出演:*デンゼル・ワシントン *ジェイムズ・ウッズ *アン・ヘッシュ
その時、彼は病院を占拠した。
要求はただ一つ「息子の命を救うこと」
病院に担ぎ込まれた息子には心臓移植が必要だと分かりますが、
ジョン(デンゼル・ワシントン)の保険は、高額医療費には適用せず
冷たく退院勧告を言い渡されます。
そこでジョンは、病院を占拠し、人質をとり、息子の手術を要求します。
これ、いきなり書くと、ただの犯罪者で同情の余地なしなんですよ。
私も最初は『バカな事して・・・』と思ってました。
でも最後の決断をするまでの過程がちゃんと描かれているので、
ジョンに同情して、応援したくなります。
この気持ちを誰からも引き出す・・それが映画の魔法というのか、
デンゼルの人柄からくるものなのか、その両方なんでしょうが、
上手い運びで、面白いですよね。
お金のある者だけが良い医療を受けられるという実態。
生きるか死ぬかの子供を前にして、
保険とお金の話ばかり出てきます。
日本でも、この不公平感は一般的にあると思うんですが、
アメリカの医療事情はかなり悪いらしいじゃないですか。
まずそこをうまく掴んでると思うんですよね。
ジョンとは対照的に、私利私欲に溺れるイヤな奴らが出てくるので、
ますます自分の命をかけても息子を救いたいというジョンの
純粋な思いが際立ってきます。
それに、決して人質を傷付けるつもりじゃないという優しさが、
ジョンの目にすごくよく表れていて、
人質すらもだんだんジョンに共感を覚えるようになります。
と同時に観る者の心境も変化させられ、
ぐんぐん、息子を思うジョンに近付いていくんですよね。
周囲の人間の描き方は、実にアメリカらしいと言うのか、
人質たちは、「人質」という状況を超えて、
カップルがケンカをやってみたり、
犯人のジョンをヒーロー呼ばわりしたり、でクスッと笑えます。
病院を取り巻く野次馬は、ジョンを応援するように歓声を上げるけど
あれは映画ならではでしょうか?
本当にアメリカ人は、事件の最中でも笑ったりするんでしょうか?
突然出現のドナーは特別な血液型で、
ジョンの息子にしか適合しなかったのは、考えてありましたね。
ドナー待ちの他の患者を押しのけてでは納得いかないからね。
ジョンがやった事に対して責任はあるので、裁判の結果に出ましたが、
「犯罪でしょーが」で切り捨てられないものが確かにありました。