バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
2015-10-01(Thu)
挑戦がテーマ。
良くも悪くも爪痕を残している映画。

BIRDMAN OR (THE UNEXPECTED VIRTUE OF IGNORANCE)
監督:アレハンドロ・G・イニャリトゥ
製作:2014年 アメリカ
上映時間:120分
出演:*マイケル・キートン *エマ・ストーン *エドワード・ノートン *ナオミ・ワッツ *ザック・ガリフィナーキス
もういちど輝くために、
もういちど愛されるために、
すべてを手離し、羽ばたこう。
かつてヒーロー映画「バードマン」で一世風靡した主人公
リーガン・トムソン(マイケル・キートン)は、
今では落ちぶれた暮らしぶり。
舞台劇で再起を図ろうとする。
作品ジャンルがコメディ、ドラマとなっているけど、
コメディとは思えなかったなあ。
俳優の実名が出てきた所では笑えても、
それ以外は重苦しいくらいで。
リーガンの落ちぶれた感が悲しいほどよく出てました。
いろいろ上手くいかなくて、どんどん鬱屈した状態に
なっていくから、出口が見えない息苦しさを感じたなあ。
また、劇場の舞台裏は薄暗くて迷宮のようだし、
ドラム・サウンドが不安をかき立てるし、
イライラする彼の顔のアップも心地良くないしね・・・(^^;
観客がこういう不安定な精神状態になるのは
演出が上手いという事でしょうね。
私の好みではなかったけど、
良くも悪くも観客の心に爪痕を残せたんじゃないかな。
ふ~ん、これがアカデミー賞作品賞か、と思って観てました。
ネタバレあるかも ↓

心の葛藤を本人とバードマンで表現するのは面白い
「TRUTH or DARE(真実か挑戦か)」が出てきますが、
この作品自体が挑戦のようでした。
役柄に近いマイケル・キートンら俳優の起用。
現実と虚構の境目が分かり辛い世界観。
全体を長回しの1カットのように見せる撮影法。
なかなかユニークでしたね。
それに加えて、映画界と演劇界の間にある確執問題や
批評家に対する批判では、けっこう切り込んでますよね。
あと、映画界・演劇界に与えるSNSの影響の大きさも
描いていました。
リーガンは限界にまで追い込まれ捨て身になった結果、
「新しい芸術様式」と絶賛される始末。
この世の中、何がどう転んでどういう方向に行くのか、
予期できないものですよね。
でも、そういう奇跡を起こすには、
とにかく挑戦しなくてはいけない。
監督もそう思って作ったのでは?
自由で前衛的でありながら計算され尽くした
独特な作風の映画でした。
#2014年アカデミー賞 作品賞・監督賞・脚本賞 受賞
良くも悪くも爪痕を残している映画。

BIRDMAN OR (THE UNEXPECTED VIRTUE OF IGNORANCE)
監督:アレハンドロ・G・イニャリトゥ
製作:2014年 アメリカ
上映時間:120分
出演:*マイケル・キートン *エマ・ストーン *エドワード・ノートン *ナオミ・ワッツ *ザック・ガリフィナーキス
もういちど輝くために、
もういちど愛されるために、
すべてを手離し、羽ばたこう。
かつてヒーロー映画「バードマン」で一世風靡した主人公
リーガン・トムソン(マイケル・キートン)は、
今では落ちぶれた暮らしぶり。
舞台劇で再起を図ろうとする。
作品ジャンルがコメディ、ドラマとなっているけど、
コメディとは思えなかったなあ。
俳優の実名が出てきた所では笑えても、
それ以外は重苦しいくらいで。
リーガンの落ちぶれた感が悲しいほどよく出てました。
いろいろ上手くいかなくて、どんどん鬱屈した状態に
なっていくから、出口が見えない息苦しさを感じたなあ。
また、劇場の舞台裏は薄暗くて迷宮のようだし、
ドラム・サウンドが不安をかき立てるし、
イライラする彼の顔のアップも心地良くないしね・・・(^^;
観客がこういう不安定な精神状態になるのは
演出が上手いという事でしょうね。
私の好みではなかったけど、
良くも悪くも観客の心に爪痕を残せたんじゃないかな。
ふ~ん、これがアカデミー賞作品賞か、と思って観てました。
ネタバレあるかも ↓

心の葛藤を本人とバードマンで表現するのは面白い
「TRUTH or DARE(真実か挑戦か)」が出てきますが、
この作品自体が挑戦のようでした。
役柄に近いマイケル・キートンら俳優の起用。
現実と虚構の境目が分かり辛い世界観。
全体を長回しの1カットのように見せる撮影法。
なかなかユニークでしたね。
それに加えて、映画界と演劇界の間にある確執問題や
批評家に対する批判では、けっこう切り込んでますよね。
あと、映画界・演劇界に与えるSNSの影響の大きさも
描いていました。
リーガンは限界にまで追い込まれ捨て身になった結果、
「新しい芸術様式」と絶賛される始末。
この世の中、何がどう転んでどういう方向に行くのか、
予期できないものですよね。
でも、そういう奇跡を起こすには、
とにかく挑戦しなくてはいけない。
監督もそう思って作ったのでは?
自由で前衛的でありながら計算され尽くした
独特な作風の映画でした。
#2014年アカデミー賞 作品賞・監督賞・脚本賞 受賞