
監督:トニー・スコット
製作:2006年 アメリカ ジェリー・ブラッカイマー
出演:*デンゼル・ワシントン *ポーラ・パットン *ジム・カヴィーゼル
*ヴァル・キルマー
デジャヴを操れーー
これは面白かった!
今までにない映像を観る事ができました。
デンゼル・ワシントンもイメージ通り正統派の役で、
期待を裏切らないのだ。
最初から、何か起こりそうな緊迫感を漂わせて始ります。
いきなり、フェリーの大爆発!ハデな演出がド肝を抜いたわ。
事件の捜査にATFのダグ(デンゼル・ワシントン)がやって来ます。
爽やかな笑顔でね~♪ これがまた実に頭が切れる男なんですよ。
デンゼルはこうでなくっちゃ!このデンゼル、GOOD!
FBI捜査官はヴァル・キルマー。久々に見てびっくり!
いつのまにここまで太っちゃったのだ。バットマンの時と別人。
まあ、2枚目から個性派になったと言う事にしておこう。
彼はダグのスマートさを買って、FBIの特殊捜査の協力を依頼する。
ここで「白雪姫」という名前のすごい監視システムが出てきます。
ある地点の4日と6時間前の映像を見られるんです。
どんな視点からでも、寄ったり引いたりして見られるし、
もっと驚くのは壁をも突き抜けて見られるんです。
シャワーを浴びるところまで監視されるなんて、
プライバシーの侵害もいいところ!あんなの出来たら困るよ~
とにかく、信じられないアングルの映像には驚きました。
この監視システムのゴーグルを付けて、
片目で過去を見、もう片方の目で現実を見ながら、
高速道路を逆走運転するシーンには、興奮度上がりっぱなし!
こんな映像観た事ないわ~
ありえないほど危険で、スピード感に溢れていました。
ここからネタバレあり
話は驚きの展開を見せます。
この「白雪姫」は実はタイムマシーンで実際の過去と繋がっているのだと。
そこでダグは事件の鍵を握るクレア(ポーラ・パットン)が殺される前に、
彼女を助けに行くのです。(心を奪われちゃった感じ)
「人は皆、過去を見ている」と言うセリフが出てきます。
鏡の自分にしても、光が鏡に当たって、跳ね返って来るまで、
時間がかかっているわけで、見ているものは全て過去だと。
そう言われれば、いつも見ている月や星も過去のものだし、
過去を覗くタイムウィンドウは、あっても不思議はないですね。
(この理論、変か?(^_^;)
ダグは、すでに起きてしまった出来事に果敢に挑んでいきます。
でも、紙をタイムワープさせるのも苦労したのに、
どうして人間が生きたままワープできるのか、ありえないし、
それに装置に入るダグの姿には苦笑で、ちょっとガクッとくるけど、
話のテンションが下がる事は全くありません。
緊張感を保ったまま進んでいきます。
突っ込んだ救急車、血の付いた服、ボードのメッセージ、
電話、指紋と、キーとなるものが出てきます。
これらのアイテムは、伏線としてしっかり前にあったね~
ダグにとって初めての場面のはずなのに、
『おや、前にも同じものを体験したぞ』とハッとします。
これはデジャヴと似た感覚です。(実際に体験しているところが違う)
この既視感のおかげで、ダグは気付きます。
キーアイテムは、タイムワープした自分が関わっていた事だったと。
それを現在の自分が見たり聞いたりしていたのだ。(最初のほう)
過去を少し変えたくらいでは、大きな本流にたいした変化を
もたらす事はなく、
結果としてクレアは殺され、
その後の自分に過去の記憶は残らなかった・・・
このままでは、ワープ前の現在と同じ方向に行くだけだ。
もっと大きな変化を与えて、支流を新しく作るのだ。
恐らくあの後、本流は消えて支流のほうへと進んで行くのでしょう。
ラストに上手いオチがあります。
本流からやって来たダグは消え、
支流のダグへと鮮やかに交代していくんです。
思わず、ニヤッとしました。
ずっと興奮しっぱなしのアクション・SF・ラブ・ストーリー。
魅力満載です!