ロード・オブ・ウォー
武器商人つながりで、この作品を持ってきました。
こちらは、あえて淡々とした乾いた作りにしてあり、
重苦しさはないけど、戦慄の内容を含んでいます。

ロード

監督:アンドルー・ニコル         
製作:2005年 アメリカ
出演:*ニコラス・ケイジ *ブリジット・モイナハン *ジャレッド・レトー

-史上最強の武器商人と呼ばれた男ー

冒頭に、銃弾目線のユニークな映像が出てきます。
銃弾が工場で生産されて、世界の果てに輸送されていく。
とても、目を引きます。
しかし、その銃弾の末路は・・・
なんちゅう、ブラックユーモアなの。。。

武器ビジネスの実態を描いたものです。
観終わって、暗澹たる気持ちになりました。

主人公ユーリ(ニコラス・ケイジ)は、冴えないロシア移民の男。
そんな男が、天性の才覚でもって、
武器を買い取り、売りさばき、どんどん成功していきます。

だけど、名もない個人が国家間の戦争に介入できるものなの?
そんな簡単に、ワイロさえあれば、売れるものなの?
この作品は、事実に基ずくと言っているのだから、
実際にあった話なんでしょうけど、どうも私には想像がつかない。

ニコラス・ケイジが、ひょうひょうとした感じで演じ、
ナレーションもやっています。
内容の深刻さを上手くごまかして、
変に重苦しくなるのを防いでいますね。
ニコラスのテンポで見せられちゃいます。

うまい、キャスティングですよ。

だって、この主人公、ニコラスのせいで、悪人に見えないけど、
こういうのが、一番、始末に負えない極悪人じゃないの。
自分のやってる事がもたらす結果を、何も考えちゃいません。

自分の息子には、おもちゃの銃すら触れさせたくないくせに、
戦争で、自分の売った銃によって殺戮される命の事なんか、
全く無視しています。

最後には、両親から絶縁され、妻子には見捨てられ、
弟は殺されたーーと、自分のやった事の深刻さを嘆きます。
だけど、それもほんの一瞬。
次には、自分は世界から必要とされている必要悪だと、
シャーシャーと開き直るんですからね!

正義感のかたまりのジャック・バレンタイン(イーサン・ホーク)の
悔しさがよく分かります。
ジャックのセリフそのまま、私もユーリに言ってやりたい。
「地獄に堕ちろ!」

この映画の、ドライで、きな臭い世界は、あまり好きじゃないけど、
すごく辛らつで大事なメッセージを含んでいます。

軍需産業は先進国を潤しているんです。
戦争で儲けているって事です。

それも、米合衆国大統領は、ユーリが扱う1年分の武器を、
たった1日で扱っていると。
世界の平和を守るとうたっている国連常任理事国が、
多くの武器を世界に供給し、利益を得ていると。


これじゃ、戦争がなくなるわけないじゃない!(`ε´)
この残酷な事実は、知っておかなきゃいけない現実なんでしょう。
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テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

ブラッド・ダイヤモンド
ブラッド

監督:エドワード・ズウィック
製作:2006年 アメリカ
出演:*レオナルド・ディカプリオ *ジャイモン・フンスー *ジェニファー・コネリー

ダイヤの価値を決める“4つのC”──
color(色) cut(カット) clarity(透明度) carat(カラット)
しかし、実は5つめのC<conflict>が存在することを、
あなたは知る


この映画は、観て良かったなあと思える内容でした。
社会的テーマがしっかりとあり、アクションもスケールを感じさせ、
俳優の演技も素晴らしく、とても見応えがありました。
「娯楽大作」には違いないだろうけど、
「娯楽」と言うにはちょっと気が引ける程の「重さ」のほうを、
私は感じてしまいました。

BLOOD DIAMONDつまり紛争(conflict)ダイヤとは、
アフリカ紛争地域で採掘され、反政府組織の武器購入資金源として、
不正に輸出し、違法取引されているものなんですね。

あの透明に輝く美しいダイヤの陰に、
そんな血生臭い背景があるとは・・・知りませんでしたよ。
(一部のダイヤですけどね)

内戦を長期化させているのは、先進国に不正ダイヤの需要があるから。
ダイヤに限らず、象牙・金・石油など資源の利権を巡っても同じ事。
「ナイロビの蜂」では人体実験をしていたし、
先進国はどれだけアフリカを食い物にしているんだろう。
すんごく気が滅入ってきた・・・

作品の半分くらいは銃撃シーン。
同じ国民同士、政府軍と反政府軍が撃ちまくるけど、
犠牲になるのは何の罪もない一般人なんです。
女・子供まで情け容赦なく射撃する軍の神経には、
もう言葉が出ません。
DVD特典、監督の解説を、最初の方だけ聞いたら、
「これでも現実に比べたら生ぬるい」んだそうです! ε-(´o`; フ~

無邪気な少年を、過酷な教育で洗脳し、人間性を壊して
少年兵を作り上げていく過程にも胸が苦しくなってきたぁ。。。

それから、ダイヤが値崩れしないように、買い占めて隠し、
市場に小出しする宝石会社のやり方にも憤りを感じたし!

でもでも、この作品は悲惨さだけで終わってはいません。
温かい人間ドラマがきちんとあります。

ダイヤ密売人・武器商人であるアーチャー(ディカプリオ)は、
元傭兵で、血も涙もないような男だったけど、
ソロモン(ジャイモン・フンスー)の息子を想う気持ちや、
マディー(ジェニファー・コネリー)の不正を暴こうとする
真っ直ぐな気持ちに触れて、少しずつ内面の変化を見せます。
恐らく、他人を、血の通った生身の人間として見たのは、
初めてだったんじゃないだろうか。

ディカプリオは、本格派のいい役者になったなあと思います。
メリハリのある演技で、裏の世界を生きる野性味溢れる男から、
人間性を回復していく様子を、つぶさに見せてくれました★

映画の中ほどに出てくるセリフ、
「人間の善悪は行動で決まる」
「悪人でも一瞬の愛情があれば人生の意味がある」

体現した事になりますね。

ジャイモン・フンスーの親子愛も見所で、ラストの方で、
銃を構える息子を洗脳から解き放つ父親の姿には、
グッときましたよ~ (;_:)

アーチャーと友情以上の熱いものを感じ合うジェニファー・コネリーは
聡明さと美しさを持ち、情熱と信念で行動していきます。

現実に、こういう人達の尽力のおかげで、
「キンバリー・プロセス」(ダイヤ原石の国際認証制度)
生まれたんですよね。
紛争ダイヤは市場取引の15%だったのが、
今ではかなり減ったらしいです。

彼らの善の心が、悲惨な現状を変えていったのは、
暗闇で仄かな希望の光を見出したようで、

とてもうれしく胸が熱くなりました。
そんな前向きな終わり方なので少々安堵しました。
とは言え、アフリカの惨状はまだまだ無くなる事はないのでしょう。

この作品は、人間ドラマを見せながら社会的メッセージを発していて、
画面からとても強い力を感じました
ただの遠い異国の地だったアフリカが、ちょっと身近になりましたよ。

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち
先日、「ボーン・アルティメイタム」の宣伝で来日した
マット・デイモンがインタビューに答えて、
「一番印象に残る作品は、『グッド・ウィル・ハンティング』だ」と
言っていました。
これは、マットとベン・アフレックが共同で脚本を書いて、
評判の良かった最初のものなので、もっともでしょうね。

10年前の作品で、私もかなり忘れている部分があったので、
再度、観直してみました。

グッド

監督:ガス・ヴァン・サント
製作:1997年 アメリカ
共同脚本:*マット・デイモン *ベン・アフレック
出演:*マット・デイモン *ロビン・ウィリアムズ *ベン・アフレック
   *ミニー・ドライヴァー *ステラン・スカルスガルド

あなたに会えて、ほんとうによかった。
     ♪うれしくて、うれしくて、言葉にできな~い(←関係ない(^_^;)


主人公ウィル(マット・デイモン)の天才ぶりはハンパじゃないです。
大学教授でも何日も悩む数学の問題を、いとも簡単に解くし、
幅広い分野の書物から記憶した知識を、
いつでもすぐに引き出せるのです。

だけど彼は、みんなが欲しがっている才能を活かそうとせず、
そしてまともに人間関係を築こうともしませんでした。
孤児で、養父から虐待を受けて育った彼は、
いつも心に鎧をまとい、近付いて来た相手には悪態をつきました。
セラピストにも、本から得た知識を並べ立て、煙に巻きました。

高いプライドから、自己防衛本能が強く、
傷付くのを恐れるあまり、先に人を傷付けてしまうんですね。


自分自身の言葉で話さないのは、
自分が何をしたいのか、どうなりたいのか、分からないから。
何よりも自分が何者かが分からないのでした。

「答えは自分で探すんだ」と言ったのは、
精神科医のショーン(ロビン・ウィリアムズ)。
彼も、最愛の妻を癌で亡くし、心に傷を負っていました。

ショーンは、自分と妻の体験談で、
魂を揺さぶるような人との繋がりが、
いかに人生において光り輝く宝物となるか
を語っていきます。
ゆっくりと時間をかけ、時にはただ黙って待ち、
少しずつ少しずつ、ウィルの心の鎧を剥がしていくんです。

「君のせいじゃないんだ。君は悪くない。」
魂を揺さぶる言葉とは、これだったんでしょう。
ウィルが初めて心を開き号泣するシーンは感涙ものでしたよ!
自分を肯定してくれる言葉に、やっと前向きになれたんですね~
そして、ショーン自身も背負ってきた苦しみから解放され、
旅立ちを考えます。

ウィルは良い人たちに恵まれたと思いますよ~
ショーンもそうだけど、
才能を見出してくれたランボー教授(ステラン・スカルスガルド)、
女友達のスカイラー(ミニー・ドライヴァー)、
遊び仲間のチャッキー(ベン・アフレック)
ウィルが臆病の殻を破り、現状から1歩踏み出す事に、
みんなが力を与えてくれたんだもの。
どの一人がいなくても、ウィルは変われなかったでしょう。

スカイラーとチャッキーは、心に鎧のないタイプなので、
ウィルにとっては居心地が良かったに違いないです。

でも、スカイラーに対しては、自分が嫌われるのが恐くて、
心にもなく「愛してない」と言い放ち、後悔するのだ~
後にこの後悔が行動の原動力になるんですけど。

チャッキーとの友情のシーンが最高にいい!!
「迎えに行った時、おまえはノックしても出て来ない。
 何の挨拶もなく、おまえは消える。そうなればいいと思う。」
みたいな事を言う。
これも魂を揺さぶる言葉ですよね~!

そして、ラスト。
チャッキーの何とも言えない表情には胸が熱くなりました!
淋しくもあり、またうれしくもある友の旅立ちを、
祝福する心の内がよ~く伝わってきて、ベン・アフレック最高!

ウィルは一人、新しい道のりを車で走り続けます。
私は胸がいっぱいになりながら、「頑張って」と声をかけましたよ。

1997年アカデミー 助演男優賞・脚本賞 受賞

関連記事*****
「ゴーン・ベイビー・ゴーン」
「ザ・タウン」

テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

ジョンQ 最後の決断
ゆうべ、テレビでやっていたのを久しぶりに観たので、
以前の感想に少し書き加えました。

ジョン

監督:ニック・カサヴェテス
製作:2002年アメリカ
出演:*デンゼル・ワシントン *ジェイムズ・ウッズ *アン・ヘッシュ

その時、彼は病院を占拠した。
 要求はただ一つ「息子の命を救うこと」


病院に担ぎ込まれた息子には心臓移植が必要だと分かりますが、
ジョン(デンゼル・ワシントン)の保険は、高額医療費には適用せず
冷たく退院勧告を言い渡されます。

そこでジョンは、病院を占拠し、人質をとり、息子の手術を要求します。

これ、いきなり書くと、ただの犯罪者で同情の余地なしなんですよ。
私も最初は『バカな事して・・・』と思ってました。
でも最後の決断をするまでの過程がちゃんと描かれているので、
ジョンに同情して、応援したくなります。

この気持ちを誰からも引き出す・・それが映画の魔法というのか、
デンゼルの人柄からくるものなのか、その両方なんでしょうが、
上手い運びで、面白いですよね。

お金のある者だけが良い医療を受けられるという実態。
生きるか死ぬかの子供を前にして、
保険とお金の話ばかり出てきます。

日本でも、この不公平感は一般的にあると思うんですが、
アメリカの医療事情はかなり悪いらしいじゃないですか。
まずそこをうまく掴んでると思うんですよね。


ジョンとは対照的に、私利私欲に溺れるイヤな奴らが出てくるので、
ますます自分の命をかけても息子を救いたいというジョンの
純粋な思いが際立ってきます。

それに、決して人質を傷付けるつもりじゃないという優しさが、
ジョンの目にすごくよく表れていて、
人質すらもだんだんジョンに共感を覚えるようになります。

と同時に観る者の心境も変化させられ、
ぐんぐん、息子を思うジョンに近付いていくんですよね。

周囲の人間の描き方は、実にアメリカらしいと言うのか、
人質たちは、「人質」という状況を超えて、
カップルがケンカをやってみたり、
犯人のジョンをヒーロー呼ばわりしたり、でクスッと笑えます。
病院を取り巻く野次馬は、ジョンを応援するように歓声を上げるけど
あれは映画ならではでしょうか?
本当にアメリカ人は、事件の最中でも笑ったりするんでしょうか?

突然出現のドナーは特別な血液型で、
ジョンの息子にしか適合しなかったのは、考えてありましたね。
ドナー待ちの他の患者を押しのけてでは納得いかないからね。

ジョンがやった事に対して責任はあるので、裁判の結果に出ましたが、
「犯罪でしょーが」で切り捨てられないものが確かにありました。

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

隠された記憶
隠された記憶

監督:ミヒャエル・ハネケ     
製作:2005年 フランス・オーストリア・ドイツ・イタリア
出演:*ダニエル・オートゥイユ *ジュリエット・ビノシェ

送られてきた1本のビデオテープ
 それは記憶の底に隠された無邪気な悪意


どうも、私はこのハネケ監督と相性が悪いみたいです。
以前には「ピアニスト」にも閉口しました。
主人公の孤独や歪みを理解したいなどとは一切思えず、
ただ不快だった事を思い出しました。

今作も観終わって、「は~? ちょっと待てい!」と、
エンドロールに向かって叫びましたよ。なんと言う、唐突な幕切れ。

「息子のまなざし」もこんな形でした。
両方とも全く音楽の流れない映画で、突然シャットダウンしたなあ。。。
でも、あの作品は、答えがなくてもいいヒューマンドラマでしたよ。
こちらの作品は、気味の悪い事件が起きて、
主人公もずっと犯人捜しをしていたミステリー仕立てじゃないの?

それなのに、答えを用意されていないとは。
ものすご~く消化不良で気持ち悪い。
ハネケは、意図してそうしたわけです。
元々、この作品は、犯人捜しはどうでも良かったんですね。
それが分かった時の徒労感・・・ ε-(´o`; ハァー 

とにかくこの映画は、唐突づくめ。もちろん計算した上での。
出だしも、途中のショッキングシーンも、ラストも。

最初、ある建物を固定カメラでずっと長回しで撮った
映像が続きます。すると突然、巻き戻し画面になる。
つまり、それまで見せられていたのはビデオの映像だったんです。

この手法には やられたわ~ 
今作品で、3~4度くらいは、同じ手法にやられます。

主人公ジョルジュ(ダニエル・オートゥイユ)の元に
送りつけられる盗撮ビデオは、数を追う毎に、
ジョルジュの身辺に近寄ってきている内容になり、
奇妙な絵まで同封されるようになります。

得体の知れない不安や恐怖に精神的に追い詰められていく・・
何本目かのビデオに、自分の生家が映っていた事から、
ジョルジュはある人物に思い当たります。

ネタバレあります

このあたりで、フランスにおけるアルジェリア人への
人種差別が浮き彫りになったりするんだけど、
「オールド・ボーイ」にあったような、
やった側は些細な事で忘れてしまっていても、
やられた側は人生が変わる程の大きな事で、
どうにも忘れがたい
という意識のズレを描いているんでしょうか。
それとも・・・?

ジョルジュの中で、封印して心に隠されていた記憶が
蘇りますが、「自分は悪くない、子供だから仕方なかった」と
言い訳で蓋をするんですね。

罪悪感を認めたくないが、やましさがウズウズする。
それで、相手の家を何度も訪れて威圧的な態度をとる、
と言う、ジョルジュの常軌を逸した状態が、
実にうまく表現されています。

もし、自分のやましさと正面から向き合って、
謝罪の気持ちが芽生えたなら、悲劇は終わったのでは?

唐突なラストの長回しは、私には盗撮映像に見えました。
ジョルジュの息子に話しかける映像で、
さらに脅しが続くように見せていました。
誰が脅しているのか分かりませんが・・・
わざと分からなくしてあるんですから。

映画の幕切れに、徒労感・不快感を感じながらも、
いろいろと考えを巡らすはめになるとは、
ハネケの意地悪な術中に陥ってしまったわけですね。
なんともはや、悔しいような、あっぱれなような・・・

カンヌ国際映画祭監督賞など3部門で受賞したそうです。
評価の高い作品かもしれないけど、好みじゃないなあ。

テーマ : DVDレビュー
ジャンル : 映画

ロスト・イン・トランスレーション
ロスト・イン

監督・脚本:ソフィア・コッポラ
製作:2003年アメリカ
出演:*ビル・マーレイ *スカーレット・ヨハンソン

言葉の通じない異国で迷い、取り残された
二人の男女の微妙な感情の揺れを描いた映画です。


大々的に東京ロケをしているって言うんで、興味深く観ました。
外国人の視点で見ると、東京って奇異に映るんですね。面白いわぁ。
原色のネオンの光溢れる街、喧騒の街、眠らない街。
こうやって別な視点で見せられると、ほんとに不思議な世界みたいです。

男は斜陽の映画スターで、サントリーのCM撮影のために来日し、
女は、カメラマンである夫の仕事に付き添って来日しただけで、
二人とも、東京に来たくて来た訳じゃありません。

なので、積極的に異国文化に理解を示そうというスタンスじゃないので、
退屈そうに時間を過ごすのみです。

喧騒の街 東京で唯一、ホテル内だけは静寂で、
外界とは隔離された世界になっています。
孤独感を象徴した部屋なんですね。
パークハイアットホテルの一室からの眺めは美しいカットでした!
そこからの景色だけは、無機質な大都会に見えました。

孤独で不安なのは、言葉の問題だけじゃなく、
実は二人共、それぞれ人生の中で迷い、喪失感を感じているのでした。

夫や妻とうまく関係を築けていない。
自分自身に行き詰っている。

それが根本の虚無感が、異国の地という事で、さらに増幅されている。
そんな構図ですから、年は離れていても、
似たもの同士が惹かれ合うのは自然な流れでしょうね。

あくまでも、プラトニックにまとめているところが、スマートで良い! (^^)b
私はソフィア・コッポラのそんなセンスの良さが好きになりました。

内容そのものは、特にひっかかりはなかったですが、
漂っているムードがとても気だるくて、
身を任せているのが心地良い作品です。
ラストがちょっと切なくてね。
スカーレット・ヨハンソンがかわいかった~

2003年アカデミー賞脚本賞受賞

テーマ : ★おすすめ映画★
ジャンル : 映画

ブラック・ダリア
ブラック

監督:ブライアン・デ・パルマ 
製作:2006年 アメリカ
原作:ジェイムズ・デルロイ
出演:*ジョシュ・ハートネット *アーロン・エッカート 
   *スカーレット・ヨハンソン *ヒラリー・スワンク

世界一有名な死体、世界一忌まわしい謎。

身体を腰から切断され、耳まで口を引き裂かれた
女の死体が発見される。
実際の未解決事件を基にした話という事で、
タイトルにもなっているのに、
案外ブラック・ダリア事件の扱いは軽いのだ!
これ程センセーショナルな題材はないでしょうに。
猟奇的ムードがまるでありません。

火と氷のように対照的な刑事、リー(アーロン・エッカート)と
バッキー(ジョシュ・ハートネット)が二人とも事件にのめり込んで、
常軌を逸脱する様子を描きたいんだろうけど、
私にはそんな狂気は伝わって来なかったなあ。。。
心理描写が浅いんだもん。

ブラック・ダリアは、フィルムの中でしか登場しません。
目はパッチリとしているけど輝く魅力はないです。
魅力がないから映画のフィルムテストにも合格せず落ちぶれていくんです。

伝線したストッキングや媚びる仕草に、とても哀しさが表れているんですが。
それでは主人公たちがブラック・ダリアに惹かれる理由は説明不足です。

バッキーが黒髪のマデリン(ヒラリー・スワンク)に引き寄せられるのも、
ブラック・ダリアに似ているからだと言うくらい、重要なポイントなのに。


この殺人事件は、映画の中では解決を見せます。
それも最後の方になってバタバタと説明口調で真相が明かされるので、
あまり盛り上がらないし、死体の酷さの割には凝った事件でもなかった。

父親にとってマデリンは疎ましい存在のはずなのに、
あの可愛がりぶりは何なのだ。気持ち悪い。
ひょっとしてマデリンは相手が男でも女でも父親でも良かったのか?

何よりも一番恐かったのは母親(フィオナ・ショウ)のほうですが。
食事をしている時から狂気を感じさせる様相で、
あの神経の昂ぶりは尋常じゃなかった!素晴らしくキレてました。

結局、全ての悪はお金の力で闇に葬られます。
繁栄の裏に隠された廃部が生んだ事件という事になっています。

この事件と同様に、登場人物の過去にまつわる話も
平行して謎が明かされます。
思いがけない闇が背後にあるけど、サスペンス色はありません。
奇妙な三角関係が浮かび上がっただけです。

バッキーが本当に守らなければならない人が誰か気付いた時には
遅かったんですね。 大きな罪を犯した後でした。

ストーリーには面白味を感じなかったけど、
この作品がつまらなかったわけじゃありません。
全体的にクラシカルなムードが漂っていて映像は良かったです。
1940年代のファッション・・・帽子や赤いルージュ・・は映画に映えますね。
セピア調、影の使い方、黒と白の対比は面白かったし。

最初から、こっちのほうに力を入れた作品なんでしょうか。
ブライアン・デ・パルマ監督作品は2~3観ましたが、
かなり忘れてしまったので、語る程のものを持ち合わせていません。

名立たる俳優陣が、時代を感じさせる銀幕の中で、
色香を放っているのが、この作品の一番の魅力に思えました。

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

マッチポイント
マチポ

監督:ウディ・アレン        
製作:2005年 イギリス・アメリカ・ルクセンブルグ
出演:*ジョナサン・リース・マイヤーズ *スカーレット・ヨハンソン

愛に負けるか。欲に勝つか。
 それでも人生は運が決める。


ネタバレあります

主人公のクリス(ジョナサン・リース・マイヤーズ)は、
アイルランド出身の貧しい青年で、
『貧乏から抜け出したい』『成功したい』という夢を持って、
ロンドンにやって来ます。

その時の夢は、私には野望というギラギラしたものじゃなくて、
若者が普通に抱く向上心に見えました。
確かに最初は、普通の前向きな青年だったんです。

宣伝コピー通り、「人生は運が決める」というテーマがあります。
クリスは、テニスコーチの職を得て、上流階級の青年と知り合い、
その後はトントン拍子に好都合に事が運んでいきます。
とても運良く、申し分ない状況に のし上がれたのに、
美しく妖艶な女ノラ(スカーレット・ヨハンソン)の魅力に勝てず、
どうしてもそちらのほうになびいてしまう・・・

ここで欲を出さなければ、全ては丸く収まったはず。
ところが、ノラのフェロモンが目から唇からほとばしり出ていて、
放っておくわけにはいかない、惹かれてしまうわけです。
スカーレットは、このセクシーな役にピッタリ!
男の人生を狂わせるくらい、魅力があります。

でも、美しいノラも、後半はギャンギャンとわめきたてる
うるさい女に成り下がって、鬱陶しくなるんだけどね。

それと言うのも、富と美女の両方とも手放したくない、
欲に取り付かれた男のせいで、ノラの輝きも失せてしまうんです。

クリスは、だんだんいやなヤツになっていきます。
誰に対しても誠意がなく、その場を取り繕って立ち回っている。
ズルい男だよ、ったく!

でも、この手の話はよくありますよね。
ズルい男が選択する道も、ありきたりです。

どこが面白いのかと言えば、ラストに少し捻りを
利かせてあったところかな~
この捻りがなかったら、どうって事ない作品で終わってました。

最初のシーンで、テニスコートのネット上を行ったり来たりする
ボールが映っていて、次のようなセリフが流れます。
「テニスの試合で、ボールがネットに当たる。
 その瞬間、ボールがどっちに落ちるか?
 運良く向こうに落ちたら勝ち。こっちに落ちたら負けだ。」

これに重なるように、指輪を投げるシーンがあります。
指輪の落ちた場所で、お定まりの結末を想像していたら、
見事に予想を外されました。

いやな男でも、主人公となると、感情移入しちゃうのか、
運に恵まれたこの結末はホッとしてしまうから不思議です。
映画は、ここで終わって良かったと思います。

でも、霊が出ても反省の色なしのクリスが、
このまま のうのうと生きていけるわけがない。
お天道様は必ず見ているんですから。

人生のマッチポイントは、そこまでだったよ、クリス。

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

ボーン・スプレマシー
ボーン2

監督:ポール・グリーングラス
製作:2005年アメリカ
出演:*マット・デイモン *フランカ・ポテンテ *ブライアン・コックス

愛の終わりは、戦いの始まり。

「ボーン・アイデンティティ」の続編。
前作では、自分が何者か全く分からず、
自然に身に付けているスキルに驚きながら、
正体を捜し求めていくところにスリルがありました。

今作では、もうボーン(マット・デイモン)は
元CIAエージェントという事は分かっています。
だけど、以前にどんな任務を受けたのか、
どういう経過でスパイになったのかは記憶が曖昧というところ。

それに、現在のボーンは、マリー(フランカ・ポテンテ)の愛情のおかげで
善人の部分が引き出されているから、
スパイの仕事に対して葛藤があるんですね。


そんな中で、恋人を殺され、CIAの真実を知るために動き出します。

前回同様、マット、たいしたもんだわ。すっごいシャープ!
知的能力も戦闘能力も抜群!

内面の葛藤に揺れながらも、敵に襲われれば体がスピーディーに
反応する。その二面性が面白いです。

やたら飛び道具を使う事もなく、ワイヤーを駆使する事もなく、
肉弾戦がリアルで心拍数が上がります。


カーアクションのシーンは今回もまた見所となっていて、
手持ちカメラのブレを多用して、手に汗握る迫力の展開を見せてます。
カットがいろいろ切り替わるし、目が回りそうになりますが、
運転技術のすごさは伝わりますね。

ラストで、少女に真実を告白して、
唯一思い出した過去の自分の過ちを懺悔するというのも、
人間味溢れるボーンらしさを出したシーンですが、
「すまなかった」と言ったくらいでは、精算できないよねえ。。。

ストーリー的には、誰が悪なのかすぐ分かっちゃうところが、
少々単純でした。
でも、シリーズもの娯楽大作として面白いと思います。
最終作も楽しみです!


関連作品*****
「ボーン・アイデンティティ」
「ボーン・アルティメイタム」

テーマ : ★おすすめ映画★
ジャンル : 映画

ボーン・アイデンティティ
記憶を無くして自分が何者だか分からない男が、
それを取り戻そうと調べているうちに、
いろんな人から命を狙われ、警察にも追われる・・・

ボーン1

監督:ダグ・リーマン
製作:2002年アメリカ
出演:*マット・デイモン *フランカ・ポテンテ *クライヴ・オーエン

マット・デイモン=ジェイソン・ボーン
 男は、彼らの「武器」となる為に訓練された筈だった・・・


何の記憶もないのに、怪しい者に腕をつかまれたら相手を投げ倒す。
銃の使い方も何故だか知っている。
地図も一瞬見ただけで頭に入る。
自分としては覚えがないのに、条件反射的に身体が動いてしまうとは。

それが身体が覚えているという事なんだ!
そんなのカッコ良過ぎる~!


そう言えば、昔「ロング・キス・グッドナイト」という映画があったっけ。
普通の主婦として暮していたのに、
何者かに襲われ危機が迫った時に、
条件反射のように相手を叩きのめしてしまう女の話。
私にも自分で気付かない潜在能力があったりして~ (≧ε≦)プププ

いかにも普通のイメージのマット・デイモンが、
武術に長け、頭脳明晰な所を見せてくれて、スカッとするんです!
これまで、アクションができる俳優だと思ってなかったから、
そのギャップが、いかにも自分で知らない能力を持つ男にピッタリ。
それも、鍛えた身体で、キレのいいアクションを披露してくれるんですよ。
今までに無い、とても精悍ないい男になってます。

一体、正体は何なんだと、主人公と共に見ている私も手に汗を握りました。
手がかりは、ジェイソン・ボーン名義のものを含めた6冊のパスポートと銃。
(この名前って、ジェームス・ボンドにあやかってるの?)

追われているうちに、だんだん過去の記憶が蘇ってきます。
3000万ドルをかけて訓練した人間兵器が、なぜミッションに失敗したのか。
少し明かされた真相にあまり衝撃はなく、ちょっと消化不良な印象が。。。

でも続編への期待は充分できますね。
今作はカーチェイスもスリリングで、パリを舞台にスマートな印象を受けました。

関連作品*****
「ボーン・スプレマシー」
「ボーン・アルティメイタム」

テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

象の背中 アニメ版
秋元康原作の小説「象の背中」は、
映画となって現在公開中ですね。

小説の世界をファンタジックに描いたアニメバージョンをご存知ですか。

これが、すっごくいいんですよ~
象の家族のお父さんが命の終わりを告げられ、
一番大切な家族と残された時間を過すという
第1話「象の背中 旅立ちの日」と、
父親がいなくなった後の息子の心情と
空から見守る父親を描いた
第2話「象の背中 雲の上のお父さん」があります。

どちらも4分弱程度ですが、もう涙が溢れてどうしようもないです。

まず歌がとても感動的です。
歌詞は秋元康さんが書いたものです。
JULEPS(ジュレップス)というグループが静かなコーラスで歌い上げ、
心に沁みてきます。

絵もほのぼのとした暖かい象さんで、
表情がないのに、泣いたり笑ったりしてるのが見えてくるんです。

大事な人を残して逝かねばならない辛さもジ~ンと胸にくるし、
残された者の悲しさも強く感じられて、ハラハラと泣けてきます。

普段は意識しないものだけど、
本当に大事な人を大切にして、
悔いのない時間を過していかないといけませんね。

YouTubeの動画を上手く貼り付けられるか分かりませんが、
トライしてみます。
(期間によって動画が無効になる場合があります)

お仕事中のかたは、見てはいけませんよ。
本当に泣けますから・・・

トーク・トゥ・ハー
トーク

監督:ペドロ・アルモドバル        
製作:2002年スペイン
出演:*ハビエル・カマラ *レオノール・ワトリング 
    *ダリオ・グランティネッティ *ロサリオ・フローレンス

深い眠りの底でも、女は女であり続ける。

ネタバレあります

「バッド・エデュケーション」を観たら、
この「トーク・トゥ・ハー」に対する感想が変わり、
以前に書いたものを少し書き直しました。

なんとも不思議な味わいのある印象的な映画です。
主人公の行動は不愉快ですらあるのに、
ただ切り捨てる事はできなんですよね、これが。

昏睡状態に陥っている二人の女性を、
それぞれ見守る男ベニグノ(ハビエル・カマラ)とマルコ(ダリオ・・・長い)
この二人は対照的に描かれています。

ベニグノは介護士で、4年間もずっとアリシア(レオノール・ワトリング)の
傍に付いて、何のためらいもなく、献身的な介護をしています。
それはそれは優しく丁寧な仕事で、
身体を拭き、髪を整え、クリームを塗る・・・
その一連の動作は、とても手馴れた様子で、
役者ハビエル・カマラのすごさを感じますね~

アリシアの好きな舞台や映画を観て、
アリシアにその内容を語りかける。
アリシアのために生きる事、アリシアと一体化して生きる事が、
幸せでたまらないと言った様子です。


アリシアとの関係は一方通行でしかないのに。
いや、逆に一方通行であるからこそ、成り立つベニグノの愛なのです。

アリシアがもし目覚めて意識を持った時には、
恐らく壊れてしまう関係です。
物言わぬ相手であるからこそ、
ベニグノはアリシアを自分の傍に置いておけるし、
思い通りに扱えるんです。
極端な話、アリシアの死体が相手でも良かったのかもしれない。
一方通行で自己完結の世界の中でベニグノの愛は膨らんでいきました。

人とのコミュニケーションの取り方を知らないベニグノには、
それが当たり前の事でした。
母の介護だけに十数年を費やしてきたんですから。
人との関わり方を学ばずにきてしまった不幸な境遇の人は、
自分の満足という事しか分かりません。

「アリシアのため」に見える事は全て、
「自分のため」に置き換えられます。

一方、マルコは一般的感覚を持った人として描かれています。
人との関係は双方向であるものだと思っています。
だから、リディアが何の反応もしなくなった時、
泣いて落ち込んでしまい、何もできません。

ベニグノがアリシアと結婚したいと言い出した時には、
ベニグノをたしなめます。
そんなノーマルな感覚に私はホッとさせられました。

この対照的な二人が寄り添ったのは、
二人とも孤独だったからです。
必要とし必要とされたのは、あの時点でお互いに、
ベニグノとマルコしかいませんでした。

タイトルの「トーク・トゥ・ハー」ですが、
昏睡状態のリディアにどう接していいか悩んでいるマルコに、
ベニグノが「愛する人に話しかけて」とアドバイスする言葉です。
一方通行の人間関係しかできない人が言うとは、
何とも皮肉に聞えますね。

ラストで、目覚めたアリシアとマルコは出会う。
双方向のコミュニケーションができる二人に、
恋が始まる予感を暗示させます。
やっぱり、これがノーマルな形だと言う事でしょうか。

でも、そこには、ベニグノの思いが働いているような気もする・・・
ベニグノがずっとやってきた語りかけが、
何かしら二人に伝わっているように思えるんですよ。


どうも、スッキリと理解できなくて、まとまりのない文章ですね。

とにかく、監督は、ベニグノのような愛の形もあると
肯定的に言いたかったような気がします。
私は、これを愛と呼べるのかどうか、疑問もあるけど。。。
こういう独りよがりな愛し方をする人は増えてますよね。

作品的に、人の心情の動きや、愛・性の描写が見事だったと思います。
途中挿入される前衛芸術のような舞踏・ハトの唄・サイレント映画が
象徴的に活きていて、全体を印象深いものにしています。

心に強く訴えてくる作品である事は確かです。

2002年アカデミー賞 脚本賞受賞

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

バッド・エデュケーション
バッド

監督:ベドロ・アルモドバル       
製作:2004年 スペイン
出演:*ガエル・ガルシア・ベルナル *フェレ・マルティネス *ハビエル・カマラ

秘密の先に在るのは、究極の愛か、欲望か。

同じ監督作品の「トーク・トゥ・ハー」がとても好印象だったので、
この作品も観てみたのだけど、
これが、監督の半自伝的な内容だと知って、驚いちゃいました。
私は、映画雑誌とか読まないし、ほとんど情報を得ずに作品を観るので、
監督が本物のゲイだなんて、知らなかった~

とすると、この監督は、禁断の愛を描きたくて
「トーク・トゥ・ハー」を撮ったのか?
え~、なんだか、あの作品の見方が変わってくる~ ちょっとショック!

この「バッド・・・」つまり「悪しき教育」は、ものの見事にゲイの映画だった。
監督の主観的世界をそのまま描いたものと思われます。
共感できるものが、あまりにも少なかった。

主役のガエルくんは、大変だったでしょうねえ。いろんな事をやらされて。
特にオッサンとの絡みは、いやだったろうなあ。

でも、女装は似合っていてビックリ。
どちらかと言うと、パーツの大きいゴツい顔なのに、
妙にセクシーでかわいく見えましたもん。

「トーク・トゥ・ハー」のベニグノも出演してました~!

劇中劇があって、ドンデン返し的なサスペンス色を出しているけど、
結局、ストーリーは二の次なんじゃないのかな。
監督が趣味の世界を堪能したかったんじゃないの。

ゲイに少年愛に性的虐待に女装。
情欲に溢れています。

アンヘルの正体が判明した時に、面白い展開を見せたのに、
中途半端な終わり方にしてしまってます。
やっぱり、ストーリーは、二の次だったんだ~

でも、少年の天使の歌声は美しかった。
ところどころに、こういう美しくステキなシーンがあるのは、
さすがアルモドバル監督と言うべきなんでしょうか。

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

ナイロビの蜂
ナイロビ

監督:フェルナンド・メイレレス
製作:2005年 イギリス
出演:*レイフ・ファインズ *レイチェル・ワイズ *ビル・ナイ *ダニー・ヒューストン


地の果てで、やっと君に帰る。

庭いじりが趣味の英国外交官ジャスティン(レイフ・ファインズ)は、
正義感に溢れ情熱的な妻テッサ(レイチェル・ワイズ)が
不審な死に方をし、その真相を追及するため動き出す・・・

テッサとの幸せなひとときを回想しながら、
彼女の軌跡を辿って行く旅は実にドラマチックです。

国家的陰謀に迫るサスペンスでもあり、
二人の愛を浮かび上がらせるラブストーリーでもありますが、
何より、先進国が利益のためアフリカを利用している
現実を示した社会派ドラマ
であるという印象が強いです。

ケニアのスラブが舞台となると、まるでドキュメンタリーのような
映像
に見え、それがこの作品に力と重さを与えていると思います。

HIV、結核などの病と、
貧困が蔓延する生々しい実情が迫ってくるんです。
そこでは命があまりにも軽んじられているのが衝撃的です。
製薬会社と政府は、人の死で利益を得ている。

弱者であるケニアの人々を何とか救いたいという純粋な思いの
テッサの行動を、ジャスティンは彼女の死後に次第に知っていきます。

だけど、そもそも、政府を相手に巨大な陰謀を暴くという
大変な事をしているのに、それを夫に秘密にするところが、
私は納得できません。夫以外の人には話しているのに。

夫を守りたいがために話せなかったと言っているけど、
相手にしているものが政府・巨大企業で、
危険が夫にも及ぶのは当然の事だから秘密にしようがない。
このせいで、ジャスティンは苦しむはめとなったんです。
それを愛と呼ぶのは、いまいち理解に苦しみます。

でも、テッサの愛の深さは本物として描かれ、随所で確認できます。
PCファイルの映像は、ジャスティンに対する愛しさに溢れていて、
それを見つめるジャスティンの表情には、こちらも泣けました~
レイチェル・ワイズが美しいと思ったのは、この作品が初めてです。

レイフもジャスティンの心情の変化を上手く表しています。
自分の庭から外の世界へ動き出すのは、
ひたすらテッサを理解したいという思いなんでしょう。
事件の追及の仕方は、英国人らしく品が良いです。
サンディの手紙をみつけた時ですら、爆発する事がありません。
このような紳士の風情にレイフはピッタリなんです!

正直に言うと、どこまで事件を追ったら気が済むんだろうと、
ちょっと途中でダレました。
だけど、ラストを見て納得しました。
ジャスティンは、事件の決着を付けた上で、
テッサのところに行きたかったんですね。

映画コピーの「地の果てで、やっと君に帰る」は、
ラストになってジ~ンと心に沁みました!


40Km歩く親子を乗せようと「車を止めて」と
テッサが言うシーンとだぶるように、
襲撃部隊から逃げる子供を飛行機に乗せてくれと頼むジャスティン。
自ら降りる子供の姿は悲しいね。。。

目の前の一人の人間すら救う事ができない圧倒的無力感。
不幸な境遇にいる人間の数が多過ぎるのだ。

ジャスティンの命をかけた旅に追従しながら、
アフリカの惨状、それを利用する権力者、
夫婦の深い愛が織り成すドラマに、心が震えました。

2005年アカデミー助演女優賞受賞

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 -YAN-

 
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■別離
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■ベンジャミン・バトン 数奇な人生
■抱擁のかけら
■BOY A
■ボーン・アイデンティティ
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YAN

Author:YAN
生粋の名古屋人

映画は自宅鑑賞がほとんどです
自分の記憶の記録なので
ネタバレ多いです
愛情を込めて感想を
書いているつもり・・・ですが
文章はつたないです

音楽は70年代ROCKが好みです

「ネタバレあります」
→大きなネタバレ
「ネタバレあるかも」
→小さなネタバレ
となっています ご了承ください

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