DEATH NOTE デスノート 前編
2007-09-14(Fri)

監督:金子修介
原作:大場つぐみ
製作:2006年 日本
出演:*藤原達也 *松山ケンイチ *鹿賀丈史 *瀬戸朝香
原作のコミックは見た事がないです。どんな絵なのかな?
デスノートに名前を書かれた者は死ぬという
発想が面白い。
ノートのルールも詳細に定められていて、
死因や死に至る状況までも、書く者の思いのままなので、
殺しのバリエーションがどんどん広がっていきますね。
そのノートを拾った主人公・月(ライト・・藤原達也)は、
最初のうちは、不起訴処分になっている凶悪犯が、
のうのうと生きている事を知り、世の中の不条理に腹を立て、
自分が正義となって彼らに罰を下していきます。
この時点で、すでに月は、悪を倒し社会秩序を保つ自分に酔い、
「未来は自分の手にある」などと言い出して、
勘違いは始まってましたね。
自己顕示欲の強さと、負けず嫌いが災いしたなあ~
ICPO(国際刑事警察機構)の名探偵L(松山ケンイチ)の捜査の手が
自分に迫ってきたと知ると、ひたすら自分の保身のために
殺しを計画し、自分を正当化するようになるんですね。
一番最初の正義感とはかなりかけ離れたところまで来てしまう。
しかし、本人は、その事に全く自覚がない。
迫り来るLの天才的能力に危機を感じながらも、
同時にゲームとして挑もうとするあたりは、もう狂気に満ちています。
何の戸惑いもなく、月は一気に狂気に囚われてしまったね・・・
この進み方は、かなり一直線で、ストレートだったと思います。
人間の闇を描きたかったとしても、
人間はみんな、ここまで単純じゃないよねえ。
原作がコミックだけあって、マンガチックな部分が多々ありました。
Lだけど、大きくなった「呪怨」のトシオくんかと思ったわ。
風体は、ただのオタクにしか見えない~
そんなトシオくんが、社会の中で、大きな信頼を得て、
多数の大人を動かす仕事をしているのは、考えられないな~
世界規模で起きた殺人事件と言ってた割には、
日本の関東で、話が終始してるしなあ。
一番違和感を感じたのは、死神リュークのCG。
いかにも作り物って感じで浮いてません?(実際浮いてるけど)
だいたいリュークの役割って何だろう?
特に月を、悪の道に強引に引き込むでもなく、
人間達のやってる事を傍観してるだけみたいです。
どちらかと言うと、月に「そいつは犯罪者じゃないだろう」などと
まともな事を言ってるし、
「死神以上に死神らしいなあ」と驚いている始末。
そんな普通の感覚のヤツだったら、
CGでなくて人間でも良かったのでは?
中村獅童がメイクしても充分OKだと思うんですが。
いくら、発想や設定がコミックならではの突飛な内容でも、
リアリティがなかったら、ちょっと気持ちが醒めるなあ。。。
でも、一番面白かったのは、月とLの心理戦です。
天才同士のかけひき、頭脳と頭脳の対決は、とても見応えがありました!
ここで一気に引き込まれましたよ。
ポテチの中のテレビはちょっとね、バレてもおかしくない作戦で、
笑ったけど~
Lも、最後には、挑発するようにポテチ食べてましたね~
後編、この対決がどうなるのか、気になるところですが、
また別の死神とノートが出現したようで・・・複雑に絡みそう。
レッド・ホット・チリ・ペッパーズの曲が映画のムードを盛り上げてる~♪