ロスト・イン・トランスレーション
2007-11-14(Wed)

監督・脚本:ソフィア・コッポラ
製作:2003年アメリカ
出演:*ビル・マーレイ *スカーレット・ヨハンソン
言葉の通じない異国で迷い、取り残された
二人の男女の微妙な感情の揺れを描いた映画です。
大々的に東京ロケをしているって言うんで、興味深く観ました。
外国人の視点で見ると、東京って奇異に映るんですね。面白いわぁ。原色のネオンの光溢れる街、喧騒の街、眠らない街。
こうやって別な視点で見せられると、ほんとに不思議な世界みたいです。
男は斜陽の映画スターで、サントリーのCM撮影のために来日し、
女は、カメラマンである夫の仕事に付き添って来日しただけで、
二人とも、東京に来たくて来た訳じゃありません。
なので、積極的に異国文化に理解を示そうというスタンスじゃないので、
退屈そうに時間を過ごすのみです。
喧騒の街 東京で唯一、ホテル内だけは静寂で、
外界とは隔離された世界になっています。
孤独感を象徴した部屋なんですね。
パークハイアットホテルの一室からの眺めは美しいカットでした!
そこからの景色だけは、無機質な大都会に見えました。
孤独で不安なのは、
言葉の問題だけじゃなく、
実は二人共、それぞれ人生の中で迷い、喪失感を感じているのでした。夫や妻とうまく関係を築けていない。
自分自身に行き詰っている。
それが根本の虚無感が、異国の地という事で、さらに増幅されている。そんな構図ですから、年は離れていても、
似たもの同士が惹かれ合うのは自然な流れでしょうね。
あくまでも、プラトニックにまとめているところが、スマートで良い! (^^)b私はソフィア・コッポラのそんなセンスの良さが好きになりました。
内容そのものは、特にひっかかりはなかったですが、
漂っているムードがとても気だるくて、
身を任せているのが心地良い作品です。
ラストがちょっと切なくてね。
スカーレット・ヨハンソンがかわいかった~
2003年アカデミー賞脚本賞受賞
テーマ : ★おすすめ映画★
ジャンル : 映画
コメントの投稿
コメント
この「微妙な感情のゆれ」、私にはすこし物足りなくて・・・。
ちょっと今イチでした★
でも、へんにくっついちゃうんじゃなくプラトニックでお別れ、ってトコは
「大人」な感じがして好きです^^
そんな微妙な関係が会っても良いかな~と思います。
特に異国の地ではね?
ラストにささやいたのは何か?凄く知りたい~
そうね~大きな盛り上がりはなかったですからね。
物足りなく感じる場合もあるでしょうね。
お互いに惹かれ合っていたのは確かだけど、
非日常での一時の揺れに、道を外さなかったのは大人ですよ~
そこは好感度高いですよね★
恋愛でもなく友情でもないような、ビミョーな連帯感って、
旅先なんかで生まれそうですもんね!
特に言葉も通じなくて孤独だったりすると、
普段にはない感情が生まれてくる可能性大です~☆・:.
ラストの言葉は分かりませんねえ??
携帯番号だったりしたらガッカリだわ(^▽^;)
とにかく、あの二人の関係はあそこで終わりだと思います。
スカーレット・ヨハンソンは今よりこの頃のほうが好きかも。
ビル・マーレイの個性もぴったりハマって、なんだかいいなあと思える作品でした。
ブログを始める前の映画なので、HPでの感想記事のURLをリンクしておきますね!
感想を拝見してきましたが、とても丁寧に書かれてましたね!
この作品が心にズンときて、力付けられた様子ですね。
ラストがやっぱりおしゃれで良かったと思います。
スカーレット、最近はセクシーさが売り物になっていて、
それもいいと思うけど、前の薄化粧のほうも清純で良かったです★
YANさん、こんばんわ。
やっと帰国してきました。
まさに、Lost in translationから抜けてきた感じです。
東京という知らない街に来て見て、振り返るわが身。
そして感じる不安と孤独感、閉塞感が、見事でしたね。
似たような感情なんでしょうが、ビル・マーレイの方が、
大人というか、人生の先輩という感じでした。
道をはずさなかったのも、彼によるところが大きいと思えました。
私も確かに、このころのスカーレット・ヨハンソンの魅力も捨てがたいと思いました。
それじゃ、また。
お帰りなさい! お疲れ様でしたね~
異国の地でのビミョーな感情のドラマは生まれませんでしたか(≧∇≦)ノ彡☆
主人公の二人に年齢の差を付けたのは、
そういうプラトニックな関係で終わらせるためだったのかな。
若い二人だったら、感情に走ってしまったでしょうから。
そう考えると、ビル・マーレイの役の設定も適切でしたね。
スカーレット・ヨハンソンはいろんな魅力を出してきますね~♪
これからも観たいと思う女優さんです。
YANさんのレビューを拝見して思うのは、YANさんは理屈の部分と感情の部分、どちらも持ち合わせているなぁ、ということ。どちらもがしっかりとしていて、的確。純粋にすごいと思いました。そして、それは才能だと思うんです。僕は、理屈の部分がしっかりしていなくて、いつも映画を観ながら、どうゆうこと?と混乱してしまいます。もっと理屈の部分を整理出来たらなぁ、と思うのです。でも、僕は感情の面では一応しっかりしているようで、感動を強く感じます。それは自分でも嬉しい。でも、やっぱり人間自分に無いものを欲しがるようで、理屈の部分をしっかりしたいのです。
意味の分からない文章になってしまいましたね。読み取ってくれれば幸いです。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
こちらにもコメントありがとうございました!
マキシさんはこの「ロスト・イン・・・」もお好きですか?
私は作品の意味について考えるのが割りと好きですが、
ただあれこれ考えるだけで筋道があまり通ってないんですよ。
だから「的確」という言葉は当てはまらないと思いますが、
マキシさんの考えと近いので、そう感じられるのかもしれませんね。
理屈よりもやっぱり大切なのは感動する心じゃないですか!
それがないと映画を楽しめませんもんね~
マキシさんも、これだけの文章を書けるかたなので、
ブログに映画の事を書かれたらいかがですか?遊びに行かせてもらいますよ。
ブログでのコメントのやりとりが一番うれしいので、
他にも気になる作品がないか、また覗いてみてくださいね!
「ロスト・~」は好きな作品です。でも、YANさんのレビューを一通り観た感想をと、ここに書かせていただきました。
そうですよね、やっぱり感動する心が大切ですよね。そう言ってくださると、ほっとします。
ブログに映画のことを書くのもいいと思うのですが、実は書くことが精神的に負担になってしまい、開設後すぐに止めてしまいました。僕はこうしてコメントを残すことだけで十分、充足感を得られます。だから、このままで、OKです^^
これからも、応援しています。それでは、このへんで^^
なるほど、以前にブログをやってらしたんですね。
精神的に負担になるというのも分かる気がしますよ。
私も感想を書かなければ、もっとたくさんの映画を
次から次へと何も構えずに観る事ができる・・・と思いますから。
マキシさん、少し記事を書く事から離れてみるのもいい事じゃないですか。
これからも、どうぞ遊びにいらして下さいね!
日本という国、東京という街は、
英語が通じないという以上に、
他人に余計なお節介をやかない、ある意味で奥ゆかしい街。
言葉で理解するよりは、
言葉以外の方法でお互...
Lost in Translation
公開当時に観た時、アメリカ人の友達がみんな「日本の描写がすごいいい!」って絶賛してて、私は一人「日本ってこんな国かよ...